コラム タイ野菜でべジフルライフ 第194回 ハヤトウリの蔓[つる](ヨート・マラ・ワーン)

タイ野菜でべジフルライフ

第194回 ハヤトウリの蔓[つる](ヨート・マラ・ワーン)

ハヤトウリの蔓(新芽)
Chayote Shoots/Sprout
ยอดมะระหวาน (ヨート・マラ・ワーン)

前回は「ハヤトウリ」をご紹介しましたが、もう試してみましたか? どれくらいの方が記事を参考にしてくださっているのかなぁ… と時々思います。もしよかったら、「作ってみたよ」レポートをSNSや私宛のメッセージでぜひ教えてください! さて今回は、そのハヤトウリの蔓の部分をご紹介します。25年ほど前までは実しか食べていませんでしたが、近年では実よりもポピュラーになり、今ではとても身近な野菜として親しまれています。

卵入り白和え風ヨート・マラサラダ(2人分)

  • ハヤトウリの蔓(可食部) … 120g
  • 絹ごし豆腐 … 300g
  • 茹で卵 … 1個
  • ピーナッツバター … 大さじ1
  • 味噌 … 大さじ1
  • しょうゆ … 小さじ1
  • 塩 … 適量
  • こしょう … 適量
  • 粉唐辛子 … 適量
  1. 蔓は柔らかい部分を2~3cmに切り、塩を加えた熱湯で茹でてザルにあげ、しょうゆ小さじ1をまぶしてなじませます
  2. 絹ごし豆腐は適当な大きさに切り、ペーパータオルに包んで電子レンジで2~3分加熱し水切りします
  3. 茹で卵は、白身と黄身を別々に分けて粗く刻みます
  4. 豆腐にピーナッツバター、塩、こしょう、粉唐辛子、しょうゆを加えて混ぜ、濃いめの味に整えて、卵を加えてさっと混ぜます
  5. 水気をしっかり切った蔓を加え、全体を和えれば完成です

いつもつい炒め物にしてしまいがちなヨート・マラですが、今回は茹でてみました。茹で時間が長くても歯ごたえが残り、シャキシャキが心地よく美味しいです。味に深みがあってコクのあるソースにもよく合うと思い、豆腐をたっぷり使うこのレシピにしてみました。味噌の代わりに麺つゆ、ピーナッツバターの代わりにシラチャーソースを使っても面白いです。また、ごまペーストと麺つゆでシンプルに仕上げるのもおすすめ。キノコやニンジン、鶏むね肉やエビなどを加えれば、ボリューム満点のサラダになります。アレンジ自在な一品、ぜひお試しください!

ハヤトウリの蔓(新芽)

ハヤトウリの実はタイ語で「ファクメオ」ですが、蔓の部分は別の呼び名で「ワーン(甘い)」を省いて、「ヨート・マラ」と呼ばれることが多いです。台湾では「龍鬚菜(ロンシューツァィ)として親しまれていて、タイにも台湾から伝わったといわれています。

日本でも広まってほしい食材ですが、ハヤトウリの商業栽培をしている農家が少ないため、なかなか難しいのかもしれません。ちなみにハヤトウリは、室温に放置しておくと芽が出てきます。そのまま土に植えると簡単に育てられ、実を収穫するには支柱が必要ですが、蔓だけ利用するなら支柱なしでも大丈夫です。

調理する際は、茎は手でポキッと折れる部分を使い、葉は大きければカットして使います。見た目はワイルドですが、クセがなく歯ごたえも程よく、炒めものはもちろん、スープの具としてもおすすめです。タイでは、生のままナムプリックをつけて食べることもあるそうです。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

関連記事...

バックナンバー情報..