コラム タイ野菜でべジフルライフ 第125回 ヤサイカラスウリの葉 (バイ・タムルン)

タイ野菜でべジフルライフ

第125回 ヤサイカラスウリの葉 (バイ・タムルン)

ヤサイカラスウリ (野菜烏瓜)の葉
Ivy Gourd
ใบตำลึง(タムルン)

 バンコクの街中でも庭や空き地にバナナやパパイヤの他にも食べられるものが何気なく生えていますね。今回紹介するヤサイカラスウリも瓜自体をみかけることは少ないのですが、葉はよく見かけます。思わず「蔦のからま~るチャペルに♪」と歌ってしまうんですが、わかってくれる方います?

タムルンの洋風スープ(2人分)

  • タムルン … 60g
  • ソーセージ … 4~6本
  • ジャガイモ … 1個
  • タマネギ … 1/2個
  • ミニトマト … 6個
  • 水 … 600㏄
  • スープの素 … 適量
  • 塩 … 適量
  • コショウ … 適量
  • 粉チーズ … 適量
  1. タムルンは、蔓から葉だけをとって洗っておきます
  2. ソーセージ、ジャガイモ、タマネギは一口大にカット、タマネギは薄切りにします
  3. 鍋にジャガイモとタマネギと水を入れて柔らかくなるまで煮込みます
  4. ソーセージとトマトを加えて再び沸騰したらタムルンを入れます
  5. スープの素、塩、コショウで味を調整して器に盛り、お好みで粉チーズをどうぞ


 蔓は細いのですがかたいので食べられません。葉だけを利用します。タイ料理では、豚肉の団子や卵豆腐が入ったゲーンチュー(澄まし汁)が有名です。そのアレンジで洋風にしてみました。クイティアオの具や卵と炒めたり、茹でてヤムにしたり、揚げてクリスピーにして食べたりもしています。クセがないので和食にもよく合い、おひたしや和え物、炒め物にもふつうの青菜と同じように利用できます。タイならではの野菜ですから、どうしても料理が面倒だという方でも、ぜひタムルン料理を出すお店を探して食べてみてください

ヤサイカラスウリ(野菜烏瓜)の葉

 親指くらいの大きさのかわいらしいウリが生り、食べられますがあまりみかけません。葉は、栄養がとても豊富でクセもないので、離乳食にも用いられます。目の病気が多かった昔は、子供に積極的に食べさせていたようで、タムルンが大好物だというタイ人は多いです。母乳の出がよくなるともいわれています。βカロテンとビタミンCを多く含んでおり、ハーブに分類されることもあります。同じ蔓性野菜のハヤトウリの葉と似ていてよく並んで売っていますが、タムルンの方が蔓が細いです。葉の切れ込みが深いのはオスで、食べ過ぎるとお腹がゆるくなるそうですので、自分で採ったりしないで売っているのを買うのがいいでしょう

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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