コラム お金の知識を高めるコラム Vol.14 誰に相談するか、誰から購入するかはとても大切です

お金の知識を高めるコラム

Vol.14 誰に相談するか、誰から購入するかはとても大切です

 金融や投資について、日本では教育が積極的でないこともあり、知識や経験を持つ方は多いとは言えません。知識や経験が不足している中で、「どこで誰に相談したらいいかわからない」と思ってらっしゃる方も多いと思います。一方で、金融に携わる人といっても玉石混合さまざまで、注意が必要なのも事実です。

 ひとつの尺度として、「資格」を参考にするということはできます。金融業には必ず、ライセンス(資格)が必要とされます。香港を例にすると、保険に関してはまず、金融業者が保険会社にコンプライアンス面の指導を受け、代理人として販売を行うエージェント (Agent)と、保険会社から独立して仲介業務を行うブローカー (Insurance Broker)の二種類が存在します。

 エージェントは保険代理店としてIA (Insurance Authority)の認可を受け、HKFI (Hong Kong Federation of Insurers)に登録されています。一方、ブローカーはPIBA またはCIB という団体に登録されています。そして、保険のアドバイスを行うアドバイザーはいずれもTR (Technical Representative)という資格を取得していなければなりません。TR は香港の保険商品を説明、販売する業務を行う者には必須の資格であり、有資格者は各団体のウエブサイトで確認することができます。

※NWBは保険業務において、香港の提携保険会社からコンプライアンス上の指導を受ける代理人(エージェント)としてHKFIに登録されており、アドバイザーは全員、ライセンスを取得しています。

 また、投資信託に関しては、香港では証券の売買だけでなく、アドバイス、資産運用、格付けなど、金融関連の業務を行う機関は全て、香港政府の独立機関であるSFC (Securities & Futures Commission)が発行するライセンスの取得が義務付けられています。内容は9 種類に分かれており、各業務ごとに申請を行う必要があります。
また、これらに該当する業務に携わる人間 (ファンドマネージャー、資産運用アドバイザーなど) も、もちろんライセンスが必要で、資格試験に合格した上で、HKMA またはSFC 認定の金融機関等を通じて登録を行います。いずれもHKMA またはSFC のウエブサイトで有資格者を確認することができます。

※NWBは香港金融管理局 (HKMA)の監督下でAuthorized Institutionというリストリクテッド・バンキング・ライセンスを認可された金融機関であり、監査当局に登録されています。また、営業を行う行員は全員有資格者です。

 「誰から買うか」それは金融商品の場合、手数料や長期的に安定したフォローアップが受けられるかなど、幾つかの観点がありますが、契約や購入は最終的には自己責任となります。まずはきちんと知識を身に付け、相手をよく確かめること、これもお金の勉強の大事な項目と言えます。

長谷川 建一

国際投資ストラテジスト

シティバンクグループ日本及びニューヨーク本店にて資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004 年末に、東京三菱銀行(現三菱UFJ 銀行)に移籍し、リテール部門でマーケティング責任者、2009 年からは国際部門に移りアジアでのウエルスマネージメント事業戦略を率い2010 年には香港で同事業を立ち上げた。その後、2015 年香港でNippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank を創業。2020 年には、Wells Japan Holdingsに参画し、新たな金融サービスの開発に取り組んでいる。世界の投資商品や投資戦略、アジア事情に精通。わかりやすい解説には定評がある。香港をはじめ、日本やアジア各地での講演も多数。京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

寄稿中

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