特集記事 簡単★フレンチでおもてなし
簡単★フレンチでおもてなし
ワインのお供に、ホームパーティに、フレンチのお惣菜がパパっと作れたら格好良いと思いませんか?
今回WOMでは、バンコクで人気のフランス料理教室「A TABLE」にご協力いただき、タイで買える食材で、簡単に作れるフレンチのレシピを紹介します。
◎取材協力:A TABLE
A TABLEのこと
フランスの家庭料理、レストランメニュー、地方料理、フレンチデリなど、テーマを変えながら月替わりのコース料理を講師のAYA 先生がデモンストレーション形式で教えてくれるフランス料理教室。午前9 時30 分から午後2 時まで、素材の扱い方、盛り付け方はもちろん、料理の歴史や背景、家庭でも役に立つプロの豆知識などを交えた説明を聞きながら、料理の全ての工程を見学し、最後にランチを兼ねた試食会、という流れです。
受講者がメモを取っている間にデモを見損ねる事がないよう、AYA 先生目線の詳しい説明を添えた丁寧なレシピシートがもらえるのも人気の理由。試食会はテーマに沿ったテーブルコーディネートで行われ、スタッフの方々がサーブし、後片付けまでしてくれます。そこが「本帰国までに一度は体験してみたいバンコクの優雅な習い事」と言われる所以。
1レッスンの定員は8 名。1 人で参加する方も多く、年代もバラバラなのだとか。食べるのが好き、料理を作るのが好き、フランスが好き、参加理由はそれぞれ。
「美味しいものが並んだテーブルを囲んで、楽しく話が弾む」AYA 先生は、そんな空間を参加者の皆さんに提供したいそう。月に2 回、お子様連れ可能なレッスンもあり。また、友達同士でのプライベートグループレッスンもリクエスト可能。1 回ごとの申し込みなので気軽に試してみて。
A TABLE
エカマイ・ソイ12
レッスン代 2,500バーツ~
※メニューによって多少変動
LINE: A TABLE (ID: @atablebangkok)
IG: A TABLE(ID: @atablebangkok)
フランス菓子やお惣菜のオーダー販売も実施中。エムクオーティエなどで行われるイベントやポップアップマーケットにも出店しています。情報はインスタグラムをご参照ください
※お問い合わせ・ご予約の際にはWOM Bangkokを見た、とお伝えいただくとスムーズです。
AYA先生のこと
明石の鯛で潮汁、黒アワビを食べに伊勢志摩観光ホテル、フレンチは箱根のオーベルジュ・ミラドー、雲丹パイは青山のKIHACHIと美味しい食べ物のためには何処までも何時間もかけて足を運ぶ両親のもとに生まれたAYA先生。
お母様はキッチンと道具にこだわりがあり、ご実家には、中華料理店のような高火力コンロ、サンマが6匹焼ける業務用の魚焼きグリル、オーブンも2台あるそう。一方、お父様は40年前にフランスから持ってきたエスプレッソマシーンに変圧器を付けて使う、というこだわりよう。幼い頃から、キッチンが家族団らんの場、という環境で育ったそう。
そんなAYA先生は元々、料理を仕事にしようと思って始めた訳ではなく、手先が器用だし、料理とお菓子が好きだから、という軽い気持ちで始めたのだとか。しかし負けず嫌いで、突き詰めてしまう性格なのが高じて、フランス、パリのコルドン・ブルーに料理留学することに…。
コルドン・ブルーではレベルが終わるごとに試験があり、初級の試験でトップになったのが負けず嫌いに更に火をつけ、お菓子・料理ともグラン・ディプロムを取って3つ星レストランでスタージュ(研修)するのが目標に。フランス語でシェフに直接質問出来るよう、フランス語も必死に勉強するという努力ぶり。
1999年、無事にグラン・ディプロムを取得し、学校の推薦で老舗3つ星レストランTailleventのMichel Del Bourgo(故)シェフの元で半年間、様々なセクションを経験。その後、同じくパリの1つ星レストランClovisに5年間勤務します。
