
月と火星の競演! 今世紀最長の皆既月食をタイで! (日本では全部見られない)
今年2018年1月のスーパーブルーブラッドムーンが話題になった記憶も新しいですが、今週末には、今年2回目&今世紀最長の月食が見られます。
今週末7月27日金曜の夜、というか28日土曜の明け方です。深夜~早朝の時間ですが、多くの人は週末。明日を心配することなく見られそうです。
皆既月食の時間は長短あり、短ければ数分で終わってしまいますが、今回はなんと1時間44分あります。月食全体では、4時間55分、21世紀最長の月食となります。焦ることなくゆっくり観測できます。夜更かししてみる方も、早起きしてみる方もいそうです。
日本ではほとんどの地域で、皆既食が始まってすぐに月が沈んでしまいます。食の始まりも月が低くなってからなので、地平線近くまで見えなるところを探したいところです。月食の終わりまで見ることができない代わりに、月が蝕で欠けたまま沈む「月入帯食」が見られます。これは今回はバンコクでは見られませんね。
また、今はちょうど火星が地球に大接近となる時期と重なっています。最接近が7月31日夜のため、この7月~9月は、火星が15年ぶりの明るさ(-2等星程度)となり、赤く明るく輝く火星を観測することができます。
また、火星も太陽と反対方向、満月の近くに位置しています。皆既日食中は月も赤くなり、赤い月とまさに火の色、赤い火星を一緒に見ることができるのですね。
普段空をあまり見ない方も、ぜひこの機会に眺めてみてください。今回は、明るい月と明るい火星で、都会バンコクの空でも見やすい「天文ショー」です。
でも、少し郊外に出かける予定がある方はもっと鮮やかに見られるので、ラッキーですね。ちょうど連休です。予定の無い方は、空を見るためにちょっと足を延ばしてみるのもどうでしょうか。

出典: Eclipses in Bangkok, Thailand, timeanddate.com
バンコクでの事象時刻 [タイ時間 (ICT)]
天文事象 | 日 | 時刻 |
---|---|---|
月の出 | 7月27日 | 18:27 |
火星の出 | 7月27日 | 18:54 |
部分月食開始 | 7月28日 | 1:24 |
皆既月食開始 | 7月28日 | 2:30 |
満月 | 7月28日 | 3:20 |
皆既月食最大 | 7月28日 | 3:21 |
皆既月食終了 | 7月28日 | 4:13 |
天文薄明開始 | 7月28日 | 4:44 |
部分月食終了 | 7月28日 | 5:19 |
航海薄明開始 | 7月28日 | 5:12 |
市民薄明開始 | 7月28日 | 5:38 |
日の出 | 7月28日 | 6:01 |
火星の入り | 7月28日 | 6:03 |
月の入り | 7月28日 | 6:10 |
市民薄明 Civil twilight
まだ十分に明るさが残っていて、灯火・照明などがなくても屋外での活動ができる目安。バンコクでは概ね日の出日の入りから20分前後
航海薄明 Nautical twilight
海面と空との境である水平線が識別できて、天文航法に必要な星が見える目安
天文薄明 Astronomical twilight
近隣に照明がない環境で、肉眼で6等星まで見られる目安。バンコクでは概ね日の出日の入りから1時間20分前後
※いずれも正確には太陽高度で定義されています
※トップ画像出典: www.pexels.com Photo by Frans Van Heerden from Pexels
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