コラム お金の知識を高めるコラム Vol.41 続・米国大統領選挙戦

お金の知識を高めるコラム

Vol.41 続・米国大統領選挙戦

前回のコラムで、米国の大統領選挙について書きました。11月3日に投票が終わり、通常なら白黒決着がついて次期大統領のお祝いムード...となるはずですが、今回は投票から1週間経っても、バイデン候補の有利は伝えられるものの、最終決着としてバイデン候補の勝利は報道されていません。これは異常な事態です。

単純に開票作業を進めて正しく票を数えれば事は済みそうです。しかし、今回は新型コロナウイルスの感染に気をつけるために人の移動を抑制しなければならないという環境下で投票が実施されたため、郵送での投票や期日前投票が一説によると1億票あり、厄介な事になっています。しかも郵送されてきた票や保管されていた票が本当に正しい票なのかなど、ツッコミどころも満載です。大差ではっきりと勝負がつく州の結果は争わないでしょうが、劣勢が伝えられるトランプ大統領は、大人げないと言われても争う構えを見せています。

そもそも大統領選挙は直接選挙のように見えて、そうではないところもまた事態を複雑にしています。選挙で有権者が投票した票は、各州に割り当てられた大統領選挙人を決める票なのです。そして各州の選挙人は12月中旬に行われる投票で、1票でも多く獲得した候補に投票することになっています。各州の選挙人は有権者の投票の結果に従うとされていて、不誠実な投票をしないよう決められていますが、有権者投票の結果と異なる投票をした事例も実はあります。2016年はそれが7票もありました。つまり数票の差であれば、大統領選挙人の不誠実な票によって結果を覆すことも出来得るのです。

トランプ大統領は、12月初めに大統領選挙人のリストが最終化されるまでは法廷闘争を続けるでしょう。そして有権者投票の結果で獲得した票が僅差であれば、大統領選挙人の不誠実な票を疑い、敗北宣言をしない可能性があります。

次期大統領の任期は、2021年1月20日からです。まだ2ヶ月あるとはいえ、世界のリーダーでもあるっ米国大統領が正式に決まらないという事態に陥るのは困ったことです。民主主義の問題として、非民主主義のリーダーはこの事態を笑ているかもしれませんね。

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    長谷川 建一

    国際投資ストラテジスト

    シティバンクグループ日本及びニューヨーク本店にて資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004 年末に、東京三菱銀行(現三菱UFJ 銀行)に移籍し、リテール部門でマーケティング責任者、2009 年からは国際部門に移りアジアでのウエルスマネージメント事業戦略を率い2010 年には香港で同事業を立ち上げた。その後、2015 年香港でNippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank を創業。2020 年には、Wells Japan Holdingsに参画し、新たな金融サービスの開発に取り組んでいる。世界の投資商品や投資戦略、アジア事情に精通。わかりやすい解説には定評がある。香港をはじめ、日本やアジア各地での講演も多数。京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

    著書
    ブログ: HASEKEN
    寄稿中

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