職場で出会ったフランス人男性と結婚し、出産。職場復帰するタイミングでご主人のベルギー駐在に帯同することになり、そこから13年間、オランダ、タイ、モロッコを転々。「子供がいると、夜遅くまで厨房に立つシェフの仕事は続けられない」と、考えた末、初めての料理教室をベルギーで始めたのがATABLEの原点なのだとか。
2018年、タイで現地法人を立ち上げ、代表を勤めつつ、12歳と16歳の息子さんを育てるシングルマザーとして奮闘中。
AYA先生から読者の皆さんへ
「ATABLEでは、フランス料理を中心にデモンストレーション形式でレッスンを行っています。家庭料理や地方料理、フレンチデリ、レストランのようなおもてなし料理など、毎月テーマを決めて4品程度のお料理をご紹介しています。皆さんの前で全て作りますので、レッスンは少し長丁場になりますが、ご自宅で再現出来るように、素材の扱い方、火の入れ方、細かい盛り付けのコツなどもすべてお伝えするようにしています。“フランス料理なんて敷居が高い"と思われがちですが、実は普段のレパートリーに加えたくなるシンプルな料理も沢山あるんですよ! ぜひ一度、参加してみてください」
AYA先生のお気に入り
Carotte râpé
[キャロット・ラぺ]
フランスの定番サラダ。ローストした松の実とほんのり甘い干しブドウが良いアクセントになります。
■材料(2人分)
- 人参の千切り … 200g
- エシャロットのみじん切り … 大さじ2
- 干しブドウ … 大さじ2
- パセリのみじん切り … 大さじ1
- ★エキストラバージンオリーブオイル … 大さじ2
- ★ワインビネガー … 小さじ2
- ★粒なしマスタード … 小さじ1
- ★塩 … 小さじ1/4
- ★胡椒 … 小さじ1/8
- ★ハチミツ … 小さじ1
- 松の実(あれば) … 適量
■作り方
- 1. 人参に小さじ1程度の塩を振り良く混ぜる。15分ほど置いたあと、手で軽く水分を絞り捨てる
- 2. 松の実はアルミホイルの上に広げて、低温のトースターで香りが出て軽く色が付くまで5分ほどローストする
- 3. 干しブドウは熱湯をかけ、15分置いて水を切る
- 4. エシャロットとパセリはみじん切りにする
- 5. ★の材料をすべて混ぜ合わせドレッシングを作る
- 6. 全てを合わせて30分程度冷蔵庫で味を馴染ませる
Tomate confit
[セミドライトマト]
度作っておけば、そのままおつまみとして、パスタやサラダに混ぜてなど万能に使えます。乾かした後にひと晩以上オイルに漬けて柔らかくするのもポイント。
■材料
- ミニトマト … 1パック
- ★オリーブオイル … 大さじ1
- ★塩・胡椒 … 適量
- ★砂糖 … 1つまみ
- タイム … 少々
- にんにく … 1片
- オリーブオイル(保存用)適量 … 適量
■作り方
- 1.ミニトマトをさっと水で洗い、縦半分にカットしてボールに入れる
- 2.★を加え、全体にからめ、オーブントレイの上に切った面が上になるように並べる
- 3.130度に予熱したオーブンで1時間~1時間半乾かすように焼く(トマトの大きさによって時間は調節してください)
- 4.途中で何度かオーブンの蓋を空けて蒸気を逃すようにする
- 5.冷めたら保存容器にたっぷりのオリーブオイル、タイム、ニンニクと一緒に入れ冷蔵庫で保存する。2週間ほどで使い切るようにしましょう
Cervelle de canuts
[セルベル・ドゥ・カニュ]
リヨンの郷土料理で≪絹織職人の脳みそ≫という変わった名前は、昔低賃金労働者だった彼らが高級料理だった羊の脳みそを真似て作ったのが始まりだそう。たっぷり上質なオリーブオイルでコクを出すのがポイント。
お勧めのワインスパークリングワイン、シャルドネ(白)
■材料
- フロマージュブラン … 100g
- 生クリーム … 40g
- パセリみじん切り … 大さじ1
- コリアンダーみじん切り … 大さじ1
- ニンニクすりおろし … 小さじ1
- オリーブオイル … 大さじ2
- エシャロットみじん切り … 大さじ2
- 塩・胡椒 … 適量
- お好みの生野菜やバゲットなど … 適量
■作り方
- 1.全ての材料を混ぜ合わせ、塩胡椒で味を整えるのみです!
