コラム バンコクとあやさんと私 第10回 雇用者とあやさんのトラブル事例 「あやさん、今日来た??」

バンコクとあやさんと私

第10回 雇用者とあやさんのトラブル事例 「あやさん、今日来た??」

涼しかった時期も終わり、タイでは一番暑い時期「ソンクラーン」が近づいています。この時期には日本人の異動も多いですね。今回も前回に続き、雇用者とあやさんのトラブル事例です。少し似たような事例ですがちょっと違います。そして、よく耳にする事例です。特にパートタイムで雇っている方に多いです。パートタイムとなると時間制限があります。例えば、雇用者が海外への引っ越し準備をしている時、バタバタしていてあやさんへの配慮を忘れがちになることがあります。荷物の整理に没頭して時間を忘れ、あやさんの就業時間を過ぎてもそのまま仕事をさせてしまっていたり...。あやさんもあやさんです、「次の仕事があります」と言えばいいのに、「忙しそうで言えなかった」とか「次の時間帯の雇用者は優しいから許してくれると思う」などの理由で、勝手に残業しているケースがあります。

私も以前、知り合いのあやさんが同じようなことをしたので仲介に入った経験があります。彼女の場合、「奥さんが忙しそうだったし、午後からのお宅は奥さんと子供が一時帰国しているので、行かなくても大丈夫だと思った」と自分の判断で、午前のお宅での仕事を延長していたみたいです。午後の雇用者のお宅では、帰国せずにいつも通り会社に行って帰ってきた旦那さんが、いつもと様子が違う!と気づき、奥様に「今日、あやさんが来てないと思うんだけど...」と話をし、事実が判明したのです。彼女のケースは、午後からの雇用者の方と信頼関係があり、「人がいいあやさんだから...」と良い方向にとってくれたので大きな問題にならず、よかったです。しかしあやさんは、きちんと双方の雇用者の了解を得てから働かなければなりませんよね、話したら彼女もわかってくれましたが、前にも同じような経験があると言っていました。
 
あやさんもあやさんですが、私たち雇用者もあやさんの立場に立って指示を出すなどしなければなりません。忙しいからといって“あやさんの判断に任せる”的なあやふやな態度を取るのではなく、次のお宅へ行く時間や休憩時間への配慮などを忘れずに。また、日本人の中には、留守中にあやさんをお願いしている時、「今日、本当にあやさん来たのかな?」と思うような事があっても口にせずに済ませてしまうことがあるようです。その他、不思議に感じることがあれば、その都度聞いて解決しないと、どんどんストレスになって溜まっていきますよ。言葉の壁があるかもしれませんが、良い関係を築き、わかってもらおうとすれば必ずわかってくれると思います。

チンチョ・プロフィール

在タイ20年以上の主婦。ひょんなことからあやさんと日本人奥様の仲介をすることに。バンコク滞在経験を生かして双方の相談に乗ったり、多くのトラブルに対応。そしてまさかの高齢出産。あやさんに助けられながら家事に育児にボランティアに奮闘中。

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