特集記事 タイ料理研究家 鈴木都 のおもてなしタイキュイジーヌ Part.1

タイ料理研究家 鈴木都 のおもてなしタイキュイジーヌ Part.1

タイ料理研究家・鈴木都さんのこと

 

 日本でタイ料理研究家として活躍している鈴木都(すずきみやこ)さん。1997年から5年間、バンコクに住んだ経験があり、タイ料理はそのとき、タイ王室専属料理家のWandee氏に師事しました。タイ文部省認定「WandeeCulinarySchoolCertificate」を取得し、日本帰国後、主婦から料理研究家に華麗なる転身!その後も毎年のようにタイに通い、宮廷料理、屋台料理、地方料理に家庭料理、さらにお菓子に至るまで幅広いジャンルのタイ料理を習得、その数なんと400種類!2003年からは、フレッシュなハーブやスパイスをふんだんに使い、香り豊かで手軽においしくできるタイ料理を伝えるサロン式の料理教室を東京で主宰しています。

 さて、その料理教室ですが、場所が東京ということもあり、さまざまな業界で活躍する生徒さんが集まり、また、タイ料理に特化した教室は当時まだ珍しく、すぐに人気教室に。料理の美味しさ、丁寧な教え方、加えて鈴木さんの人柄が評判を呼び、現在は、雑誌やテレビにも登場する売れっ子料理家として活躍しています。

 

<活動・メディア出演など>

富山大学医学部「医療と食のフォーラム」他、BIOKURA、千代田区などで外部講師を務める。ホテルニューオータニなど、ホテルやカフェに調理指導及びレシピ提案。BSフジ「辰巳琢郎のワイン番組」、富山テレビ「私時間」などテレビ出演。「きょうの料理」「栄養と料理」「園芸ガイド」「美ST」など雑誌掲載。サントリー他、企業サイ トにレシピ掲載。東京書店「丸型スチーマーでつくる絶品リピートおかず」共著。レストラン「銀座ヒロソフィ」にて山田広巳シェフとコラボディナー。パーティ、イベントへのケータリング料理を考案、提供。

鈴木都さんインタビュー

 

−いつから「食」に興味を持ったのですか?

 小さいころから食べることが大好きな家族に囲まれて育ちました。曾祖母や租父母は妹(鈴木薫)と私の作るお菓子やごはんをいつも喜んでくれ、おかげで私たち姉妹は料理が好きになりました。ワインの仕事がしたくて昔は洋酒メーカーに努めていました。

 

−タイ料理研究家になるきっかけは?

 バンコクに1997年から1歳半の息子を連れ、夫の駐在に伴い5年間暮らしました。せっかくだからタイ料理を習得して帰りたいと何となく思っていましたが、それまで日本で食べていたタイ料理の概念を覆す、フレッシュなハーブをふんだんに使ったおいしさと種類の豊富さに驚きました。ホテルのクッキングスクールや故・園田うめ子先生の教室にも通い、さらに極めたいと思った頃、宮廷料理人を指導するタイ料理研究家の大家Wandee先生の噂を聞き、WandeeCulinarySchoolへ。ココナツミルクの果肉を刻んで搾るところから始め、手間をかけることの重要さを実感。本帰国までの3年半通い、帰国後、当時料理研究家として活躍していた妹の仕事関係の方達からも勧められ、現在の仕事に至ります。

 

−現在のお仕事、やりがいを感じるのはどんなとき?

 ここ10年で、タイ料理はファミレスやカフェのメニューにも並び、かなりポピュラーに。日本人の舌にタイ料理は合うと確信しているので、楽しむ人が増えたことはとてもうれしいです。最近、日本の夏はタイ並みの暑さ!高温多湿を元気に暮らす知恵がタイ料理には詰まっていますから、健康目的でもタイ料理の需要が増えています。しかし日本はまだまだタイ料理発展途上国。ほとんどの店が残念ながらカレーすら市販のペーストで作っています。私が提案しているのはフレッシュなハーブを潰して本当のペーストから作る、本物のタイ料理。その美味しさを広めたい、とさまざまな方におっしゃっていただき雑誌、テレビ、有名レストランでお仕事させていただけるようになったことはとてもラッキーだと思っています。そして召し上がった方が、私がタイで初めて食べたときのような驚きと感激と楽しさを感じ、笑顔になってくださったときが一番幸せな瞬間です。中には「危ないところだった、このグリーンカレーを知らずに死ぬところだった」と笑いながらおっしゃってくださった方もいらっしゃいます。その言葉は忘れられません。

 

今後の展望をお聞かせ下さい

 日本に戻って10年が過ぎました。地方のタイ料理の勉強やバンコク食べ歩きツアー主催などで毎年タイへ行っていますが、ヌーベルタイやベジタリアン用など、まだまだ学びたいタイ料理はたくさんあります。また、料理教室に長く通いつづけてくださっている生徒さんは私の大事な宝ですので、これからもずっと楽しんでいただけるよう続けていきたいですね。料理人としての仕事も増えてきましたが、イタリアンやフレンチなど、ジャンルは違えど日本の料理界の第一線で働くシェフの皆さんと関わる度、料理に対する真摯な姿勢や味の落としどころの決め方など、もっと研ぎ澄まさなければと感じています。今後、料理教室やイベント、メディアなどを通じ、より多くの方にタイ料理、さらにはタイの生活や文化のことを伝えていけたらな、と思っています。

料理研究家てどんな仕事? 鈴木さんの日常を追跡!

 

美人料理家として日本の某有名女性誌にも登場した鈴木さん。実はその華麗な姿からは想像しがたい “男らしい仕事ぶり” で有名なのです。そのバイタリティに満ちた日常をご紹介します。

化粧品会社主催のイベント“キレイを作るタイ料理講座”にて体の中から美しくなるハーブや野菜のタイ料理を提案

DHCの撮影。ブルーエレファントのカレーペーストやココナッツミルクを使ったレシピを担当しました

テーブルセンターもつい集めてしまい、今は30枚ぐらいあります。アンティークのものや山岳民族の半襟も!

リストランテ・ヒロソフィー・ギンザにてシェフの山田宏巳さんとコラボレートディナーを披露

タイに住んでいるころから揃えているセラドン焼き。料理が美味しそうにみえます!

白金のキッチンスタジオで料理教室中。デモンストレーション形式でメモを取りながら見ていただきます

“暮らしの手帖”編集長に「衝撃のグリーンカレー」と読売新聞に書いていただいたフレッシュハーブたっぷりのグリーンカレーペースト!

世田谷区医師会納涼パーティでケータリングを担当。他にも3000人分のタイ料理をホテルニューオータニの料理長と準備したこともあります!

今回のWOM用に撮影しています。写真は料理撮影で売れっ子の女性カメラマンが担当

by WOM 編集部

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