コラム Dr.MANAのセンシュアルエイジング Vol.81 CBDオイル愛用者の皆さまへ重要なお知らせ

Dr.MANAのセンシュアルエイジング

皆さま、こんにちは。今回は特に、タイにお住まいで日本へ一時帰国される機会のあるCBDオイル愛用者の皆さまに向けた非常に重要なお知らせです。

ご存じの通り、大麻に関する法規制は国によって大きく異なります。タイでは最近、大麻規制が大幅に緩和され、医療や美容、さらには健康維持のための利用が進んでいますが、日本においては2024年12月12日より、新しい大麻取締法が施行されるため、日本に帰国される際には注意が必要です。
良いニュースとして、日本では初めて医療用大麻が薬品として認められ、大麻草の部位規制(従来は茎や種子のみ使用可能)が撤廃され、植物全体からの成分抽出が可能になります。反面、THC(テトラヒドロカンナビノール)の残留量に関する基準が、従来よりも大幅に厳しくなりました。具体的には、これまでの規制に比べ、約20~1,000倍も厳格化されます。

厚生労働省が提示した最新のTHC残留基準は以下の通りです

油脂類・粉末類:10mg/kg(10ppm)以下
水溶液:0.1mg/kg(0.1ppm)以下
その他の製品(化粧品、サプリメントなど):1mg/kg(1ppm)以下

この基準により、たとえCBDアイソレート製品であっても、高濃度の場合など超微量のTHCが新基準を超えて検出される可能性が高いです。十分ご注意ください。基準値を超える製品の所持や使用は、大麻取締法違反となる可能性があり、最悪の場合、麻薬所持や使用に準じた罪に問われるリスクもあります。たとえ医療用途で不眠や慢性疼痛の治療に使用している場合でも、特別な措置は取られません。

タイでは大麻製品が手軽に手に入り、CBDオイルを日常的に使用されている方も多いかと思いますが、日本へ一時帰国される際には、所持している製品が日本の新しい規制に適合しているか、事前に必ずご確認ください。THCフリーの表示があっても、基準を満たさない可能性があるため、基本的には日本への持ち込みを避けることをお勧めします。

最後に、ご質問やご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

皆さまの安全と健康を心より願っております。

 

岩本麻奈

(日本ヘンプ協会評議員、日本臨床カンナビノイド学会認定登録医、臨床CBDオイル研究会ボードメンバー)

Dr. MANA(岩本 麻奈)

一般社団法人・日本コスメティック協会名誉理事長/ナチュラルハーモニークリニック顧問医師/エッセイスト/コスメプロデューサー/美容ジャーナリスト 
皮膚科専門医。20年に渡るフランス滞在ののち、東洋のパリ“プノンペン”に転居。女性を元気に美しくする講演活動を続けている。「パリのマダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ」「生涯男性現役」(ディスカヴァー トゥエンティワン)「フランスの教育・子育てから学ぶ 、人生に消しゴムを使わない生き方」(日本経済新聞出版社)など、美容やライフスタイルに関する著作多数。近著は「結婚という呪いから逃げられる生き方」(ワニブックス)

公式HP: dr-mana.com   公式ブログ: ameblo.jp/dr-mana

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