さあ、いよいよカウンセリングの開始です
前回はカウンセリングに入る前にまず“信頼関係を作る"と言うことをお話しました。専門的な言葉では「ラポール」と言います。具体的には初めての人であれば「ご気分やお身体はいかがですか?」で良いでしょうし、2回目以降であれば「いかがお過ごしですか?」でも良いと思います。
クライエントと空気の共有(ラポール)が何となく出来たら本題に入りますが、いきなり核心部分には行きません。例えばクライエントが“親との関係で悩んでいる"とします。その場合いきなり「親との関係の何がお悩みですか?」とは聞きません。先ずは「親御様との関係はいつごろからそのように思っていますか?」とか「そんなふうに思われ始めたきっかけが御座いますか?」と核心から少し遠い所から始めてみてください。
カウンセリングにおける注意点
クライエントが話し始めたらカウンセラーは話を聞くわけですが、その時“ジャッジをする"という姿勢は見せてはいけません。あくまでもクライエントの話に“乗る"と言う姿勢で臨んでください。そうすればカウンセラーの相槌にも気持ちが入りますし、それはクライエントがさらに話をするきっかけにもなります。
話を聞く上で非常に大切な事、それは“事実と感情を分けて聞く"ことです。事実だけを聞くのは取り調べになります。そしてそれはカウンセラーの判断につながります。クライエントは判断を聞きたいのではなく気持ちを聞いてほしいのですから、会話の中でそれを感じましょう。
泣きながら話すのであれば、「それほど悲しかったのか」とか、怒ったようなトーンで話すのであれば「そんなに悔しかったのか」など、話の中での相手のトーンに注意を払います。私はセミナーや講習で事実と感情は3:7ぐらいでいいとお話します。Kikiwellで通信機器を使ってカウンセリングをする場合、カメラはオフにしますので、会話の行間やクライエントの話のトーンはカウンセリングの最重要項目です。これができるようになれば大したものです。
これをお読みの貴方は明日からでも人との会話でぜひ試してみてください。私個人では自分の子供で練習しました。上手になってくると話が止まらないくらいです。
次回はカウンセリングの現場をさらに深堀していきます!!