特集記事 カリスマドクターに聞く10の質問[後編]
カリスマドクターに聞く10の質問[後編]
タイで初めて、日本人専用のメディカルセンターを設立したバンコク病院は、タイで最も大きな病院グループ「BDMS」に属し、その中でもトップの設備と技術を誇る総合病院です。
今回はそのバンコク病院に勤務する人気ドクターに、タイの医療のこと、私生活のことをインタビューしてみました。
●取材協力:バンコク病院
●インタビュアー:バンコク病院マーケティングShinji.S
Dr. Somboon Kunathikom
ソンブーン 先生
不妊治療センター
産婦人医・不妊治療専門医
Q1 先生の経歴を教えてください
1966年、日本文部省の奨学金制度で大阪大学医学部に入学。日本で医師免許を取得した後、大阪大学医学部附属病院の産婦人科で研修を行いました。タイへ帰国してからは、マヒドン大学シリラート病院で3年間の研修を行い、婦人科の専門医を取得。1986年には再び大阪大学へ、長らく興味を抱いていた内分泌・不妊症の分野を学びました。2000年からバンコク病院バンコク不妊治療センターで医長を務め、おもに不妊症の治療と出産に携わっています。また、タイの産婦人科学会の会長などの委員会活動も積極的に行なっており、マヒドン大学シリラート病院で教授を兼任していました。
Q2 なぜ医師になろうと思ったのですか?
医学部を志望したのは高校生の時で、病気の人を助けたいと思ったからです。高校を卒業する前に、日本政府を含むさまざまな国の奨学金を得て、医学部へ進学することができました。他の奨学金は4~5年のみで、医学を学ぶことはできなかったので、最終的に日本政府の文部省(現在の文部科学省)の奨学金試験の準備をし、応募しました。
03 医師になるために、どのような努力をしましたか?
最初は言葉の問題もありましたが、時間が経つにつれて、うまくコミュニケーションがとれるようになりました。一緒に勉強する仲間のおかげで、予定通りに医学部を卒業することができました。学位も取得し、日本の医師国家試験に合格して、日本で患者さんを診ることができるようになりました。
Q4 学生時代や留学時代の印象に残っているエピソードを教えてください
一緒に勉強する良い日本人の友人にも出会えたこと。日本人はとても親切で、外国人を助けようとする姿勢があります。日本は僕にとって第二の故郷のように感じています。
Q5 国内外の総合病院と比べ、バンコク病院を客観的に見てどのように感じますか?
すべての診療科と最新の設備を備え、国際的な医療サービスを提供できる大規模な病院だと思います。日本人の皆様には、日本語を話す医師や日本語通訳を配置し、治療方法について理解できるよう配慮しています。
Q6 趣味は何ですか? また、お休みの日は何をしていますか?
本を読んだり、テレビを見たりすることがほとんどです。
Q7 好きな海外旅行先とその理由を教えてください
たいていヨーロッパと日本のどちらかを選びますが、日本には思い出が多いので、行ったことのある場所に行ったり、日本人の友人を訪ねたりします。
Q8 よく行くレストランを教えてください
ジョムティエンビーチ沿いのレストランで、雰囲気を楽しみながら食べたり飲んだりします。
Q9 タイで暮らす日本人に、健康についてのアドバイスをお願いします
日系の会社で働く人は、帰宅の時間が遅い人が多いので、とても運動するどころではないと思いますが、その時間をつくってあげることが大切だと思います。私の若い頃に比べ、中年層の体重の増加、高血圧、糖尿病、高脂血症が激増しているのも心配です。なるべく規則正しい勤務時間に仕事
を終え、適度に運動をし、食事の内容にもっと気をつける生活スタイルに変えていく必要があると思います。
Q10 読者へのメッセージをお願いします
医師が解決できることは、実はそれほど多くはないですが、理解するだけで安心することは多いので、わからないことや不安なことがあれば気楽に来院して頂ければと思います。
Dr. Phonthakorn Panichkul
ポンタコーン 先生
股関節・膝関節センター
整形外科医
Q1 先生の経歴を教えてください
チェンマイ大学で整形外科を専攻し、2014年にアメリカのアンダーソン整形外科クリニック、2015年にカナダのウェスタンオンタリオ大学で膝と股関節の再建手術を学び、タイに戻る前の年にアメリカのメイヨークリニックで研修を受けました。
Q2 なぜ医師になろうと思ったのですか?
