コラム ワールド通信 初めての子育て in スイス

スイス・ニヨン

スイスはヴォー州、ニヨンというレマン湖岸の街に住み始めて2ヶ月が経とうとしています。ニヨンは国際機関が集まるジュネーブから約25km北方の場所に位置している小さな街。移住した理由は夫の海外勤務に伴ってです。当時生後2ヶ月の息子を連れて、バタバタとこの地へやってきました。ニヨンの公用語はフランス語。スイスはなんと4つの言語を公用語としており、他にはドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語が地域によって話されています。日本よりも面積が狭いのに、国内で4つもの言語が使われていると考えると不思議ですね。食品のパッケージなどにはそれぞれの言語が書かれており、どの言語も分からない(区別もつかない!?)私にとってはもっぱら辞書がお友達の生活です。
言葉も分からないこの地で初めての子育てをスタートさせたわけですが、イギリスの経済紙、エコノミストが発表した「2013年に生まれた子供が幸せな国ランキング」では、なんとスイスが1位!日本は25位という結果になっています。この調査では裕福さが最も重要な条件となっており、他に犯罪率、社会信頼度、家族関係、文化、人口、地域、気候、環境、政治といった項目があり、2013年に生まれた子供が成人になる2030年の状況を予測した調査結果だそうです。そんなスイスで2ヶ月過ごして感じたことは、とにかく赤ちゃんに優しい!ということ。
ベビーカーを押して歩いていると、必ず毎日一人には話しかけられます。多いときは次から次へと!「赤ちゃん見せて!」「触ってもいい?」「何ヶ月?」「なんてかわいいんでしょう!」ニコッと笑って通り過ぎて行く人もたくさん!バスや電車にはベビーカーを置くスペースが用意されています。段差があれば、必ず近くにいる人がベビーカーを持ち上げるのを手伝ってくれます。息子を抱っこしているときには、周りの人がすぐに席を譲ってくれます。
息子が電車の中で大泣きしてしまったとき、周りの人は心配して話しかけてくれたり、あやしてくれたりしました。東京の電車の中で同じ状況になってしまったら、白い目で見られてしまうかもしれませんね…。
さて、そんな優しさを感じる毎日ですが、物価は全く優しくありません。全てが高い!服も食品も公共機関も、全てが日本の1.5~3倍というところでしょうか。スイスの人たちはそれでやっていけるの?!と疑問を持ちましたが、ここでは最低時給が約2,000円!単純計算で皆さん、日本の2倍の給料をもらっているということになりますね。そうか、だから高くても大丈夫なのか(笑)と納得。日本から来るとどうにも慣れない、いや、慣れられないこの価格ですが、まだまだ驚きが沢山ありそうです。

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