コラム Dr.MANAのセンシュアルエイジング Vol.5 結婚とはインフルエンザのようなもの!?

Dr.MANAのセンシュアルエイジング

 昨年「結婚という呪いから逃れられる生き方」(ワニブックス)を上梓してから婚活やモテとかへのコメント取材が増えました。結婚は人生の華、プレステージどころか呪いにもなってしまう昨今。結婚とは一体何なんでしょう?

 結婚は誰もが経験する成人式のような通過儀礼ではなく、お年頃も雲散霧消してしまいました。「しないで済むなら面倒臭くなくていい」と思う独身男女も増えています。離婚率よりも未婚率が深刻なのです。

 ふと「結婚はインフルエンザみたいなものかも」と気づき、それをWEB の記事にしたら大きな反響を呼びました。ちょっと考えてみましょう。

 インフルは一度も罹らずに一生を終える人もいます「一度は経験したほうがいいよ」と世の中で言われるのは、インフルも結婚も同じです。インフルは一度罹患すると抗体ができ体が丈夫になります。結婚は所帯をもった経験によって(子どもの知恵熱のように)世渡りの知恵が身につくのです。

 予防ワクチンはどうでしょう? 同棲だったら、家事の分担や愛の交信また夫婦喧嘩の作法など、より円滑に進むのではないかと言う人もいます。しかし、これでは結婚するための予行演習です。結婚の予防ワクチンなら結婚しないためのもの。結婚しないために同棲したのに、予期せぬ“おめでた”になったりして、敵の軍門に降る例は数多あります。

 インフルは完治したらもう大丈夫という疾患ではありません。罹る人は性懲りも無く何度も罹ります。もっとも、結婚が病気であるとすると、大抵の人は一度目のインフルをこじらせて長引かせ、結局のところ合併症を患って生を全うされるようです。

 あっ、大切なことを忘れていました。なりたくてインフルになる人は絶無ですが、結婚は絶対多数が「したくてしちゃう」ですね。死に至る病であることが予想されるのに、なんて人間は愛すべき愚か者なんでしょう。

 乳と蜜流れる南国カナンの地とて、インフルから隔絶されていることはありません。北半球と南半球、双方から攻撃されて年に二度以上も流行るとか。さすがセンシュアルな南の国です。やっぱりインフルと結婚は切ってもきれない関係なんですね。どちらも命をとられる危険性がいっぱい!

Dr. MANA(岩本 麻奈)

一般社団法人・日本コスメティック協会名誉理事長/ナチュラルハーモニークリニック顧問医師/エッセイスト/コスメプロデューサー/美容ジャーナリスト 
皮膚科専門医。20年に渡るフランス滞在ののち、東洋のパリ“プノンペン”に転居。女性を元気に美しくする講演活動を続けている。「パリのマダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ」「生涯男性現役」(ディスカヴァー トゥエンティワン)「フランスの教育・子育てから学ぶ 、人生に消しゴムを使わない生き方」(日本経済新聞出版社)など、美容やライフスタイルに関する著作多数。近著は「結婚という呪いから逃げられる生き方」(ワニブックス)

公式HP: dr-mana.com   公式ブログ: ameblo.jp/dr-mana

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