私のバンコク駐在生活スタートは2010年3月。ちょうどタイの暴動に勢いが増し、スワンナプーム国際空港が閉鎖になる日にバンコクに着きました。緊張の高まる街中でどんな生活になるのかと思いきや、生活が始まればタイの方はとても親切で優しく、気候も暖かく、お買い物にも困らず、暴動が起きていることなどすっかり忘れるほど居心地が良く、あっという間にタイのファンになりました。

私は日本でも仕事を持っていたため途中からは行ったり来たりの生活になりましたが、バンコクにいるときにはなるべくたくさんのことを吸収したいと思い、タイ語、タイカービング、タイ料理などの習い事も始めました。駐在期間は2016年の8月まででしたので、その間日本では味わえない様々な経験をさせていただきました。奥様方とのランチ会やお茶会もたのしみの一つでした。2012年には、バンコク日本人学校厚生部主催PTA対象の講演会にお招きいただき、「音楽と共に」の演題で講演と演奏をさせていただきました。また、この講演会のために楽器のお手配などご尽力くださった方々のおかげでバンコクの音楽家の方々とのご縁もいただき、本帰国後の今でもコンサートやマスタークラスなどでバンコクに伺わせていただいています。2016年のプミポン国王陛下を偲ぶ追悼演奏会、2017年には日タイ修好130周年記念演奏会にも出演させていただき、とても貴重な機会をいただけたことに感謝しております。

現在は演奏活動を続けながら、音楽大学にて講師も務めております。住まいの所々にタイテイストを取り入れながら、大好きなバンコク生活を懐かしむ毎日です。ゆったりと流れる時間、人々の温かさ、美味しいタイ料理、そしてたくさんの方々との出会い...。日本でもタイの素晴らしさをお伝えしながら暮らしていきたいと思っています。またいつかバンコクで暮らせたら、と願いつつ...

I miss Thailand!!