特集記事 アンコールワットを巡る旅[後編]

アンコールワットを巡る旅[後編]

ユネスコ世界遺産アンコール遺跡の旅、後編はアンコールワット、タ・プロームに加え、コロナ禍中にインスタスポットとなったニャックポアンをご紹介します。

さらにホテル、お買い物、レストラン情報も満載。

歩く、登る、暑い、けれど一見の価値があるアンコール遺跡を巡る旅、お楽しみに。

取材協力 旅わ~るど

公式ガイドと巡るアンコールワット

アンコール遺跡群を巡る際、現地の公式ガイドと回るのが一般的。広大な敷地を持アンコールワット、観光客が車で近づける範囲が決まっていて、建物までは炎天下をひたすら歩くことになるので、帽子や日傘を持参しましょう。建物に着いたら、まずは東西南北に渡る第一回廊を見学。アンコールトム同様、壁のレリーフが美しく精巧に掘られており、モチーフは古代インドのラーマーヤナ物語や神々の姿となっています。王族が住んでいたとされる第二回廊に移ると、そろばんのような格子が特徴的な窓枠や、仏像を多数見ることが出来ます。神々が住むと言われる第三回廊は、仏教関連の日には中に入ることが出来ないので、旅行会社に確認してみてくださいね。

アンコールワットのこと

カンボジア、シェムリアップに点在するアンコール遺跡群のひとつ。東南アジアの巨大帝国、クメール王朝時代(9世紀~)に、その栄華と繁栄を象徴すべく、スーリヤヴァルマン2世(1113年~1145年)が建立しました

1. 劣化や窃盗、内戦の影響で、首のない仏像が多いのだとか

2. 第二回廊に4つの沐浴池跡があります

3. 精巧な柄が美しい柱。ところどころに内戦時の銃痕があるのが悔しい

4. そろばんのような格子が付いた窓枠に秘密が隠されている!?

5. デヴァターと呼ばれる踊る女神のレリーフ

アンコールワットの秘密をガイドさんに教えてもらいましょう

1. 神の領域とされる中央祠堂の第三回廊までは、第二回廊から13mの高さがある急勾配の階段を登ります。以前はこの石の階段を使っていましたが、老朽化で段差が削れ、転落事故が増えて使用禁止に

2. 現在は手すり付きの木の階段が設置されています

3. 回廊の天井の一部にはめられた木。これは王族が住んでいた当時の様子を再現したものなのだとか

4. そろばんの格子に夕日が差すと、影がアンコールワットに見えるという驚きの発見

5. 壁に背を付けて胸をドンと叩くと、ドワーンと音が響く謎の場所。こちらは今回お世話になった公式日本語ガイドさん

人気映えスポット“ニャックポアン"へ

インスタ映えスポットとして話題のニャックポアン。12世紀後半にジャヤーヴァルマン7世が建てた寺院で、治療院としての役割も担っていたそう。大きな貯水地の中の桟橋が参道になっています。貯水池は15世紀に水が枯れ、森林になっていたそうですが、現在は再度そこに水を貯め、水鏡に空が写り込む写真が撮れます。ニャックポアンは「絡み合う蛇」という意味で、祠堂の足元には2匹の大蛇が絡みついています。そこに向かう馬の像は観音様の化身「ヴァラーハ」。乾季に訪れると祠堂の周りの水が干上がって全体像を見ることが出来るそう。

6. ニャックポアンの祠堂。この池から、周りにある4つの小さな池に水が送られ、そこに浸かるとあらゆる病気が治るとされていました

7. 貯水池に架かる桟橋。炎天下、逃げ場がないので帽子は必須

8. 水鏡に写り込む青い空と雲が綺麗

ジャングルに埋もれた遺跡「タ・プローム」を巡る!

