コラム 元BANGKOK駐妻通信 第5回 出会いは最高の財産

元BANGKOK駐妻通信

第5回 出会いは最高の財産

  私のバンコク暮らしの幕開けは2010年、セントラルワールドが燃やされた暴動の真っ只中でした。空港からフジ2号店近くのサービスアパートに向かう途中、ライフルを背負った軍人に止められ、パスポートを見せて通過させてもらったのがバンコク初日でした。

 その後7年間、バンコク生活はパラダイス! ランチや習い事、マッサージ、旅行、と充実したタイ暮らしでした。ところが2017年2月末、急な本帰国命令。バンコクへはマレーシア駐在5年からのスライドだった為、日本で子育てをした事がありませんでした。

 4月の始業式に間に合うよう、1ヶ月足らずでエアチケット、引越し業者確保、片付け&諸々の手続き、日本の家探し! そこからは物凄いスピードでした。勿論こんな時期に希望する船便の日程が空いているわけもなく、確保できた日は帰国する日の前日。なんとか荷物を片付け、友人から「誰よりも後に帰国が決まり、誰よりも先に日本へ帰るんだね」と見送られたのをよく覚えています。

 日本に帰国後、ホテル暮らしをしながら家を決め、市役所と学校の手続きを終えました。家族全員よくぞ体調崩す事なく乗り切れたなぁと今更ながら思います。日本の学校に通った事がない我が子達が、学校に馴染めるのか? 友達が出来るのか? と心配でしたが、クラスメイトが「バンコクではどんな生活だったの?」「言葉は何語?」と興味を持ってくれ、すぐに馴染むことができました。親子共々バンコクで習っていた習い事も日本で再開でき、そこからもお友達が増えました。

 日本で暮らしてみて、海外生活は大変な時もありましたが、貴重な経験かつ大切な時間だったと実感しています。バンコクで知り合った友人達が日本中にいてくれて、他の国へ転勤した友人とも繋がってるって素敵な財産だと思います。

 最後に、バンコク在住の皆さん、色々経験出来ることはどんどんチャレンジして下さいね。いつ本帰国になるか分かりませんから! あとは断捨離です。物を増やし過ぎぬようお気をつけ下さい。

稲田章子

奈良県在住。中学2年の息子と小学5年の娘のママ

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