コラム タイ野菜でべジフルライフ 第191回 オクラ(グラジアップ)

タイ野菜でべジフルライフ

第191回 オクラ(グラジアップ)

オクラ
Okra / Ladies Finger
กระเจยบเขยว (グラヂアップ・キアオ)

3月末の地震、驚きましたね。ご無事でしたか? 私は骨折中なのに会社から退去命令が出て帰宅難民となり、かなり苦労して帰りました。今回、オクラを取り上げようと2011年の記事を読み返したら、その頃は洪水が大問題でした。「災害でもたくましくいられる病気にならない強い体を目指しましょう」と書いていましたが、怪我の予防も重要だったと今回改めて実感しました。もっとも病気予防も怪我予防も、体に良い食べ物は共通しているんですけどね。

オクラとろろ(2人分)

  • オクラ … 200g
  • 麺つゆ(3倍濃縮) … 大さじ1~2
  • 水(出汁) … 大さじ1
  1. オクラは塩もみして洗って熱湯で4~5分茹でます
  2. 茹でたオクラをざるに上げ、水分を切ります
  3. 包丁でヘタを取り、繊維を切る用に約1㎝に細かくカットします
  4. 麺つゆと水を加え、ミキサーにかけます。ツブツブが残る程度にしたり、トロトロにしたり、お好みで調整してください

 これは、私が経営していたSALADeeレストラン(閉店)のオリジナルで、人気メニューでした。ご飯にかけると、山芋が入っていると勘違いされるほどのトロトロ感です。麺にかけても、納豆やマグロと合わせてもいいでしょう。トッピングとして漬物などを合わせるのもおすすめですが、塩加減も違いますから、ベースの味付けは少し薄めにするといいでしょう。

いきなりミキサーにかけると繊維が残りやすいので、最初に包丁で細かく切るといいです。ミキサーがない場合は、包丁でできるだけ細かく切ることでトロロ感を楽しめます。種にも栄養がありますので大き過ぎて気にならなければ一緒に食べてください。

オクラ

いかにも日本語のような響きのオクラですが、アフリカ原産で現地の言葉から来ています。日本では夏の野菜ですが、タイでは1年中見ることができ、日本にも輸出されています。ただ、市場に出回るオクラは大きく硬いものが多いです。これは、しっかりした食感と満足感を楽しむ好みの違いによるものでしょう。日本人はネバネバの食感を楽しめる小さく柔らかいものを好みますね。

ネバネバ成分には、ペクチン、アラビノガラクタンなどがあり、他にも食物繊維、葉酸、ビタミンC、カリウムが豊富です。消化吸収をスムーズにし、腸内環境を整え、コレステロールや血糖値・血圧の上昇抑制、むくみの解消、免疫力向上など多くの効果があります。また、肝臓を保護し、二日酔い予防に役立ちますので、飲む時にはオクラのおつまみを食べるといいですね。食欲が落ちる暑い季節に、上手に取り入れたい食材です。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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