コラム 聞き上手な日々 第7回 イヤイヤ期・反抗期を余裕で過ごす3ステップ

聞き上手な日々

第7回 イヤイヤ期・反抗期を余裕で過ごす3ステップ

親に反抗的な子ども。毎日毎日癇癪を起されたり、いちいち反抗されたりすると、大人げないとわかってはいても、ついついイライラしたり、激しく応戦してしまったり。そんな日々に疲れたお母様がいらしたら、この記事がお力になれるかもしれません。

目的は反抗させないことではない

まず、最初にお考えいただきたいことは「反抗する子がどんな状態に変わればよいのか」ということです。親のいうことに何一つ反対せず、無条件に大人のいうことを聞く子に育てればよいのでしょうか。「親のいうことに無条件で従う子」が大人になった時、主体的に生きていくことが難しいであろうことは容易に想像できることだと思います。ここでは「子どもに反抗させないこと」を目的にするのではなく「子どもの考えの幅を広げ、子どもが自分の気持ちと、世界との折り合いをつけることができるようになること」を目的にしてお話を進めていきたいと思います。

感情のコントロールができるように援助する

「感情をコントロールする力」は社会性と大きくかかわってきます。そしてこの力を自然に学び、強化していくことは難しく、社会性を持った大人から学ぶことが必要だとされています。自然にしていれば学べないことなのであれば、年齢相応の自立心を持ち始めた子どもがイヤイヤと駄々をこねたり、思春期の子どもが反抗したりすることはある意味自然なことです。ただし、平和な日常生活を脅かすほどのイヤイヤや反抗はなんとかしたいものです。そのための手順をお知らせします。

「感情をコントロールする力」を育む3ステップ

Step 1 感情に名前をつける

感情をコントロールするためには感情を意識できることが必要です。「これからお散歩だよ! 嬉しいね」「お母さんは今悲しいの」など子どもの感情の代弁や、大人の感情の実況などを意識して行いましょう。

Step 2 感情の強弱を意識させる

感情を意識することができたら、次はその強弱を知らせていきましょう。「レベル10で楽しんでいるようだけど、もう夜も遅いからレベル5にしてね」「ママは10レベルのうち8で怒っているのよ」など。

Step 3 感情はコントロールする必要があると伝える

子どもが自分の感情のままにふるまう機会は大切に確保しつつ、時に感情はコントロールする必要があることを伝えます。他人には自分とは別の感情があるということ、だからその調整が必要であることを伝えます。

お子さんの年齢や理解度に合わせて伝えてみてください。次回は「イヤイヤと激しく泣き叫んでいるとき」「反抗した子どもを“負けた人"にしない」「“嫌"ばかり拾わず“好き"にフォーカス」の3点についてお送り致します。

追伸:このコラムは頑張って800文字にまとめました! この記事の内容をもっと詳しく知りたい方は「子育てにプロのテクニックをプラス!」で検索

あさくら ゆかり

幼稚園教諭・保育士・小学校学級支援員を経て2007年より心理カウンセラーに。14年間で11,000件の電話カウンセリング実施、現在も365日活動中。
カウンセラー養成講座の講師も務める。「子どもへの対応は人間関係の基本。誰にでも、大人にも通じる!」をモットーに、心理学・コミュニケーションについて日々学びつつ意欲的に発信し続けている。著書に「はげます技術」(サンマーク出版)。夫、20代の2人娘の4人家族。(株)kikiwell所属カウンセラー。(社)日本ライトカウンセリング協会代表理事

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