タイ野菜でべジフルライフ

第116回 ビーツ

ビーツ/ビート/テーブルビート
Beet/Beetroot/Tablebeet
บีทรูท/บีตรูต (ビートルート)

 ロシア料理の教室を開講していますが、ビーツを多く使うので、テーブルがとても華やかになります。ビーツというとボルシチのイメージが強いですが、サラダやマリネ、炒め物など幅広い料理に使えます。今回は、クリスマスやお正月が近いので、人が集まる時に大活躍しそうなビーツを紹介します。

毛皮のコートを着たサーディン

  • ビーツ(中) … 1缶
  • オイルサーディン … 150g
  • タマネギ(みじん切り) … 1/2個
  • ジャガイモ … 2個
  • 酢 … 大さじ2
  • マヨネーズ … 大さじ4
  • サワークリーム(あればスメタナ) … 大さじ2
  • 豆板醤 … 小さじ1
  • 砂糖、塩、こしょう、酢、オリーブオイル … 各適量
  • 茹で卵 … 1個
  • ディルなどのハーブ … お好みで
  1. マヨネーズとサワークリームを混ぜておきます
  2. ジャガイモを皮ごと茹でたら、皮を剥いて粗みじんにカットし、①の半分を混ぜて塩コショウをしておきます
  3. オイルサーディンは油を捨てて、酢で和えて粗くほぐし、タマネギと残りの①を混ぜます
  4. 加熱して柔らかくしたビーツの皮を剥いて粗みじんにカットします。砂糖、塩、コショウ、酢、オリーブオイルで軽く味をつけます
  5. 型に②③④の順に重ねていき、最後にみじん切りにした茹で卵とハーブで飾ります

べジフルライフ
 オリジナルは、ロシア料理の「毛皮のコートを着たニシン(セリョートカ・ポド・シューボイ)」というサラダで、お正月やお祝いの時によく食されるそうです。ニシンの入手が困難なので作ることはないと思っていた料理ですが、何か代用すればいいだけのことと思い立ち、オイルサーディンで試したら大正解でした。本場には、ニシンの代わりに海藻を使ったベジタリアンバージョンもあるそうなので自由な発想でいろいろ試すといいでしょう。ニンジンをプラスしたものや材料を千切りにするものもあります。小さいセルクルで少人数用にしたり、透明なグラスに入れたりしても素敵ですね。重ねる順番など自分のセンスで楽しんでください

ビーツ

 地中海や北アフリカ原産のヒユ科の野菜で、日本へは江戸中期に暹羅(シャムロ=タイ)から伝わったという記録があります。ポリフェノール、オリゴ糖、食物繊維がたっぷりの「スーパーフード」、ビタミンやミネラルが豊富な「食べる輸血」「医者いらず」などと言われ世界中で食されています。皮を傷つけないように洗って、アルミホイルで包んでオーブンやトースターで焼くか、塩や酢を加えてまるごと茹でてから使います。生をカットして料理する場合は、炒め物やスープなど栄養を逃さないものにしましょう。生で食感を楽しむこともできます。ぜひ、普段使いの野菜としてキッチンに迎えてみてください。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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