コラム タイ野菜でべジフルライフ 第151回 タイクウシンサイ(バックブン・タイ)

タイ野菜でべジフルライフ

第151回 タイクウシンサイ(バックブン・タイ)

タイクウシンサイ (タイ空芯菜)
Water morning glory
ผักบุ้งไทย (パックブン・タイ)

いよいよ2022年ですね。私は9年間営業したレストランをやめ、新年は情報発信と料理教室をメインにしていきます。タイ野菜に出会ったころの初心にかえって料理を楽しみたいと思っています。本連載の第1回目と101回目でとりあげた、私にとっての特別な野菜は、クウシンサイでした。今回もいい節目ですので、その仲間でいかにもタイらしいタイクウシンサイを紹介します。

タイクウシンサイとサバのトマト味噌煮(2人分)

  • タイクウシンサイ … 120g
  • サバトマト缶 … 小1缶(約150g)
  • ショウガスライス … 1~2本(大きさによる)
  • 豆腐 … 100g
  • 味噌 … 25g
  • しょう油 … 少々
  • 水 … 100cc
  1. タイクウシンサイは、洗ったら3㎝の長さにカットしておきます
  2. 鍋でお湯を沸かし、沸騰したらショウガとサバ缶をまるごと加え、軽くほぐします
  3. 沸騰したらタイクウシンサイと豆腐、味噌を入れます
  4. 再び沸騰したら中火にして、しょう油で味を調整して全体に味がからまるようかき混ぜ、温まって味がしみたらできあがりです

タイでは、よくゲーンソムというスープで食べられているのを和風にアレンジしました。より手をかける場合は、サバとソースを別にして、一度サバをフライパンかオーブントースターなどで焼くと香りを楽しめます。サバ缶は、タイではトマト缶がポピュラーですが、トマト味をおさえたい場合は、トマトソースは使わず、また水煮缶や味噌煮缶でもアレンジできます。カレー粉を加えるなどのアレンジもいいですし、タイ風にしたければ、タマリンド、ガピ、ナンプラーなどを加えてください。タイクウシンサイは、茹でて煮物に添えるようにしても、緑が映えてきれいです。

タイクウシンサイ(タイ空芯菜)

日頃よく目にするパックブン・ファイデーンなどに使われているクウシンサイは、パックブン・チーンという品種です。他にソムタムの付け合わせで出てくる茎が赤いパックブン・ナーと、今回紹介する黄緑の茎が太く立派なパックブン・タイがあります。名前の通り芯に穴が開いていますが、節があって貫通していません。カットすると白い液体が出ることがあります。ハート形の葉がかわいらしいですが茎に比べるとわずかです。

独特の歯ごたえがあり、茹でても変色は少ないので、イェンタフォーなどの麺類のトッピングによく利用されています。ビタミンCが豊富ですので、スープやカレーなど汁ごと食べるメニューがお勧めです。煮込んでもしっかりしているので、梅煮など和風の煮びたしにもよく合います。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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