コラム バンコクとあやさんと私 128回 田舎へ帰るあやさん

バンコクとあやさんと私

128回 田舎へ帰るあやさん

 バンコクはコロナ感染が止まらず、なかなか落ち着かない毎日ですが、皆様いかがお過ごしですか?5月頃のことですが、個人的に 20 年近く連絡を取っているあやさんが急に体調を崩しました。雇用主さんからの連絡で知ったのですが、「仕事に行けない」と連絡があり、その後、娘さんがそのあやさんを連れて田舎に帰ったそうです。
 高齢でしたが、健康に気をつけていて、60 歳を過ぎてもバリバリ働き、仕事帰りに運動もしていた彼女、いつもはつらつとテキパキ仕事をこなしていた彼女が、ある日を境に寝たきりになるなんて…。私はショックでした。日本語も堪能、日本料理も美味しく日本の大使館でも仕事をしていた方で、「働ける間はしっかり働いてお金を溜めておかないと…」というのが口癖でした。
 彼女の場合は、家族もしっかり仕事をしていますし、面倒を見てくれています。ですがお金のない田舎の人の場合、病院が近くになかったり、あってもすぐに診断してもらえないこともあります。市場までも遠くて、なかなか買い物ができないことも珍しくありません。
 私達が想像する以上に、田舎でお金のない暮らしをするのは大変だと思います。それでも多くのあやさんは、仕事がなくなったら田舎に帰ってのんびり生活をすると口々に言います。あやさんの仕事自体、需要が少なくなっているので、田舎に帰っているあやさんも増えていましたが、コロナ禍で更に増えているかもしれませんね。

チンチョ・プロフィール

在タイ20年以上の主婦。ひょんなことからあやさんと日本人奥様の仲介をすることに。バンコク滞在経験を生かして双方の相談に乗ったり、多くのトラブルに対応。そしてまさかの高齢出産。あやさんに助けられながら家事に育児にボランティアに奮闘中。

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