コラム タイ野菜でべジフルライフ 第187回 ライム(マナオ)

タイ野菜でべジフルライフ

第187回 ライム(マナオ)

ライム
Lime
มะนาว(マナオ)

新旧の年が巡るたびに、平穏に新年を迎えることのありがたさを実感します。近年の世界情勢や異常気象を見るにつけ、この日々の尊さをより深く感じます。今年は特に各地で洪水の被害が深刻でした。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。いつ何が起こるかわからない世の中だからこそ、日々の小さな幸せを楽しみ、充実した時間を過ごすことが大事。そのためには何より健康ですね。手っ取り早く栄養満点な食材があるとうれしい!

今回は、タイ人の健康を守っている食材の一つ、ライムをご紹介します。

マナオ胡椒味噌

  • ライム … 1個
  • 青唐辛子(または赤唐辛子) … 50g
  • 味噌 … 20g
  • 砂糖(お好みで) … 大さじ1
  • 酒またはみりん … 少々
  • ニンニク2片 … 2片
  1. ライムの皮を白い部分が混ざらないように剥き、みじん切りかおろし器でおろします
  2. 唐辛子のヘタを取り、細かく刻むか、すり鉢やクロック、またはフードプロセッサーでペースト状にします。水分が多い場合は、キッチンペーパーや茶こしを使って軽く絞ります
  3. ライムの皮と唐辛子、果汁少々を混ぜ合わせます
  4. ニンニクをすりおろし、味噌、砂糖、酒またはみりんを鍋で弱火にかけ砂糖を溶かしてら冷まします
  5. すべてよく練り合わせ完成です

唐辛子は、種類を混ぜると風味がUp! 大きいほど辛味が弱い傾向があるので、お好みに合わせて選んでください。種は残しても取り除いてもOKです。手順③の後に塩だけ加えると「マナオ胡椒」として使えます。私は味噌好きなので、味噌にニンニクも加えたガツンとした薬味に仕上げました。どちらも鍋や豆腐の薬味、肉や野菜のトッピングやディップ、麺や炒飯の味付け用にも利用できます。さらにオリーブオイルやマヨネーズを混ぜてドレッシングとしても活用できます。

写真右がマナオ胡椒味噌、その隣が塩だけを加えたものです。赤唐辛子でも同様にできます。それぞれの風味の違いを味わうのも面白いです。

ライム

タイでよく利用されているのはメキシカンライムという品種です。暑い地域では、紫外線や発汗でビタミンCが消耗し、身体にストレスがかかりやすい中、ライムが重要な役割を果たしています。抗菌作用や食中毒防止効果、食欲増進、消化促進、香りによる疲労回復効果やリラックス効果など、タイ人の健康を守る食材といえるでしょう。

保存には乾燥を防ぐことが大切で、タッパーやビニール袋に少量の水を入れて冷蔵保存すれば長持ちします。果汁を冷凍保存する方法もありますが、簡単にカットして冷凍するだけでも便利です。市場などで安いときにまとめ買いして常備しましょう。

さまざまな料理や飲み物に活用できますが、果汁を絞る際は力を入れ過ぎると苦味が出るため、適度に絞るのがコツ。使い終わった皮は、シンクやレンジの掃除、手洗いなどに再利用してください。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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