コラム Enjoy Colorfull Life! 第138回 人によって異なる色の見え方 大切な情報が伝わらないことも!?

Enjoy Colorfull Life!

 人には先天的・後天的に様々な色覚があり、色の見え方は人によって様々で同じではありません。例えば日本人男性の20人に1人(=5%)は、赤と緑の区別がつきにくい、色弱と呼ばれる色覚特性があります。

色の見え方の違い

赤と緑の区別をする色使いは、20人中19人に合わせているに過ぎません。そういった区別をする必要のない色使いなら、全員が色の識別に不便を感じなくなります。

誰もが認識できる色使いのことを「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」と言います。色は見る人の心を動かす力をもつと同時に、情報を整理し強調することで、より分かりやすく効果的に伝える力もあります。

例えば、電車の案内図・時刻表、家庭に配布されるごみの収集カレンダー、天気予報の地図、ホームページ、家電製品・OA電子機器のランプなどには、たくさんの色が使われています。

ところが色の組み合わせによっては、かえって情報が伝わりません。間違いや勘違いを起こす、そこに情報があることすら気がつかない、ときには危険な目に遭う「色彩情報の弱者」が生まれます。

情報が伝わらない大きな理由は、「色はみんなが同じように見えている」という前提です。実際には、見分けやすい色と見分けにくい色は人それぞれ違います。色彩情報があふれる今、色覚の多様性を理解し、すべての人に分りやすい、「人にやさしい色づかい」が求められています。

SPIRAL COLORでは、文部科学省後援のユニバーサルデザイン(UC級)の資格検定の対策講座を実施いたします。詳しくはお問い合わせください。

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田岡 道子 プロフィール

東京のDICカラーデザイン(株)ネットワークグループマネジャーを経て独立。その後、米国大手企業でのカラースタイリングを担当、その他タイ大手ファブリック会社のPASAYAにて寝具のカラーデザインも担当するなど、企業での実績多数。パーソナルカラーではアジア各国でカラーセミナーを実施中。日本では、美容系雑誌での連載やタイでは経済紙に一面で取り上げられる。また、タイ人向けのカラー書籍も2016年1月より全国で発売開始。日本ではすでに5冊のカラー書籍を執筆。

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