患者さんがより良い人生を送れるようにしたいと思ったからです。病気は誰もが悩むものなので、それを解決できれば幸せになれるかな、と。医師になりたいと思ったのは医学を勉強してからで(笑)。自分が勉強していることが、患者さんの役に立つと実感できるようになり、この仕事をしたい、最高の医師になりたい、と思いました。
03 医師になるために、どのような努力をしましたか?
医学は常に変化し、新しい知識が出てくるため、毎日、毎週、常に知識と新しい技術を更新していかなければなりません。
Q4 学生時代や留学時代の印象に残っているエピソードを教えてください。
人工膝・股関節置換手術において、当時タイではまだ行われていなかった新しい技術を目にすることができました。手術後すぐに歩けるようになり、痛みもほとんどなく、手術したその日のうちに帰宅できる患者さんの姿を見て、とても感動しました。
Q5 国内外の総合病院と比べ、バンコク病院を客観的に見てどのように感じますか?
私はバンコク病院に愛着があるし、ここに在籍することにこだわっています。タイでナンバーワンの病院であり、先進国並みの優れた外科技術を持っていると実感しています。海外からも多くの医師が視察に訪れています。当院の股関節手術の技術を見てください。私たちはそれをとても誇りに思っています。
Q6 趣味は何ですか? また、お休みの日は何をしていますか?
趣味はゴルフと旅行です。
Q7 好きな海外旅行先とその理由を教えてください
日本に行くのがとても好きです、本当に(笑)。とても便利で行きやすいし、飛行機もそれほど長くない。それに日本人はとても親切。子どもや家族を連れて行っても何の心配もなく安心です。
Q8 よく行くレストランを教えてください
一番よく行くレストランは、バンコク病院内にある「FUJIレストラン」です。お昼休みにとても便利なんです。診察の合間の休憩に、定期的に食べにきています。
Q9 タイで暮らす日本人に、健康についてのアドバイスをお願いします
タイにいる日本人は、とても働き者だと感じています。時間を見つけてたくさんリラックスしてほしいです。健康に気をつけること。運動するのもよいでしょう。仕事に対してあまりストレスを感じないようにしてほしいです。
Q10 読者へのメッセージをお願いします
僕は股関節と膝関節の人工関節置換術の専門医です。股関節形成不全の患者さんを多く診る機会があります。股関節形成不全は、過度の飲酒が原因となることが多く、股関節の血流が悪くなり、早期に悪化し歩行や移動が困難になり、非常に痛みを伴うようになります。そこで、WOM読者の皆さんにメッセージを送りたいと思います。お酒をたくさん飲む人は、少し減らしてください。そして、この病気にかかっていないかどうか、定期的に股関節をチェックしてみてください。早期発見で早期治療・治癒が可能になります。重症の方でもご安心ください。当院では、新しい手術法である前方アプローチ人工股関節置換術(DAA)という筋肉を切らない手術を行っています。当院は、タイでいち早くこの手術を導入しました。術後の痛みもなく、患者さんはすぐに歩けるようになり、回復も早いです。また、普段の生活に早く戻ることができます。この病気が疑われる方は、ぜひ一度検査にいらしてください。
Dr. Kiratikorn Vongvaivanich
キラティコーン 先生
脳神経センター
脳神経科医
Q1 先生の経歴を教えてください
マヒドン大学医学部で博士号を取得後、ナコンパトム県とウボンラチャタニ県の空軍病院にそれぞれ3年間勤務。2009年にプラモンクットクラオ医科大学で神経学を学び、脳神経科医として卒業した後、バンコク国際病院の脳神経センターに来ました。診療の中で、多くの頭痛の患者さんを診ていますが、中には原因が複雑で、治療が困難な患者さんもいます。そこで、アメリカの権威ある頭痛研究所でさらに勉強することにしました。そして、東京で日本頭痛学会が主催する頭痛マスタークラスを受講、2013年に頭痛マスターの認定証を取得しました。
Q2 なぜ医師になろうと思ったのですか?
高校1年生の時に生物学が好きで、特に人体の機能に興味があり、シリラート病院でのインターンシップやチュラロンコン病院での解剖学を見学する機会がありました。これが医師を目指すきっかけとなりました。
03 医師になるために、どのような努力をしましたか?