Rillette de maquereau
[塩さばのリエット]
鴨や豚肉で作ると煮込み時間のかかるリエットを手軽に焼いた塩さばで。お酒のおつまみにぴったりです。
お勧めのワインロゼ・シャルドネ(白)
■材料
- 塩さば … 1切れ(約150g)
- サワークリーム … 大さじ3
- エシャロットみじん切り … 大さじ2
- ピクルスのみじん切り … 大さじ1
- タラゴンのみじん切り … 大さじ1
- 粒マスタード … 大さじ1
- オリーブオイル … 大さじ2
- 塩・胡椒 … 適量
■作り方
- 1.塩さばをロースターなどで焼き、骨を外して身をほぐしておく
- 2.残りの材料を全て加えて混ぜる。トーストなどと一緒にサーブする
Salade de chèvre chaud
[焼きゴートチーズのサラダ]
ビストロの定番サラダは少し甘めのドレッシングとくせの強いゴートチーズが良く合います。仕上げに粗びき胡椒を少し多めに振っても〇。
お勧めのワインソーヴィニヨンブラン(白)、シラーズ(赤)
■材料(4人分)
- サラダ … 約100g(1袋)
- 胡桃 … 40g
- ざくろ … 50g
- ゴートチーズ(白カビタイプ) … 120g
- バゲット … スライス8枚
●ドレッシング
- オリーブオイル … 大さじ2
- 白ワインビネガー … 小さじ2半
- はちみつ … 小さじ2
- マスタード … 小さじ1弱
- 塩・胡椒 … 適量
■作り方
- 1.胡桃は140度のオーブンで10分空焼きする
- 2.ドレッシングの材料を全て混ぜる
- 3.ゴートチーズを1㎝にスライスしてバゲットに乗せる
- 4.食べる直前に5分ほどトースターでこんがりと焼き色が付くまで温める
- 5.食べる直前にサラダに胡桃とざくろを加え、ドレッシングで和える。ゴートチーズのトーストを添えてサーブする
Piperade
[ピプラード]
バスク地方で食べられているピプラードは南東のラタトゥイユと呼ばれています。卵と生ハムを合わせるのが本場流。
お勧めのワイン重すぎない赤(カルベネフラン、メルローなど)、コクのあるピノ・グリなどの白ワイン
■材料
- パプリカ … 2個
- 玉ねぎ(中) … 1個
- トマトペースト … 小さじ1
- ★白ワイン(又は料理酒) … 1/4カップ
- ★トマト … 1個
- ★塩胡椒 … 適量
- ★砂糖 … 小さじ1/2
- ★カイエンヌペッパー … 小さじ1/4
- ★タイム … 1束
- ★ローリエ … 1枚
- 卵 … 2~3個
- 生ハム … 適量
- オリーブオイル … 大さじ2
■作り方
- 1.玉ねぎは薄くスライス、パプリカは中の白いわたを取り除き棒状にカットする
- 2.トマトは1㎝程度のキューブ状にカット、タイムとローリエは取り出しやすいようにお茶袋に入れる
- 3.鍋にオリーブオイルを温め、玉ねぎとパプリカに軽く塩を振り中火でしんなりして甘みが出るまでしっかりと炒める(油が少ないと焦げ色が付きやすく野菜が乾くのでたっぷり使いましょう)
- 4.トマトペーストを加えて軽く炒めた後、★の材料を全て加え良く混ぜたら15分ほど弱火で蓋をして煮込む
- 5.水分がなくなり野菜がしっかりやわらかくなったら塩胡椒、カイエンヌペッパーで味を整え、卵を割り入れ蓋をして更に3~5分お好みの固さになったら出来上がりです。生ハムを添えて召し上がって下さい
Potée
[ポテ]
フランスではプティサレと呼ばれる塩漬け肉を使って作るポトフのような冬の料理。本来は水のみで作りますが、隠し味に昆布を入れてスープのコクをアップしています。
お勧めのワインカベルネソーヴィニョン、メルローなどタンニンの強い赤、シャンパーニュ