12世紀後半、ジャヤーヴァルマン7世によって建立された寺院の遺跡。長い間荒廃していましたが、1800年代に発見され、フランス人考古学者によって修復作業が行われてきました。木の成長と共に姿を変えるため、中にはいつ崩壊してもおかしくない場所もあるので、早く見ておきたい遺跡のひとつ。

映画「トゥームレイダー」の撮影地としても有名。何百年もかけて木々が建物を取り込んでいく、その姿を壊さないように修復しているのが凄い

当時は、「ラージャヴィハーラ(王の僧院)」と呼ばれており、主神はプラージュニャパーラミター(般若波羅蜜多)となっています。ジャヤーヴァルマン7世の母親を弔うために建立されたと言われており、境内には中小の祠堂が39ヵ所、プラージュニャパーラミターを中心に260の神々が祀られています

シェムリアップで何食べる?

ツアーガイドさんおすすめランチ

Khmer Grill

Watdamnak Road, Wat Damnak Village
Sangkat Salakamrouk Siem Reap,
TEL:+855-95-83-98-99

雰囲気の良いクメール料理のお店。先代からレストランを受け継ぎ、30年以上の実績を持つ女性オーナーが、地元の食材を使用し、伝統的なクメール料理をサーブしています。タイ料理ともベトナム料理とも似て非なるクメール料理を楽しんで!

1. フランス植民地時代を思わせるお洒落な雰囲気

2. 揚げたての美味しい春巻き

3. 一見辛そうに見えるけれど、マイルドなスープ

4. 茄子とひき肉を炒めた料理。ご飯がすすむ!

5. デザートは、タイでも定番のマンゴースティッキーライス。マンゴーが甘い!

Tropical Restaurant

Teaksen Khans Tbong Village
Sangkat Chak Siam Reap
TEL: +885-12-862-111

昔から団体客を受け入れてきた中華料理店。コロナ禍で一度閉店しましたが、移転して再オープンしました。中庭のある綺麗で広い建物となっており、料理も美味しい!子供も食べやすい味になっています。

6. イカと野菜のヤム。野菜がたっぷり摂れます

7. 茄子ひき肉炒め

8. 白身の川魚を蒸したもの。シェムリアップのレストランでよく見かけるこの大きな魚、臭みがなくて食べやすい

9. 豚肉のオイスター炒め

10. 青梗菜炒め

この他、薬膳スープも人気

シェムリアップで、お洒落ショップ巡り(後編)

オールドマーケット

シェムリアップに行ったら必ずというほど観光客が立ち寄るマーケット。食材エリアと雑貨エリアに分かれていて、そこまで広くないのでさっと見て回れます。中でもPokamborアベニューに面したゾーンに可愛い雑貨店が数軒並んでいます。自分用に、お土産に、是非ショッピングを楽しんで。

1. レモングラスやラベンダーなど、ハーブの香りのリップバームが可愛い陶器に入ったもの

2. リサイクルウォレットケース

3. アンコールワットの刺繍が可愛いポーチ。

以上マーケットにて
※価格は交渉により異なりますが、小さいもので1~5ドル程度

Kru Khmer

薬草サウナにインスパイアされ、カンボジアのハーブを使ったプロダクトをフェアトレードで生産している日本人女性オーナーの店。バスティー、石鹸、リップ、ハンドクリームなど、魅力的な商品が沢山あります。

SALASUSU

履きやすい「い草」のサンダルで有名なブランド。こちらも日本人オーナーが運営しています。カンボジアの田舎に工場を構え、雇用を生みだし、地域に貢献している会社です。バッグのデザインも可愛い。

Claycult Cambodia

ハンドメイドのセラミックビーズアクセサリーブランド。アンコール遺跡のレリーフから見て取れるクメール人の芸術センスと、そのミステリアスな歴史にインスパイアされており、シェムリアップ旅行の想い出におすすめの逸品。

Cambodia Tea Time

1St.Charles-de Gaulle Tro Peung Ses Village
FB: Cambodia Tea Time(ID: cambodiateatime)
営業時間: 10:00~18:00

「ボランティア」「学業」を優先に、を企業理念に掲げ、地域貢献している日本人オーナーの店。伝統菓子「ノム・トム・ムーン」作り体験もできるとあって、日本からも多くのツアー観光客が訪れています。「ノム・トム・ムーン」は薄い生地をくるっと巻いたクッキーで、美味しいのでお土産にもおすすめ。他にも「塩漬け胡椒のピクルス」「クロマー(草木染シルクの織物)」「カシューナッツバター」など欲しくなるものが沢山。日本語の商品紹介文が添えてあるので買いやすいです。

