コラム タイ野菜でべジフルライフ 第193回 ハヤトウリ(ファク・メーオ)

タイ野菜でべジフルライフ

第193回 ハヤトウリ(ファク・メーオ)

ハヤトウリ
Chayote/Vegetable Pear
ฟักแมว(ファクメオ)/มะระหวาน(マラワーン)

2月に骨折した足がほぼ完治し、ようやく杖なしで歩けるようになりました。待ってくれていたかのように、タラートツアーの依頼があって、サムヤーン市場とクロントイ市場へ出かけてきました。やっぱり市場は楽しい! 同じような野菜売り場でも、並ぶ品が異なるのが面白いですね。市場を歩けば、季節がすっかり雨期に変わったことも実感できます。これからはウリ類など果菜が美味しくなる季節。今回は、甘くておいしい「ハヤトウリ」を紹介します。

ツナとディルで楽しむハヤトウリ2種(2人分)

  • ハヤトウリ … 1個
  • ツナ缶 … 1缶
  • ディル(刻む) … 数本
  • しょう油 … 大さじ1~2
  • マヨネーズ … 大さじ1~2
  1. ハヤトウリは、溝にナイフを入れるように4等分にしてから、りんごのように皮を剥きます
  2. 縦に薄切りにしてから斜めに千切りにし、空気にさらしてしばらく置きます。調理前にペーパータオルで水分をふき取っておきます

【A】 サラダ仕立て

ツナ缶(半量)にディル、マヨネーズとしょう油を加えてよく混ぜ、ハヤトウリと和えます

【B】 炒め物

フライパンにマヨネーズを入れて加熱し、ハヤトウリをさっと炒めます。ツナ缶(半量)とディルを加え、しょう油をまわしかけて全体をなじませたら火を止めます

 写真左がサラダ、右が炒め物、全く同じ材料でも変化を楽しめます。我が家では好みが分かれましたが、皆さんはどちら派でしょう? 千切りではなく、一口サイズの薄切りにすると、より食べごたえがでます。

ハヤトウリは、生でも炒めても美味しく、味付け次第でアレンジは無限大。ポン酢や焼肉のたれなど和風テイストはもちろん、ニンジンやキノコ、雑魚、肉類を加えればボリュームアップできます。甘味と食感が魅力の野菜、ぜひいろいろ試してください。

ハヤトウリ

ハヤトウリは、見た目に反して、実は驚くほど使いやすい野菜です。タイではヤムやソムタムに使われることが多いですが、ベトナムやラオスでは、縦に薄切りして茹でたものが、タレとともにサラダのような一品としてよく出されています。

生でも加熱でも美味しく、火の通りが早くて煮崩れしにくいので、時短料理の強い味方です。クセがないので、和・洋・中どんな料理にも合い、出汁や調味料の風味をしっかり吸ってくれます。炒めてシャキシャキ、煮込んでとろり。漬物や塩もみしてナムルや和え物、グリルやグラタンにもおすすめ。カット後に少し置くと甘味が増すので、余裕があればぜひ。切る時は滑りやすいのでご注意を。

低カロリーでカリウムやビタミンCが豊富。体内からクールダウンしてくれる効果もあり、暑いタイでは特にうれしい、体にやさしい食材です。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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