コラム 海外暮らしのキャリアデザイン 第31回 オトナの夏休みの宿題
第31回 オトナの夏休みの宿題
「夏休みの思い出」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
旅行先で見た景色。綺麗だった花火大会。キャンプや海水浴。大人になると、つい“特別な出来事”を思い出として語りたくなります。
でも、子どもの頃の夏休みを振り返ると、案外心に残っているのは、そんな大イベントではなかったりします。毎日のように友達と遊んだこと。自転車でプールに通ったこと。夢中で遊んだ後に飲んだ麦茶の味。
特に切り取って飾ることもない、特別な成果があるわけでもない、そんな何気ない日常こそ、不思議と記憶に残っていたりするのではないでしょうか。子どもの頃の記憶には「こうあるべき」や「評価」を考える前の、自分にとって“自然な幸せの感覚”が残っているからかもしれません。
だから、その感覚で、思い返してみて欲しいのです。あなたが本当に「幸せ」を感じる瞬間は、どんな時間でしょうか。
特別な資格。誰もが知っている会社。認められる成果。大人になると、それらを手にすることが、自分の“価値”のように感じてしまうこともあります。
しかし本来、キャリアは「どう働くか」だけではなく「どう生きたいか」を考えること。キャリアとは「人生そのもの」であり、人はみな幸せになるために生きているはずです。その「幸せ」は、何か大きな成功を手にした瞬間にしか存在しないのでしょうか。
大切な人と笑い合えること。家族に寄り添う時間。子供の温もりを感じながら眠る時。目の前で「ありがとう」を伝えてもらえる瞬間。
あなたが大切にしたい瞬間はきっと「幸せ」を感じられるでしょう。海外暮らしの中で、それは対価を手にすることができなくても、人生においてとても価値のあること。誰に評価されなくても、自分自身がその尊さを一番近くで見つめているのです。
さぁ、大人にも夏休みの宿題を出しますね。「あなたにとっての“幸せ”は何ですか?」この夏、少し立ち止まって考えてみてください。
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2019 年~2022 年までバンコク在住。現在はマレーシア(クアラルンプール)で夫と小学生の娘と3 人暮らし。海外生活がスタートした時、新卒から 10 年以上働いていた会社を辞めたことでアイデンティティ・クライシスへ。肩書きなどに依存することなく自分を生きたいとコーチング、キャリアコンサルタントの学びを深め、現在は世界15カ国75名が参加する女性コミュニティを運営している