当時は医学部志望者の選抜試験が入学試験を兼ねており、1つの試験が全国で同時に実施されていました。そのため、受験には相当な覚悟が必要でした。入試の10年前にさかのぼる過去問題をやるなど、自信のない科目の追加授業に力を入れました。
Q4 学生時代や留学時代の印象に残っているエピソードを教えてください
医学生時代、病棟で患者さんに薬を提供することはできませんが、回復のために患者さんのお世話をすることに感動を覚えました。患者さんを励まし、病気のことを理解してもらい、二度と病気にならないように自己管理する方法を教えました。また、留学時代、当時タイに専門医がいなかった頭痛を研究するため、国際頭痛学会から奨学金を受けた最初で唯一のタイ人となりました。アメリカやイギリスの一流研究機関の中で自分が奨学金を受けることができたのは、印象に残っています。
Q5 国内外の総合病院と比べ、バンコク病院を客観的に見てどのように感じますか?
僕は脳神経医として約14年間、バンコク病院に勤務していますが、バンコク病院はさまざまな面で成長していると思います。脳神経センターには、タイで最も多くの専門医が在籍しており、特定の疾患を専門とする看護師チームも擁しています。最先端のツールと統合的な臨床検査で患者さんをケアすることで、複雑な疾患を持つ患者さんに優れたケアを提供することができます。あらゆる面で万全の態勢を整えていることから、海外の有名な病院と比較しても、良いケアを提供することができていると思います。趣味は何ですか?また、
Q6 趣味は何ですか? また、お休みの日は何をしていますか?
僕はほぼ毎日病院に来て、患者さんの世話をしています。だから趣味を持つことは難しく、盆栽や自炊、音楽鑑賞など地味な活動が多いですね。長期休暇には旅行する機会が多いです。
Q7 好きな海外旅行先とその理由を教えてください
日本は文化も食べ物も独特なので、少なくとも年に2、3回は訪れたいです。美しい自然、気候もいい。年末は、箱根の富士山、河口湖、伊豆半島へのドライブ、海や珍しい形の岩を見たり、温泉に浸かったりしました。
Q8 よく行くレストランを教えてください
「黒牛の里」という日本から輸入したお肉の店です。良質な肉、手頃な価格。ハンバーグもとても美味しいです。
Q9 タイで暮らす日本人に、健康についてのアドバイスをお願いします
タイで生活する日本人の多くは、環境や住居、文化の変化、仕事のストレスなどを感じることがあると思います。適度な運動、十分な休養をとりましょう。喫煙や飲酒を控えることで、全身の健康が増進されます。年に一度の健康診断、特に血液検査で血糖値や血中脂質の状態を把握しましょう。定期的な血圧測定は、異常の早期発見につながります。特に脳や心臓系の慢性疾患を防ぐための予防治療につながります。病気が発症すると、障害が残る可能性もありますからね。すでに慢性疾患をお持ちの方は、その疾患をうまくコントロールすることが大切です。高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙など脳動脈疾患のリスクのある方には、頸部や脳血管の超音波検査をお勧めします。早期に脳MRIで異常を確認することもあります。
Q10 読者へのメッセージをお願いします
特に女性に多い頭痛の一つで、身体的・精神的苦痛を伴う病気である「片頭痛」。激しい痛みや吐き気を起こし、仕事や授業に支障をきたすことも少なくありません。現在、片頭痛の際に分泌されるCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)と呼ばれる物質の一種が見つかっています。これは脳に炎症を引き起こします。CGRPに作用する新しいタイプの片頭痛治療薬は、少ない副作用で治療できる可能性があります。片頭痛の頻度が月に15日以上ある人は、頻度と重症度を減らすためにボツリヌス毒素の注射が必要な場合があります。
Dr. Thun Ingkakul
タン 先生
外科センター
肝胆膵外科専門医
Q1 先生の経歴を教えてください
1998年、プラモンクットクラオ医科大学医学部で博士号を取得。2006年、同大学付属病院で肝胆膵外科専門医として12年勤務。2009年、九州大学病院で肝胆膵外科手術の研修を行う。2010年、米国マサチューセッツ総合病院で肝胆膵外科手術の研修を行う。2018年よりバンコク病院にて外科センターで肝胆膵外科専門医として勤務。
Q2 なぜ医師になろうと思ったのですか?