Angkor Cookies

Charles De Gaulle, Krong Siem Reap
TEL: +85563964770

カンボジアのお土産と聞いてまっさきに思い浮かぶ「アンコールクッキー」。アンコールワットの形をした「オリジナル」はカシューナッツとパームシュガーをたっぷり使ったリッチな味わい。個包装になっているのでバラまき土産にピッタリ。また、コーヒーやレモングラスなど様々な味の種類がある一口サイズのクッキーも人気。試食ができるので安心して買い物ができます。敷地内にカフェがあり、ふわふわのかき氷やかぼちゃプリンなどを楽しむことができます。

夜はパブストリートで楽しもう!

日が暮れるとお祭り騒ぎの賑やかさになるパブストリート。外国人観光客をターゲットにした飲食店が数多く軒を連ねます。通りの幅が広く、歩行者天国なので歩きやすいのが嬉しい。タイの歓楽街より健全な雰囲気です。

シェムリアップの素敵ホテル 2

ANANTARA Angkor Resort

National Road no.6, Khum Svay Dangkom

タイの高級ホテルブランド「アナンタラ」。全室スイートのラグジュアリーホテルで、広さは46㎡〜と広く、ルームファシリティやバスアメニティもしっかり揃っています。スタッフのホスピタリティも高く、とてもリラックスして過ごすことが出来ます。何より建築デザインのセンスが良い!客室は中庭のプールを囲むように建てられており、窓からの眺めも素敵です。客室はスイートからファミリープールスイートまで、10個のカテゴリーに分かれています。「アンコールワットより高い建物を建ててはいけない」という規制があるため、2階建て低層建築の小規模ラグジュアリーホテルです。また、隣の敷地には「アンコールアイ」という観覧車があります。

1. ゲスト到着時にドラを鳴らして歓迎します

2. どこを切り取っても美しい景観

3. プレミアスイート以上のカテゴリーには可愛い猫足のバスタブが配されています。遺跡からインスパイアされた彫刻が施されたカランが素敵

4. エントランスからプールへと抜ける道。ミステリアスな雰囲気

「CHI」レストラン&バー

アナンタラの推しポイントはレストランにもあります。シェムリアップでフォーマルな食事ができるレストランのひとつとなっていて、外部からのゲストも多く、評価も高いです。料理はモダンクメールキュイジーヌとなっており、カンボジアの伝統料理に欧米のテイストを加え、インパクトのある盛り付けと食器にこだわっています。ランチとディナーでメニューが異なりますが、量が多めなので、タイ料理同様、シェアして頂く形になります。また、こちらのレストランは朝食会場にもなっています。

5. ツナとエビのグリルを添えた青パパイヤのサラダ。ソムタムに似ていますが、辛くも酸っぱくもありません

6. オージービーフステーキ。サツマイモのマッシュ添え

7. シーフードアモック。クメール料理の代表格で、ココナツミルク、卵、カレー粉で味付けしている為、タイの蟹カレーに近い味

8. ラムカレー。こちらはマッサマンに似ていて、甘く食べやすい

~ まだまだある! シェムリアップの素敵ホテル ~

Sofitel Angkor Phokeethra

Khum, Vithei Charles De Gaulle

フランス、アコーグループのリゾート。広大なトロピカルガーデンを携えており、植物の種類が多く、散歩するだけでも楽しめます。客室が多く、規模が大きい為、レストランやプールも広々。コロニアル様式の本格的なクラシカルなシガーバーがあり、そちらだけの利用も可能。

Raffles Grand Hotel d'Angkor

Khum, Vithei Charles De Gaulle

シンガポールに比べてかなりお手頃に泊まれるシェムリアップのラッフルズホテル。古き良きコロニアル調のインテリアデザインとなっており、クラシカルなエレベーターが現在も稼働しています。アフタヌーンティーだけの利用も可能なので、興味ある方は旅行会社に問い合わせてみてくださいね。

by WOM 編集部

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