コラム バンコクとあやさんと私 第155回 あやさん今昔

バンコクとあやさんと私

第155回 あやさん今昔

日に日に便利になっていくバンコク。日本の企業もどんどん進出し、ここは日本かと勘違いしてしまいそうになりますね。

今でこそ、あやさんを雇う方は少なくなってきていますが、15~20年前までは、駐在家庭の誰もがあやさんを雇用していました。というより、あやさんの雇用を会社がしてくれていた時代がありました。子どもの弁当を作る為だけのあやさんを雇っていた方もいらっしゃいましたよ。今みたいに日本の商品が揃っていなかったし、反対にタイの物で日本料理を一から作るという時代です。うどんを粉から作っていた時代もあるぐらい...。お料理の上手なあやさんは、ホテルのクッキングクラスに通わせてもらっていた人もいます。私も実際にそんなあやさんのお料理を口にしたことがありますが、要領もいいし見た目も味もバッチリでした。今やそんな時代に働いていたあやさんは高齢になって田舎に帰っている人も多いでしょう。そして、あやさんの雇用もどんどん減っています。

そんな中、いまだに日本人家庭にこだわって働いている人もいます。日本人は遠慮深く、あやさんにも敬意を表することで好まれます。ですが、生活がかかっているだけにこだわってばかりもいられない人がいるのも現実です。タイだけではありませんが、色々なことが進化していく中で、あや業はいつまで存在するのでしょうね。AIがあや業をしてくれる日も近いのではないかと寂しく思っています。

チンチョ・プロフィール

在タイ20年以上の主婦。ひょんなことからあやさんと日本人奥様の仲介をすることに。バンコク滞在経験を生かして双方の相談に乗ったり、多くのトラブルに対応。そしてまさかの高齢出産。あやさんに助けられながら家事に育児にボランティアに奮闘中。

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