「何をやっているか、よくわからない」と、からかわれる私ですが、本人としては“正しい美容知識の周知と浸透のための活動”に集約できると思っています。その新しい美容情報の本を上梓しました。『永遠美貌(エターナルマドンナ)―女医が実践するいつまでたってもキレイの事典』という真偽不明のタイトルではありますが、おもに成熟した大人の女性を想定して書いたものです。
メイクからスキンケア、抗老化美容医療の実際までを網羅的に情報提供しています。専門領域は別として、一般向きのそうした書籍がなかったことに不満だった私にとっては、念願がかなった思いがしています。
若い子がきれいなのは当たり前です。だって彼女たちは番茶も出花、日本の四季では山笑ふ春です。春が過ぎれば山は滴(したた)る夏。ぐっと女っ気が増す年回りながら、現実は結婚出産育児、仕事においても正念場の胸突き坂で、汗噴き出して奮闘のアップアップです。そして訪れる秋―豊饒な人生のハーベスト。精神的かつ物質的な豊かさ、それだけでなく女性が最も安定する充足の時期であり、だからこそ美しい季節となるのです。秋はこう言います―山粧(よそお)ふ。
美意識は経験知で培われます。美しさに憧れ、私たちが割いてきた多くの費用と時間は、涙なしには語れません。いまこそ収穫のとき、熟練レベル美意識で判断したキレイさは、若さにかまけた生物学的なそれとは深みが違います。
最近のメノポーズ(古いコトバで更年期)対策医学の進歩や美容医療業界の技術的飛躍は目覚ましいものがあります。情報をよりオープンにし、みんなが美しくなればいいのだと思いました。そうすれば品質は向上し安全性は確実になり、一方で需要者の鑑識眼も高まります。それを担保する開かれたマーケットが形成されれば、価格もリーゾナブルに安定します。
本では特にノンサージェリー施術について詳述しました。『永遠美貌』がいわば“家庭の医学・美容版”として世の中に受け入れられるようになったら、私もあなたも皆様も本当にキレイになって、ウキウキする世の中になるだろうな、と夢見て。ぜひ読んでみて下さいね。