コラム お金の知識を高めるコラム Vol.60 改めて注目される『国債』とは

お金の知識を高めるコラム

Vol.60 改めて注目される『国債』とは

国債とは国の発行する債券です。国は、文教、医療・福祉、公共事業、外交・防衛など、行政のための費用(歳出)を、税収などの歳入でまかないます。しかし、歳入が歳出に満たない場合には、お金を借り入れなければなりません。その資金を調達する際に発行されるのが、国の債券である国債です。つまり、国債とは国が発行した借金の証文です。『いくらお借りしました。満期が到来したら、その元本をお返しします。利息支払いの期日には、これだけの利子を付けてお支払いします』と書かれています。

国の財政が均衡していたり、黒字だったりすれば国債を発行する必要はありません。しかし、税収が景気の悪化などで不足したり、歳出が膨れ上がってとても歳入では賄えない状況になったりすれば、国は資金不足を補うために国債を発行します。

一般的に考えて、国が発行する借金の証文なので、企業や個人の借金の証文より信用があります。最も信用度が高いと考えられる国債は米国債です。アメリカの連邦政府が発行する債券なので、彼らは基軸通貨である米ドルを印刷してでもお金を返済できるため、取りっぱぐれることはないと考えられているのです。次に信用度が高い国は、ドイツ、オーストラリア、スイスなどです。これらの国には、信用格付会社から最上の格付けである『AAA』が付与されています。

最近では、ロシア国債の利払いができなくなったことで、債務不履行(デフォルト)状況になりました。信頼があると思っていた国債がデフォルト状態になったのですから、大変なことです。ただ、ロシアは払う意思はあるのに、欧米の経済制裁で支払えなくなったと主張しています。珍しいデフォルトだといえるでしょう。

また、パンデミックの後に、需要刺激策として大規模な財政政策が発動されました。そのため、主要国は単年度の歳入だけでは資金が足りず、大量に国債を発行してその資金をまかないました。一方で、各国の中央銀行は、資金供給のために市場から大量に国債を買い入れて、金融緩和政策を実施しました。しかし、需要増加と供給不足、コスト上昇から、物価が上昇し始め、主要中銀は金融緩和政策を解除し、引き締めに転じています。このため、金利は上昇し、国債を購入することには投資家も慎重にならざるを得ません。そうなると、金利が一段と上昇することが懸念されます。

なお、主要中銀が国債の買い入れを停止するトレンドがはっきりしている中、日本銀行だけは、大量に国債の買い入れを続けています。経済成長率が低いまま推移し、インフレ率も高まっていないため、金利の上昇を抑えることが重要との判断です。でも、本当に日本の物価は上がっていないのでしょうか? 統計では物価上昇の兆しとも取れるデータが出てきています。日銀だけが金融緩和政策を継続することの『持続性』に、疑問の声も上がり始めています。

海外在住日本人のための「お金の勉強会」オンラインセミナー お申し込み(詳細は上記ページにてご確認ください)

※「Send」ボタンをクリック後、ボタンのすぐ下にお申し込み完了をお知らせするメッセージが表示されますのでご確認ください。





お名前*
お電話番号*
メールアドレス*
ご参加回 10月9日(日) 10:00~
その他
(ご連絡事項などの他、投資経験などがありましたらご記入ください)


※「Send」ボタンをクリック後、この上にお申し込み完了をお知らせするメッセージが表示されますのでご確認ください。


※2営業日を過ぎてもお申し込みご確認のメールが届かない場合には、システム上のお手続きが正しく終了していない可能性がございます。お手数ですが WOMお問い合わせ先 までご連絡くださいますようお願いいたします。

長谷川 建一

国際投資ストラテジスト

シティバンクグループ日本及びニューヨーク本店にて資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004 年末に、東京三菱銀行(現三菱UFJ 銀行)に移籍し、リテール部門でマーケティング責任者、2009 年からは国際部門に移りアジアでのウエルスマネージメント事業戦略を率い2010 年には香港で同事業を立ち上げた。その後、2015 年香港でNippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank を創業。2020 年には、Wells Japan Holdingsに参画し、新たな金融サービスの開発に取り組んでいる。世界の投資商品や投資戦略、アジア事情に精通。わかりやすい解説には定評がある。香港をはじめ、日本やアジア各地での講演も多数。京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

著書
ブログ: HASEKEN
寄稿中

関連記事...

バックナンバー情報..