特集記事 タイ産コーヒーの魅力
タイ産コーヒーの魅力
ここ数年、タイ産コーヒー豆のレベルが上がり、世界からも注目されています。コーヒーは、豆の種類、焙煎、淹れ方など多岐に渡る知識が必要な飲み物ですが、今回WOMでは、覚えておくと便利な基礎知識とタイ産コーヒー豆について、YEST WORKS監修のもと、お届けします。
◎監修・写真提供: Y'EST WORKS
Y'EST WORKS代表 廣瀬 達也氏インタビュー
─ なぜタイでコーヒーショップを始めようと思ったのですか?
学生時代から、経営者になりたいと漠然と思っていたんです。大学時代に小さなコーヒー屋を試験的に2年ほど運営したこともありました。当時は特にコーヒーにこだわっていたわけではないのですが、たまたま結果的に現在に繋がっていますね(笑)。大学を出て、人生で初の海外がタイでした。卒業式の次の日にはバンコクに降り立って、様々なご縁があってメディア関係の仕事に就き、タイ北部のコーヒー農園の方と知り合う機会があって、タイ産コーヒー豆に興味を抱いたんです。
─ 何が廣瀬さんを動かしたのですか?
山岳民族の方の農園を訪れた際、収穫から出荷まで全ての工程を家族で、しかも手作業で丁寧に営まれていて、感銘を受けたのがきっかけです。その村の村長さんが「日本人はどんな味が好きなの?」ときさくに聞いてくれて、ああ、売れる商品にしてあげあげたい、助けになりたい、と思いました。そこからバンコクで物件探しや起業の準備を始めて、タイに来て2年が過ぎたころ、アソークに1軒目となる「Y'EST WORKS」を開店し、現在3年目を迎えます。昨年スクムビット通り(ソイ30の入口)に2店舗目を出し、今年はスクムビット・ソイ15にあるYOLO バンコクブティックホテルのG階に3軒目を出しました。
─ タイ産のコーヒーって選ぶのが難しいイメージがあります。
実は40年ほど前からタイではロイヤルプロジェクトでコーヒー豆の生産を始めていて、20年ほど前にドイチャンコーヒーなどが生産に加わり、今に至るのですが、確かに最近まで、美味しいタイ産コーヒーってバンコクにはあまりなかったですよね。ましてや豆を買う、となると選択肢も限られていました。しかしここ3年ぐらいで業界は急成長し、ドリップコーヒーブームもあって、国産豆のニーズが高まっています。タイのコーヒー豆はアラビカ種カティモールが多いのですが、生産地の環境要因が異なるので、それぞれ味が違います。
弊社では現在15件前後の農家と取引していて、ブレンドではなく、ストレートにこだわってメニューを構成しているのですが、顧客の皆さんは色々試した結果、それぞれ好みの味を見つけて、農園名でオーダーしてくる方もいますよ。日本人の方って、酸味が嫌いという方が多いと思うんですが、たまたま飲んだ店の豆の管理が悪くて酸味が強かっただけかもしれないし、ワインみたいに経験値を積むと好みが変わる事も多いので、色々試してほしいです。あとよく、良い豆は浅煎りっていうけど、深煎りも美味しかったりするんですよね。うちでは焙煎を8段階用意しているので、ぜひ自分好みのコーヒーを見つけて欲しいです。
─ 27歳という若さで起業家として成功されている廣瀬さんですが、子供時代はどんな子だったんですか? ご家族や大学のことなど、思いつくエピソードを交えてお伺いしたいです。
ハンドボールが盛んな地域に生まれて、8歳からハンドボール漬けの毎日でした。試合にはいつも家族が応援に来てくれて、父親の趣味がカメラだったので、いつも僕が被写体になってましたね。反抗期っていうのも、考えてみるとあんまりなくて、今でも母親と2時間ぐらい電話で話します(笑)。大学では法学を学び、ハンドボールも続けていたのですが、中途半端な練習しかやらないチームで、それが嫌になって辞めてしまったんです。ミレニアル世代らしいと言われればそうかもしれないけど、古い慣習や納得できない事、生産性が無いことが嫌いで、自分が成長できないと感じたら違うステージに行きます。
─ なるほど、根性論より効率を上げて結果にコミットする世代ですね。社会貢献を重視する世代とも言われていますから、廣瀬さんの「タイの農家を支援したい」という取り組みにこれからも注目しています。ありがとうございました!
