コラム 聞き上手な日々 第2回 カウンセリングの現場から

聞き上手な日々

第2回 カウンセリングの現場から

知っているようで知らない カウンセリングって何?

「カウンセリング」という言葉はよく聞いたことがあると思いますが、貴方はカウンセリングという言葉から何を想像しますか?

 

「悩みを相談するもの」というのが一番多い答えとなっています。経済的な事や健康面、DVなど事実として起こっていることは、それぞれ専門機関があり解決できます。一方心理的なカウンセリングは言いたいけど言えない、ずっと自分の中にあり解決できないもの、周囲に理解できる人がいない...。つまり、行政でも弁護士でも警察でも児童施設でも相談できないものであり、解決はかなり難しいものです。その心理的な部分を扱うのが私たち心理カウンセラーです。

具体的な仕事内容は?

気持ちや感情などを扱うわけですから、解決ではなく負荷を減らすという考え方をします。しかしこれはカウンセラーによっては「解決します」と言っている人もいるので、それぞれのカウンセリング団体によっても違います。

 

負荷の減らし方は一言で言うと「味方になる」ということです。どういうことかと言うと、例えば貴方が映画を見に行ったとします。その映画は貴方にとって面白くスリリングな内容でとても楽しい時間を過ごしました。そのことを友人に話したところ「私も見たけどつまらなかった、お金の無駄だったわ」と言われ、貴方は自分がどれほど楽しかったかを言えなくなります。次にパートナーに同じように話をしたところ「あんな映画見てきたの?幼稚すぎない!?」と、少し攻撃的なお言葉。貴方はケンカになることを嫌いここでもそれ以上のことは言いません。そして今度は先の友人とは違う友だちに話したら、「私見てないけど面白そう!どんな内容?」との返しに貴方はどこが面白いと感じたか、どこがスリリングだったか...等を話し出すことができました。

 

これは楽しい時間に限らず、苦しいことや悲しいことや過去に起こったことなど自分の内側を話す場合も一緒です。自分の話を「聞いてくれるか」「理解しようとするか」等「この人に話しても安全」と思われることにより味方と認識します。

 

このようにまずは何でも話せる味方になることが一番最初にカウンセラーがすることです。要するに信頼関係を結ぶ。カウンセリングの前にしなければいけない大仕事はこれです。
次回はさらにカウンセリングを掘り下げましょう。

菊本裕三(きくもとゆうぞう)

(株)kikiwell代表取締役キキウェルメンタルヘルスサービス代表カウンセラー。2006年、有料の電話話し相手サービス「聞き上手倶楽部」を創造し世に送り出す。2010年、任意団体だった「聞き上手倶楽部」を(株)kikiwellとして法人化、代表取締役に。自らも代表カウンセラーとして今も現場に立つ。また、カウンセラーの教育機関として一般社団法人日本ライトカウンセリング協会を設立、現在顧問。カウンセラーの育成、セミナー活動にも尽力している。テレビ(ニュース・ワイドショー)・ラジオ・新聞・雑誌などマスコミ出演多数。著書に「相手が思わず心を開く聞く技術」(アスペクト)「だてマスク依存症~無縁社会の入口に立つ人々」(扶桑社)がある。一男一女の父親、無類の釣り好き

菊本裕三のブログ

 

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