タイ野菜でべジフルライフ

第40回タムルン

ヤサイカラスウリ(野菜烏瓜)の葉
Ivy Gourd
ตํําําลึึงึง(タムルン)

6月は、野菜ソムリエコミュニティBangkok主催で「もっと楽しくベジフルライフ!inThailand(初級編)-野菜ソムリエが教えるこれだけは知っておきたい基本のタイの野菜ベスト10-」というセミナーを開催しました。お申し込み多数で、急遽キャンセル待ちの方を優先して追加開催をしたほどです。うれしいけれどプレッシャーも大きく、とにかく喜んでいただけるセミナーになるようにとメンバーも相当気合が入りました。おかげさまで大好評で、毎年の恒例にしたいと思っていますので、今回お見逃しのみなさま、ぜひ来年はご参加ください!(鬼が笑うかしら?)

 

セミナー後「中級編はいつですか?」とのご質問や果物編のリクエストもいただきました。自分たちの勉強にもなるのでなんとか企画していきたいのですが、初級編の準備にもかなりの時間を要しまして、メンバーの人手不足な現状でもあります。そういうわけでコミュニティのメンバー募集中!日本野菜ソムリエ協会認定の資格取得者でしたら参加可能ですのでぜひご連絡ください。また資格取得については、下記にご案内しております。ぜひ私たちの仲間になって一緒に楽しみましょう。

 

それにしてもタイならではの野菜ってホントにたくさんありますね。中級編に選ぶべき野菜は何かと考えだすと、あれもこれも紹介したくてワクワクしてきます。今回紹介するタムルンは中級編でしょうか、上級編でしょうか。タイ人の親近度からいくと中級なんですけど、ぜひトライして感想をお知らせいただければうれしいです。

 

インド原産のヤサイカラスウリは、親指くらいの大きさで、未熟な状態ではキュウリのようで、熟すと真っ赤なトマトのような売りです。タイ人は、もっぱら実よりも葉を好んで食べます。そもそも野菜と呼んでいいのかと思うほど、バンコクの空き地などでもよくみかける身近な蔓性の植物です。一見、こんな雑草のような葉がおいしいなんて思えないのですが、クセがなく甘味があって、タイ人が好んで食べるのも納得です。カロテンとビタミンCを多く含んでおり、ハーブに分類されることもあります。

 

通常、蔓ごと売られていますが、似たような蔓が並んでいることがあります。そっくりなのはハヤトウリの若芽で、茎ごと食べられるもっと野菜らしい風体ですので、そこで区別してください。タムルンは、葉だけを食べるので、蔓からとるのが少々手間なうえ、たっぷり用意したと思っても加熱するとあれっ?と思う量になります。乾燥するとすぐ萎れてしまいますので、ラップで包むかビニル袋に入れて冷蔵庫に、常温であれば水に差しておいて早目に食べてください。

 

タイ料理では、ひき肉の炒め物やゲーンチュー、ゲーンリアンなどのスープ、クイティアオの具として食べられています。生でナムプリックをつけて食べることもあります。おひたしや和え物、澄まし汁の具など和食にも合い、生やさっと茹でてサラダ風に仕上げてもいいでしょう。どうしても料理がメンドーだという方は、タムルン料理を出すお店を探して、ぜひともタムルンの魅力を味わってみてください。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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