両親が医師で、子どもの頃から学期の休みには医師の仕事を間近で見てきました。患者さんを助け、さまざまな病気から回復させるという医師の役割を目の当たりにしてきたので、人の役に立つことが自分の幸せだという思いもあり、子どもの頃から医者になろうと決めて勉強を続けてきました。知識と倫理観を持って、患者さんを精一杯治療し、助けていこうと思います。
03 医師になるために、どのような努力をしましたか?
良い成績をとって医学部を受験できるよう、しっかり勉強しました。医学部では全教科を勉強するつもりでした。というのも自分がどの分野の医師になるか決めていなかったからです。医学部を卒業し、レジデントとして働くようになってからは、各分野の教授や先輩医師と親しくなり、学ぶ機会も増えました。そこで私は、一般外科を選びました。勉強を進めていくうちに、外科で患者さんに最高の知識と能力を提供したいと思い、専念しました。一般外科で学んだ4年間は毎日病院にいて、休みは半日か週に1日だけでした。また、レジデント期間が最も重要だと考えています。手術の技術や患者さんのケアは、将来良い外科医になるための基礎となります。僕は外科医としてベストを尽くしたいし、患者さんに「この先生と共に治療できてよかった」と思ってもらえるようにしたいです。
Q4 学生時代や留学時代の印象に残っているエピソードを教えてください
日本ではフェローシップを受け、九州大学の田中雅夫教授のもとで勉強する機会を得ました。外科分野でNo.1の医学雑誌に掲載されるような研究をする機会を与えてくれた田中教授に感謝しています。日本の同僚医師は親切でフレンドリーなので、とても仲良くなりました。懇親会、年1回の旅行、親睦スポーツ大会など外科チームのさまざまな活動に参加しました。仕事終わりに、九州大学の医学生チームと一緒にバスケットの練習や試合をする機会があり、先輩として温かく迎えていただき、OB戦にも参加させてもらったことを思い出します。その後、ハーバード大学医学部の関連医療機関であるマサチューセッツ総合病院、カルロス教授のもとで学び、働く機会を得ました(田中教授に推薦状の作成と推薦を手伝っていただきました)。ボストンは、僕が子供の頃から応援しているバスケットボールチーム、ボストン・セルティックスの本拠地である街で、暇さえあれば試合を観戦していました。
Q5 国内外の総合病院と比べ、バンコク病院を客観的に見てどのように感じますか?
これまで日本やアメリカの病院で勉強したり、仕事を見たりする機会がありましたが、バンコク病院は、治療や医師の質が高く、サービスや患者への対応も、私が留学してきた病院と比べても遜色ありません。礼儀正しく笑顔の絶えないタイ人の文化や人柄も外国人の患者さんに好評です。また、国際医療認証を取得している総合病院のひとつです。
Q6 趣味は何ですか? また、お休みの日は何をしていますか?
ほぼ毎日、患者さんのお世話をしなければならないので、普段は休みがないんです(笑)。休みの日は、子どもを誘って運動したり、犬を連れて散歩に行ったりすることが多いです。体を動かすのが好きで、バスケットボールやジョギング、ジムに行ったり、NBAを見て、大好きなチーム「ボストン・セルティックス」を応援したりしています。また、大学バスケットボールOB会の運営を毎年担当し、これまで11回開催してきました。
Q7 好きな海外旅行先とその理由を教えてください
以前は、日本や香港など、遊園地があり、タイに近い国へ子供と旅行するのが好きでした。今は、自然がある国が好きです。スイスのような美しい山や湖がある国は、リフレッシュでき、リラックスした気分で自然の中を歩いたりできるのがうれしいです。
Q8 よく行くレストランを教えてください
