化粧品の安全神話に、植物系や食品系のものは安全で鉱物系(石油系)や合成の化粧品は、危険であると信じられています。しかし、レモン汁による光過敏症の影響によりシミができたり、漆液やお醤油でお肌がかぶれることも広く知られています。植物系、自然派、天然派と合成系、鉱物系という区別ではなく、お肌にとって成分が、皮膚科学的に安全か否かが、問われる問題です。1945年頃からでまわった鉱物油は、大戦後の原料事情の悪化から、精製技術が未熟で不純物を多く含んだものが出回り、鉱物油そのものではなく、含まれた不純物の影響でトラブルを起こした事が、実証されています。このことから現在に至るまで、鉱物油はシミやくすみの原因になると信じている方が、今だに多くおられます。現在の技術により、不純物を含まない鉱物油は、安全だとすでに実証されています。ですから皮膚科で処方されるワセリンやベビーオイルには、鉱物油が使用されています。しかも鉱物油は、動、植物系、スクワランなどのオイルとは違い、お肌に浸透しません。そのため、クレンジングクリームやクレンジングオイルには、鉱物油が適しているともいえます。鉱物油が配合されている化粧品だからと、極端に避けられる必要はないと思います。