コラム人生一度きり第24回 2017年最後の月

人生一度きり

第24回 2017年最後の月

 とうとう12月、今年最後の月となりました。私のこの一年を振り返ってみると、アグレッシブというよりは、コンサバティブ、(defensive守勢的)だったように感じます。それはタイ国が一年喪に服していた事に多少なりとも影響を受けていたということでしょうか?ともあれ先月喪が明け、タイも新しい未知なる一歩を踏み出しました。この1ヶ月、より良き来年に向かう日々にしたいと思います。

 

 先日、駐妻の友人の1人が、ランチの時に呟いたひと言が、数日頭の中に残っていました。「仕事が辛そうな旦那を見ても、何も出来ない自分。働かず家にいて(駐妻だからね)悪いな、と思う事もある」と...。その時私は上手く彼女を励ます言葉が見つかりませんでした。私は、現在駐妻でもなければ、働かずに家にいて庇護してもらった事がないので、羨ましいな、と思う気持ちが少々。それ以上に、「健康で若いのに働かない、稼がない」事に、罪悪感を感じてしまう気持ちにシンクロしてしまったからです。外で働いていない事に対し、引け目を感じてしまう専業主婦の方も一定数いて、逆に「家を守っている」と誇りを持って完璧に主婦業をこなす方もいます。または、適当に手を抜きながら与えられた環境を謳歌する主婦もいるでしょう。これはもう個人の性格としか言いようがないのですが。

 

 いずれにせよ、全ての現在の状況は自分達が選んでいる、という事です。愚痴を言う夫も、何も出来ないと嘆く主婦も、外で働く主婦も、不本意だとしても変えようとしないのであれば、それはそれを選んでいるのだと思うのです。良い悪いという意味ではなく、自己否定や罪悪感を感じる必要はないのです。多分、その友人の夫は働き、稼ぎ、家で仕事の愚痴を言うのが好きなだけで、妻にそれを肩代わりして欲しいわけではない、と思うのです。感謝され、認められ、褒められたいのかも。自分が養える力がある事、金銭的に家族を守れる男だと誇りたい。妻は「偉いね、ありがとうね、お陰様、嬉しい」で良いのではないでしょうか?!または将来のために何かを見つけ、今から取り組み、「稼ぐこと」の下地を作るのもひとつ。

 

 家庭は社会の縮図、強い者が弱い者を守っているようでいて、同時に、弱い者の存在によって強い者は支えられているのではないでしょうか。強さ弱さは善悪ではなく、その時々で変わったり、流動的なもののように感じます。どちらか片方ということは有り得ず、目に見える形や意味を超えて、互いに支えあい、守りあっているのだと思うのです。

 

 そしてどんな状況もなるべくしてなった現在があるとしたら、それは心の奥底であなたが求めた通りになっているという事です。人生は思いのまま。日々は優しい。

by hiroko 「結婚・離婚アドバイザー」

来タイ4年目! ライター、ラジオDJ、普段着物愛好家。着物をもっと身近なものにをモットーに、バンコクFM放送局J-channel、毎週月曜日Morning Kissには着物やゆかたで出演中。リクエスト、メッセージなど大歓迎です

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