家族でタイ料理や日本料理を食べるのが好きです。タイ料理でよく行くのは「Tummour」、ソムタムの種類が豊富で味も良いお店です。日本食レストランは、みんなが大好きなカツカレーがある「CoCo壱番屋」をよく利用します。
Q9 タイで暮らす日本人に、健康についてのアドバイスをお願いします
日頃から健康に気を配り、年に一度は健康診断を受け、異常があればすぐに医師の診断と治療を受けることが望ましいです。例えば、重症の敗血症や治療が必要な異常なしこりなど、適切な治療を受けるために事前の診断が必要です。
Q10 読者へのメッセージをお願いします。
バンコク病院の外科センターには、あらゆる分野の一般外科医と専門外科医がおり、患者さまが最も安全で最善の治療を受けられるよう、毎週プロアクティブ・リスク・カンファレンスを開催して、治療に関する議論を行っています。また、手術では特に複雑な病態を持つ患者さんの手術の効率と精度を高める装置として、ICG(インドシアニングリーン)を用いた腹腔鏡4Kによる低侵襲手術などの最新医療機器を導入しています。入院患者さんのケアでは、多職種の医師が患者さんのケアを行う[Surgical Signature Program]や、患者さんの回復が早く、入院期間が短く、通常の生活に早く戻れる「術後早期回復プログラム(ERAS)」を導入しています。
Dr. Taweeratana Butsuntorn
タウィーラタナ 先生
皮膚科&美容皮膚科
皮膚科医
Q1 先生の経歴を教えてください
1992年にマヒドン大学付属シリラート病院医学部で博士号を取得し、タイ皮膚科学会認定皮膚科医となりました。タイ国内外での短期研修で美容の勉強を続けており、2007年に世界アンチエイジング医学会認定医を取得しました。
Q2 なぜ医師になろうと思ったのですか?
答えるのは難しいですね(笑)。タイ人の価値観では、頭のいい子は医学を学ぶ。ほとんどの家庭の親は、自分の子どもを医師にしたいと思っています。「医師はいい職業だ」という観念を子供に植え付けるのです。個人的には、叔父と叔母が医師で、子どもの頃よく病気をしていて、病院に行くことが多かったこともあり、自分も医師になろうと思うようになりました。医学を学べば、親や身近な人の面倒を見ることができると思い高校生の時に本当に医学を学ぼうと思いました。
03 医師になるために、どのような努力をしましたか?
私は読書と数学と理科が好きで、高校1年生の時、高校3年生相当の資格試験を受験し、高校2年生の終わり頃、医学部受験に挑戦してマヒドン大学シリラート病院医学部に入学することができました。医学生はまず、勉強が大変だということを認識しなければなりません。定時に寝られず、休日もなく、高校卒業後はそういう生活になるのだと覚悟を決めました。
Q4 学生時代や留学時代の印象に残っているエピソードを教えてください。
医学部では、1年目から3年目までは暗記中心の理論的な勉強、4年目から6年目までは患者さんの命を預かる本格的な実習の年でした。手術、帝王切開、盲腸など、学ぶべきこと、直面する新しいことがたくさんありました。そのときの患者さんが、私の医学部時代の恩師です。すべての患者さんが、私が今日まで医師を続けてこられた理由なのです。
Q5 国内外の総合病院と比べ、バンコク病院を客観的に見てどのように感じますか?
バンコク病院には経験豊富な医師が揃っています。すべての医師は治療や処置を行う前にトレーニングを受けなければならず、医師の質をチェックする委員会があり、病院の施設やシステムも基準を満たす必要があります。タイでは、専門医を探すのは他の国よりも簡単かもしれません。というのも、主治医による紹介制度がないためです。そのため患者さんはすぐに専門医のもとへ行くことができ、難しい病気の診断もすぐに行うことができます。
Q6 趣味は何ですか? また、お休みの日は何をしていますか?