■材料(4人分)
- 豚の肩ロース塊(又はばら肉でも) … 1㎏
- 粗塩 … 大さじ2
- 砂糖 … 大さじ1
- ジャガイモ … 2個
- リーキ … 1本
- キャベツ … 1/2個
- 人参 … 1/2本
- タイム・ローリエ … 少々
- 昆布 … 10㎝
- 胡椒 … 少々
- 粒マスタード … お好みで
■作り方
- 1.食べる前日に豚の塊肉を5~6㎝角の大き目にカットして粗塩と砂糖をまぶす(塩漬けの目安は8時間~12時間程度)
- 2.流水で肉を軽く洗い、たっぷりの水と共に鍋に入れ1時間ほど弱火で灰汁を取りながら煮込む
- 3.煮汁の味を見て塩がきつ過ぎる場合は1/3~半分程度捨てて新しく水を足す
- 4.大き目に切った野菜、タイム、ローリエ、昆布を加え、30分ほど弱火で煮込む
- 5.澄んだスープにしたい場合は蓋はせず、水分が足りなくなったらその都度水を足すと良い
- 6.ジャガイモは一緒に煮ても良いですが、スープをクリアに仕上げたい場合は別に塩ゆでする
- 7.胡椒で味を整えて、粒マスタードと共にサーブ
Olive frit
[オリーブのフライ]
おつまみがもう1つほしい時の簡単な一品。マヨネーズを添えても良いですね。
お勧めのワイン辛口のソーヴィニヨンブラン、スパークリングワイン
■材料
- お好みのオリーブ(種なし)
- クリームチーズ
- 薄力粉
- 卵
- パン粉
- 揚げ油
■作り方
- 1.パン粉は細かいタイプを使うか手で軽くほぐしておく
- 2.オリーブの中にクリームチーズを詰める(ビニール袋に入れ端を切って使うと簡単に詰めることが出来ます)
- 3.薄力粉、卵、パン粉の順に衣を付け、180度の油でこんがりと色が付くまで揚げる
■材料(6~8㎝の型4個分)
●ガナッシュ
- ブラックチョコレート … 25g
- 生クリーム … 20g
- グラニュー糖 … 10g
●生地用
- ブラックチョコレート … 60g
- 無塩バター … 60g
- グラニュー糖 … 50g
- 薄力粉 … 20g
- 全卵 … 1個
■作り方
直径6㎝程度のサークルの内側に軽く油脂を塗り、ベーキングシートを張り付ける。マフィン型に紙を敷いても代用出来ます
- 1.チョコレートを包丁で小さめに刻み、生クリーム、グラニュー糖と共にボールに入れ60度の湯煎で溶かす。4等分にしてラップに包み冷凍庫で1時間以上程度固める →ガナッシュ
- 2.全卵とグラニュー糖をボールに入れ、ボリュームが出て白っぽくもったりするまで泡だて器でよく攪拌する
- 3.チョコレートとバターを60度の湯煎にかけて溶かして冷ましたものを加え、よく混ぜ合わせる
- 4.振るった薄力粉を加え、ゴムベラでさっくりと粉気が見えなくなるまで混ぜ合わせる
- 5.型の半分まで生地を入れ、冷蔵庫で固めたガナッシュを中心に置き、残りの生地を入れ表面を平らにならす
- 6.200度に予熱したオーブンで約10分焼く
- 7.粗熱が取れたら型をそっと外す
- 8.15分ほど冷ましてからサービス。お好みでバニラアイスや市販のラズベリーソースなどを添えて
※完全に冷えている場合は電子レンジで20秒ほど温めると 中心がトロッとなります
Published · Updated
by WOM 編集部
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バックナンバー情報..
2021年11月号
VOL.163 簡単★フレンチでおもてなし
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