コラム バンコクとあやさんと私 第8回 田舎の生活
第8回 田舎の生活
明けましておめでとうざいます。年末・年始楽しく過ごされましたか? タイでは、昨年ここ30年こんなことはなかったというくらいの洪水に遭い、田舎の方では大変だったみたいです。きっと年末・年始も苦労が多かったことと思います。
皆さんのあやさんの中にも実家や親戚の家が被害に遭っているという人がきっといるはずです。実は私が雇っているあやさんの実家も被害に遭い、テレビに偶然実家が写ったのを見て知ったと聞きました。状態は良くはなっているものの、色々な物が盗まれたり食べ物がなかなか手に入らなかったり、大変な状況だったらしいです。電話も思うように通じなく連絡も頻繁にとれなかったと聞いています。
田舎の方では農家を仕事としている人が多く、天災が起きると収入も減ります。仕事が出来なくなったりするケースも珍しくありません。そのため、バンコクに出稼ぎに来ている人や、住んでいる人は田舎に物やお金をいつも以上に送れるように工面するのです。地方出身のタイ人は、田舎に子どもや親を残し、バンコクに出稼ぎして仕送りをするのが一般的です。また、家族に何かあるとすぐにかけつける人も多いですね。その為、あやさんの中には今回の水害で田舎に帰った人もいるのではないでしょうか? 帰ってはいないものの、仕事が手につかなかったり賃金の前借りをしたりする人も珍しくないと思います。また、田舎の方は携帯電話の電波が通じにくかったり、公衆電話や交通機関がないなどの理由で雇用者に連絡が出来なく、そのまま帰って来なくなったあやさんもいるのではないでしょうか...。
私達から見れば電話の一本くらい出来るでしょう......と思いがちですがそれが難しい状況もあるのです。考えられないことかもしれませんが、それが彼女達の現実です。数日してから急に連絡もなしに仕事に来たという話もよく耳にします。何処まで待つか、私達の判断を問われますね。中にはいつ帰れる状態になるかわからないからという理由で雇用者に迷惑がかからないように自分から仕事を辞めてしまうということもよく聞きます。どちらにしても私達が想像もしない状態が田舎の生活では多くあるので、理解し難い面もあるかもしれません。
以前はバンコク市内でも雨が降ればよく道に船が出没したらしいです。随分暮らしやすくなったバンコクですが、あやさん話はいつになっても尽きませんね。今年も皆様お付き合いよろしくお願いします。
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チンチョ・プロフィール
在タイ20年以上の主婦。ひょんなことからあやさんと日本人奥様の仲介をすることに。バンコク滞在経験を生かして双方の相談に乗ったり、多くのトラブルに対応。そしてまさかの高齢出産。あやさんに助けられながら家事に育児にボランティアに奮闘中。
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2011年01月号
VOL.35 モルディブ日記2011 Anantara Dhigu [アナンタラ・ディグ] 編
世界一美しいと賞賛される海に抱かれ、26の環礁と1200の島から成るモルディブ共和国。地球上に数多く存在するアイランドリゾートの中で、“1島1リゾート”を原則としている国はここだけ。その100軒に及ぶリゾートは、それぞれ立地と環境を最大限に生かすべく努力と工夫を重ねています。世界のリゾーターたちがモルディブを目指すのは、海の美しさもさることながら、リゾートそのものに価値を見出しているから。今回は、アジアはもちろん、欧米人からの支持も厚いアナンタラリゾートをご紹介します。3つのリゾート島と2つの無人島を所有する大規模リゾート、アナンタラの前編、お楽しみ下さい。