コラム お金の知識を高めるコラム Vol.17 為替(外貨)のリスク(1)

お金の知識を高めるコラム

Vol.17 為替(外貨)のリスク(1)

 海外で暮らし始めると、これまでは関心を持たなかった為替レートにも、注意を払ったり、買い物で円なら幾らに相当するか計算してみたりすることがあるのではないでしょうか? 実際、タイバーツで収入があるというだけでも、日本円に換算すれば変動しますし、その点では為替リスクを持っているということになります。

 

 資産をどの通貨で持つかは、資産運用では重要なテーマです。高金利の通貨で資産運用すれば、その通貨での金額は大きくなりますが、運用して増えた分以上にその通貨の価値が下落してしまえば、結局目減りしてしまったという結果になります。今年は、一部の新興国の通貨の下落幅が大きく、かつて日本でも高金利通貨で運用することが流行したトルコリラや南アフリカランドは、1年間で40%近く下落してしまいました。1年間で仮に10%で運用できたとしても、通貨の価値が40%も下落してしまえば、運用後の価値はマイナス30%ほどになってしまいます。これが外貨での運用のリスクです。

 

 何故こんなことが起こるのでしょうか? 国ごとの収支を見るデータとして、経常収支があります。経常黒字とは、国全体としての収入が、支出を上回っている状態です。逆に経常赤字とは収入が支出を下回っている、つまりお金が足りない状態です。経常赤字の国は、足りないお金を借り入れたり、他から投資してもらったりして、埋め合わせなければなりません。そこで、その国の通貨を他よりも高い金利に維持する政策を採って、投資などによるお金の流入を促します。その国がしっかり経済運営していて、市場の投資家が落ち着いてリスクがとれる平常時には、お金は経常黒字を抱え余剰となっている国から経常赤字でお金を必要とする国へと流れます。そして、経常赤字の国の足りないお金がファイナンス(埋め合わせ)されるのです。ところが、経常赤字の国の政治や経済状況に異常な事態が起こると、市場の投資家はリスクに神経質になり、赤字の国への投資を止めたり、投資したお金を引き上げようとするようになります。すると、お金の流れは前述の動きとは逆転し、経常赤字の国から逃げ出し、経常黒字の国へと還流します。こうした流れが一気に進むと、今年のトルコリラ急落のような事態に陥るというわけです。

 

 次回も為替リスクのお話を続けます。

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長谷川 建一

国際投資ストラテジスト

シティバンクグループ日本及びニューヨーク本店にて資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。 2004 年末に、東京三菱銀行(現三菱UFJ 銀行)に移籍し、リテール部門でマーケティング責任者、2009 年からは国際部門に移りアジアでのウエルスマネージメント事業戦略を率い2010 年には香港で同事業を立ち上げた。その後、2015 年香港でNippon Wealth Limited, a Restricted Licence Bank を創業。2020 年には、Wells Japan Holdingsに参画し、新たな金融サービスの開発に取り組んでいる。世界の投資商品や投資戦略、アジア事情に精通。わかりやすい解説には定評がある。香港をはじめ、日本やアジア各地での講演も多数。京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)

寄稿中

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