わたくし、日本フェムテックマイスター協会※の学術理事を仰せつかっておりますので、フェム関連のイベントにも顔を出しています。先日のトークショーで、あるTVタレントさんから「血液検査で“ビタミンDが足りない”と言われてサプリメントを飲んでいるんですが、気をつけなきゃいけないことや、確実にビタミンDを増やせる方法とかあれば教えてください」と相談を受けました。
実際に慢性的なビタミンD不足となると、骨粗鬆症・うつ病・認知症・免疫力低下などの疾病を引き起こすと言われます。
パリに住んでいたころ「日光と機嫌」という言葉をよく耳にしました。フランス人はヨーロッパの中で「不機嫌なラテン人」と呼ばれます。底冷えのする曇天の冬空が毎日ともなれば、機嫌が悪くなる人がドンドン増えてきます。植物だけではない、人間だって日照不足では具合が悪くなってくるのです。そうなれば運動量も減る、在仏邦人の中にも体調が悪くなる方が現われます。「うつになりやすい」と日本人会でも問題になりました。
ビタミンDはサプリで摂っても、しいたけ・魚・卵黄などを使った美味しい料理で摂られても結構です。でも、一番効率がいいのは、お天道さまに日々15分当たることに尽きます。
皮膚医学的観点からすると、紫外線は美肌の大敵です。皮膚の抗老化(紫外線による皮膚の劣化)には日光浴は絶対NG行為なのです。そうではあるのですが、いくら皮膚にシワがなくツヤツヤ若かったとしても、うつになる、ボケが進む、骨粗となってポキリと骨が折れるとなったら、いったい誰がためのアンチエイジングでありましょう?
南国タイの強烈な日差しには注意が必要です。しかし、過度な紫外線対策はビタミンD不足に陥るかもしれません。お日様と上手に付き合っていきましょう。そうして、トロピカル鮭サラダやココナッツ鮪カレーなど、美味しいビタミンD補給レシピもお試しくださいね。
※2023年3月に設立された一般社団法人日本フェムテックマイスター協会(FMA)は、テクノロジーを活用して女性特有の悩みを解決し、女性の活躍を支援することを目的としています