コラム タイ野菜でべジフルライフ 第178回 米ナス(マクアムアンヤック)

タイ野菜でべジフルライフ

第178回 米ナス(マクアムアンヤック)

米ナス
Black Beauty Eggplants
มะเขือม่วงยักษ์ (マクアムアンヤック)

タイでも見かける野菜で、バングラデシュで食べて印象的だったものを紹介していますが、キリがなさそうなので3つ目で終わりにしておきます(早い!?)。バングラデシュでは市場にも出かけましたが、ナスの大きさに衝撃、その夜食べたナス料理のおいしさにさらに衝撃! 帰ったら作ろうと心に決め、実際にリピートしています。タイの長ナス(マクアヤーオ)で作ってもトロトロして美味しいのですが、今回は豪快に食べられるよう米ナスを紹介します。

簡単ベグンバシャ(2人分)

  • 米ナス … 4切れ分
  • カレー粉 … 小さじ2
  • 塩 … 小さじ2
  • 油(ココナッツオイルなど) … 大さじ2
  1. 米ナスは1~2㎝のお好みの厚さにカットします
  2. カレー粉と塩を混ぜ合わせ、ナスの断面に揉みこむようにして、15分ほど置きます
  3. 出てきた水分もそのまま、油をひいたフライパンに入れて焼きます
  4. 蓋をしてじっくり柔らかくなるまで焼いて、両面に焼き色をつけて取り出します
  5. そのままお皿に、またはお好みでご飯やパスタに合わせて盛り付けます

 ベグンバシャ(Begun Bhaja)は、バングラデシュのとてもポピュラーなナス料理です。マスタードオイルを使うのがポイントのようですが、タイでは入手困難なのでココナッツオイルを使用しました。これはシンプルなレシピですが、小麦粉やベサン粉(ヒヨコマメの粉)などの粉を加えて、表面をより香ばしくすることもあります。ターメリックやトウガラシ、その他いろいろなスパイスを加えることもありますが、簡単にカレー粉にしました。チーズをのせてピザっぽくもできますし、盛り付けにフレッシュハーブを飾ってもいいでしょう。

米ナス

色が濃く大きく食べ応えのあるナスで、1900年前後にアメリカで改良されたのがブラックビューティー、それが日本でさらに改良されたのが「米ナス」です。厳密には違いますが、まとめて「米ナス」と呼ばせていただきます。タイ語のヤックは、鬼とか巨大という意味で、紫(ムアン)の他に緑のタイプもあり、どれもヘタは緑色です。大きくて手を出しにくいかもしれませんが、煮崩れしにくいのでステーキのように豪快に食べるのもいいですし、油やダシがしみこんでうま味がアップしますので、煮物や炒め物にもいいです。 和洋中泰、どんな料理にでも合います。ナスは、昔は栄養がないと言われていましたが、最近になって血圧を下げる「コリンエステル」という成分が多量に入っていることがわかりました。ぜひ、日常使いしてください。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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