コラム 海外暮らしのキャリアデザイン 第20回 6年半の海外生活を終えて、伝えたいこと

海外暮らしのキャリアデザイン

第20回 6年半の海外生活を終えて、伝えたいこと

2019年1月、バンコクに降り立ち、人生で初めての海外生活が始まりました。そして、このコラムが届く頃に、私は本帰国することとなりました。

思い返すと、最初の頃は洗濯機の操作すらわからず、何をするにも時間がかかり一苦労。夫や子供が新しい環境の中で頑張っている中、自分だけいつまでも変わらないようで、焦りと孤独を抱えていました。周りはキラキラしているのに「私には何もない」そう責めるような感覚もありました。

“このままじゃいけない"とキャリアの指針を求めて、多くの資格や習い事に挑戦するものの見つからず、やっぱり「私には何もない」と落ち込む日々。そんな悪循環のループを、1年以上抜け出せずにいました。

でも、あの頃必死に探していたものは、実はもう「自分自身の中」にあったのです。“何もない"のではなく、すでに内側にあった小さく灯る光を“見ようとしていなかった"だけでした。

私が多くの女性たちに寄り添う中で、いつも感じること。それは「“すごい誰か"にならなくていい。もうすでに“今のあなた"の中に光がある」ということ。

でもそれに気づくためには、立ち止まって自分自身と向きあい、「自己信頼を育んでいく」ちょっとした勇気が必要なのです。「どうせ私なんて」という色眼鏡で見れば、大切なものが見えなくなってしまうから…。

かつての私も「私には何もない」と自信は皆無。でも少しずつ育んだ「自己信頼」こそが人生を切り開き、理想の未来に連れて行ってくれる“パスポート"となりました。

あんなに自分迷子だった私が、今では誰かの人生に寄り添い、こうして自分の言葉を届けているー。本当に夢のようですが、これも「自分を信じた」先にある現実。そしてこれは、あなたにも同様に起こりうることなのです。

海外暮らしのキャリア迷子で葛藤した私だからこそ、あなたの中にある光を一緒に育てていけると信じています。これからも日本から、あなたに言葉を届けていきますね。それでは、また!

by A i

2019 年~2022 年までバンコク在住。現在はマレーシア(クアラルンプール)で夫と小学生の娘と3 人暮らし。海外生活がスタートした時、新卒から 10 年以上働いていた会社を辞めたことでアイデンティティ・クライシスへ。肩書きなどに依存することなく自分を生きたいとコーチング、キャリアコンサルタントの学びを深め、現在は世界15カ国75名が参加する女性コミュニティを運営している

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