コラム お金の知識を高めるコラム Vol.35 危機の時の米ドル需要

お金の知識を高めるコラム

Vol.35 危機の時の米ドル需要

新型コロナウイルスの感染拡大により、世界各国では外出禁止や経済活動の休止といったロックダウン政策を実施しました。これにより生産活動も消費も滞り、景気が鈍化する懸念が強まっています。企業も生き残りのために、休業や生産・雇用調整に一斉に動きました。

経済面ではもう一つ際立った特徴が現れました。それは強烈なまでの米ドル需要です。経済危機に対応して、企業や政府は資金決済や運転資金の確保のために、足元の資金流動性を高めることを急ぎました。特に、国境をまたいで活動をしている企業においては、手元に基軸通貨である米ドルの流動性を確保しようとし、米ドル需要は膨れ上がりました。国際貿易決済のうち、米ドルは40%以上を占めていることからも、やはりハードカレンシーの重要性が伺えます。

主要各国の中央銀行は、3月半ばには市場沈静化に向けた政策をいち早く打ち出しました。米FRBや欧州ECBは金融緩和政策を大規模に行いました。また、米FRBは16カ国の中央銀行と通貨スワップ協定を結び、米ドルの供給網を盤石にしました。これらにより、米ドルへの危機的な需要の顕在化は回避できましたが、4月を通してみても米ドル需要は弱まっていません。米ドルは主要10通貨に対して、2016年以来の高値水準にあります。当面、危機対応からの米ドル需要は続くと見ておいたほうが良いでしょう。

ドル円相場は、110円台から一時105円台までドルが軟化しました。これは、米FRBの金融緩和・合計1.50%にも及ぶ大幅な利下げによりドルの金利が低下して、米ドルと日本円の金利差が殆ど無くなったことが最大の理由です。ただ、米国は巨額の財政政策をすでに発動し、財政赤字が巨額に膨らむことが決まっています。米財務省が調達している資金は過去最高額を記録し、年内は高水準の資金調達が続きます。そうなると現在の金利の水準は相当に低いと言わざるを得ません。今後、経済の正常化に伴って、金利水準が上がる訂正が起こる可能性があります。そうなると、米ドルは日本円に対しても上昇する可能性も高まると見ています。

※なお、Vol.32「有事の円買い」? もWOMのWEBサイトでご参照ください

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      長谷川 建一

      国際投資ストラテジスト

      シティバンクグループ日本及びニューヨーク本店にて資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004 年末に、東京三菱銀行(現三菱UFJ 銀行)に移籍し、リテール部門でマーケティング責任者、2009 年からは国際部門に移りアジアでのウエルスマネージメント事業戦略を率い2010 年には香港で同事業を立ち上げた。その後、2015 年香港でNippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank を創業。2020 年には、Wells Japan Holdingsに参画し、新たな金融サービスの開発に取り組んでいる。世界の投資商品や投資戦略、アジア事情に精通。わかりやすい解説には定評がある。香港をはじめ、日本やアジア各地での講演も多数。京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

      著書
      ブログ: HASEKEN
      寄稿中

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