今どきの若い人に「松田聖子さんをご存じですか?」と訊いたら、「亡くなった神田沙也加さんのママ」の答が殆どだと思います。しかし世代を同じくした私たちには、その存在は圧倒的でした。70年代のアイドルだった山口百恵さんの引退と入れ替わるように聖子さんがデビュー。それから神田正輝さんと結婚までの「黄金の6年間」、彼女はトップアイドルとして芸能界に君臨したのでした。83年のサントリーCM “SWEET MEMORIES" は時代をすくい取った名曲でした。ストレートの髪型やキャンディボイスとともに「歴史に残るアイドル」となったのです。
話題を急に変えて恐縮ですが、一昔前のアメリカの人気ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の個性あふれる4人のNYレディたち。一番人気はHorse Faceとも言えるサラ・ジェシカ・パーカーなんです。美人度やセクシー度でならば、他の方々の方が分があると思うのですが、ともかく圧倒的にサラなんだとか。
ここで話が戻ります。「聖子さんとサラ、両者の共通するものは何か?」
私は「いけてる時といけていない時、そのギャップが著しい」ことだと感じます。「めっちゃ可愛く見えるときもある」しかし「そうでもない時もある」。つまり、キレイとキレイデナイの格差がダイナミックである。好きな女優のシャーリーズ・セロンも、モンスターでの怪演やワンオペ3児の母をこなしたかと思うと、パーフェクトな美女にもなって、ファンにギャップ萌えの極地を踏ませます。
前座終了です。完璧な美肌を目指しつつも、ゆらぎ肌でお悩みの皆さまに朗報。女性はホルモン周期で肌状態が変わって当たり前なのです。揺らぐ方が魅力があると言ってもいい。すっぴんとメイク顔が違いすぎて悲しい? 詐欺メイクはアートなのです。欠点があるからいい。そのギャップがいい。「目病み女に風邪ひき男」、欠点があるから謎がある。謎は好奇心の宝庫です。興味は同情を呼び、同情は愛となる。恥じらい、はにかみ、見せられる人は強い。
弱さを見せられる強さ、実はそれが余裕です。車のハンドルにアソビがあるからの安全運転。余裕綽々、人生を歩いていきましょう!