先日、日本フェムテックマイスター協会主催「フェムテック業界の未来を語る会※」に参加しました。その場では、フェムテック振興議連の事務局長であり自民党衆議院議員のみやじ拓馬先生が鮮烈な講演を行い、私もその後スピーチの機会をいただきました。私のテーマは「パリジェンヌと日本女性ーフェムケアの文化的違い」でした。私の十八番であるこのテーマ。フランスマダムのデリケートゾーンケアからVIO脱毛、さらには赤裸々なプレジャーライフまで、興味深い話題に事欠きません。例えば、フランスでは生理ショーツが一般的には売られていない事実。これは、高いタンポン使用率やランジェリーの美的追求(生理期間であっても)に起因するのかもしれません。また、産後の膣トレーニングは医療保険対象で、20年以上前から一般的に行われていることなども特筆すべき事柄です。しかしながら、今回のスピーチではこれらの話題を避け、より根本的な違いに焦点を当てました。その理由は、これらが基本的な問題であるにも関わらず、多くの人々が話すことをためらうからです。実際に、婦人科医たちさえもこれらの問題に触れることをためらう傾向があります。以下は、私がその時に話した内容の概要です。
私がフェムテック関連のイベントで登壇するようになって1年以上が経ちました。フェムテックの普及により、これまでなかなか話すことができなかった女性の生理問題やデリケートゾーンに関する悩みを共有する場が広がりました。これは肯定的な動きですが、本来の目的は共有することではなく、問題解決そのものにあるべきだと考えます。商品開発に主眼を置くテクノロジー先行型のフェムテックへの賛同はしていません。吸水パンツ、月経カップ、布ナプキン、大人のおもちゃ、膣トレといったものを否定しているわけではありませんが、これらが問題の根本解決につながるとは考えていません。
では、何が問題なのでしょうか? 続きは次号をお楽しみください。
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