山岳民族の方の農園を訪れた際、収穫から出荷まで全ての工程を家族で、しかも手作業で丁寧に営まれていて、感銘を受けたのがきっかけです。その村の村長さんが「日本人はどんな味が好きなの?」ときさくに聞いてくれて、ああ、売れる商品にしてあげあげたい、助けになりたい、と思いました。そこからバンコクで物件探しや起業の準備を始めて、タイに来て2年が過ぎたころ、アソークに1軒目となる「Y'EST WORKS」を開店し、現在3年目を迎えます。昨年スクムビット通り(ソイ30の入口)に2店舗目を出し、今年はスクムビット・ソイ15にあるYOLO バンコクブティックホテルのG階に3軒目を出しました。
タイのコーヒー農園をご紹介します
※精製方法とは収穫したコーヒーチェリーから生豆(焙煎前の状態)にするまでの工程のこと。同じ種類、同じ場所で収穫された豆でも精製方法が異なれば、味わいは大きく異なります。基本の精製方法「Washed process(水洗式)」の他、「Honey process」「Natural process」などがあります
さあ、好みのコーヒーを見つけよう
コーヒーの風味や香りを決定付ける大切な工程である焙煎。焼き加減はもちろん、温度の加え方でも風味は変わってしまいます。Y'EST WORKS では、ひとつの豆に対して8種類の焙煎を用意しており、好みに合わせてオーダーすることが可能! 人気ベスト3のメニューをご紹介します。
自宅でコーヒー豆を管理する方法
ジップロックなどのチャック付きポリ袋に豆を移し、冷凍保存がおすすめ。しっかり空気を抜いて閉じましょう。冷凍保存することによって、豆の酸化を防ぐと同時に、アロマや有効成分が出ていくのを防げます
コーヒーの美味しい淹れ方
注意するポイントはズバリ3つ!
1. コーヒー豆と水の割合
コーヒー豆1に対し、水15の割合がお勧め。例えば豆を12g使用する際の水は180mlとなります。コーヒーの量に対して水が少ないと濃いコーヒーができ、反対にコーヒーの量に対して水が多いと薄いコーヒーになります。毎回同じ味わいを出すために計量器などで豆と水の重さを計ることをお勧めします
2. お湯の温度
90℃前後がお勧め。温度によって抽出される成分が異なるので味わいが変わります。また、95℃以上で抽出すると渋みの成分が多く出て、比較的飲みにくくなってしまいがち(好みによります)。目安としては、沸騰したお湯を別のポットに移し替えると約90℃まで下がります。沸騰後すぐのお湯ではなく、少し冷めたものを使用することで、飲みやすく、味の変化を楽しむことができます
3. 1投目の直後の蒸らし
ハンドドリップでコーヒーを淹れる場合、数回に分けてお湯を注ぎます。最も重要なのは1投目。注いだあと30秒から1分程度、お湯が全体に浸透するまで待ちましょう。蒸らしの時間を設けることにより、豆本来の美味しさが抽出されやすくなります
店舗情報
Y'EST WORKS coffee roastery
スクムビット・ソイ23
営業時間 7:30 ~ 18:00(平日)
10:00 ~ 18:00(土日)
Grab / Foodpanda / LINE MAN
Y'EST WORKS coffee bar
スクムビット・ソイ30
営業時間 10:00 ~ 18:00
Foodpanda / Robinhood
YOLO × Y'EST WORKS
スクムビット・ソイ15 (YOLO HOTEL 1階)
営業時間 9:00 ~ 17:00
LINE MAN
公式LINE
LINE: Y'EST WORKS(@048ecdwq)
Published · Updated
by WOM 編集部
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2021年09月号
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