犬や猫を育てることです。現在、犬6匹と猫3匹を飼っています。余暇には本を読んだり、サイクリング、ロッククライミング、ボクシング、ピラティスなど、さまざまなスポーツをしています。
Q7 好きな海外旅行先とその理由を教えてください
私が一番好きな国は日本です。整然としていてきれいな街並み、お菓子やおいしい日本食も好き。もう一つの好きな国はスイスです。自然の美しさ、食べ物、気候が良いですね。
Q8 よく行くレストランを教えてください
子供が日本食が好きなので、いつもソイ・トンローに食べに行き、寿司、ラーメン、フュージョン料理と店を変えながら食べています。私は基本的にはシンプルなタイ料理が好きです。ジャンクフードやビュッフェ料理はほとんど食べませんね。
Q9 タイで暮らす日本人に、健康についてのアドバイスをお願いします
タイに住む日本人は、健康上の問題がある場合、大きな病院の専門医に診てもらうことをお勧めします。通訳がいることで、迅速かつ正確な治療につながります。
Q10 読者へのメッセージをお願いします
スキンケアと美容施術については、ぜひバンコク病院の皮膚科&美容皮膚科へお越しください。安全な設備と専門医が揃っています。当院には、治療と美容の両分野において、あらゆるツールを使いこなす技術を持った医師とスタッフがいます。また、説明のためのコミュニケーションも非常に重要です。患者さんは、手順や治療法、結果、起こりうる合併症などについて知っておく必要があります
Qおまけ 愛用しているスキンケアや化粧品を教えてください
洗顔に使用するクレンジングジェル、保湿成分を配合した美容液、SPF50+/PA+++以上の日焼け止めです。ブランドは高級ブランドにこだわらず、ドラッグストアや市販のブランド化粧品を使用することもあります。私個人的には、薬用化粧品というカテゴリーのスキンケアを主に使用しています。これは、研究成果により、その効果を裏付ける医学的根拠があるためです。
Dr. Tawatchai Limsatabodee
タワチャイ 先生
JMS日本人専門クリニック
内科医・予防医学
Q1 先生の経歴を教えてください
1988年にプラモンクットクラオ医科大学の医学部を卒業し、マヒドン大学で予防医学と家庭医学を学びました。その後、済生会神奈川県病院で1年間研修医を経験し、2003年よりバンコク病院JMS日本人専門クリニックにて内科医として勤務しています。
Q2 なぜ医師になろうと思ったのですか?
私が医師を選んだのは、親に「医学を勉強しなさい」と言われたからです。勉強が得意な子を持つ親は医学部に入れることが多いし、同級生もみんな医学を学びたいと言っていましたね。
03 医師になるために、どのような努力をしましたか?
勉強はもちろん、受験勉強にも真剣に取り組み、余暇もほとんどな10代の頃の楽しい時間は全くないような生活でした。
Q4 学生時代や留学時代の印象に残っているエピソードを教えてください
横浜で開催された医療研修に参加し、とても感銘を受けました。患者さんへの配慮に対する意識が変わったと言えるでしょう。タイでも、日本人の患者さんには特別な配慮が必要です。様々な提案を詳しく説明し、患者さんが納得するまで質問に答えるなど、優れた医療水準が要求されます。それが、患者さんが日本で受けている通常の医療水準だからですです。
もうひとつのエピソードは、日本の医師との交流です。当時、彼は毎年タイに観光やダイビング、ムエタイをしに行っていて、自然や海、美しい珊瑚の写真を見せてくれました。僕は自分の国のありがたみが全く分かっていなかったと反省しました。タイに帰国後、退屈に思えた医療職に、ダイビングやムエタイといった人生経験を加え、人生が彩り豊かに感じられるようになりました。
Q5 国内外の総合病院と比べ、バンコク病院を客観的に見てどのように感じますか?
バンコク病院は、様々な分野の専門医が多く在籍し、近代的で技術的に進んだ病院です。幅広い疾患の治療が可能で、国際レベルの一流病院に匹敵するものだと思います。組織内の人材を継続的に育成し、患者のケアに関するあらゆる問題を解決するための専門部署を備えています。
Q6 趣味は何ですか? また、お休みの日は何をしていますか?
趣味は音楽です。歌ったり、高校の友人と音楽を演奏したり、作曲、録音、YouTubeに動画をアップロードもしています。ストレス解消になり、学生時代の友人との関係作りにとても役立っていますよ。
Q7 好きな海外旅行先とその理由を教えてください
長期休暇はめったに取れませんが、日本にはよく行きます。とてもホスピタリティが高く、タイ人にとても親切です。街は清潔で整理整頓されている。食事もおいしく、観光地もたくさんあります。
YouTubeチャンネルをぜひご覧ください! @Teddy Lim
Q8 よく行くレストランを教えてください
日本食レストラン。焼肉屋、定食屋によく行きます。ただ、体重をコントロールしなければならないので、運動してカロリーを消費できるとき以外は、食べ過ぎないように心掛けています。
Q9 タイで暮らす日本人に、健康についてのアドバイスをお願いします
初めてタイに来られる日本人の方へのアドバイスとして、屋台の食べ慣れない料理は、辛かったり、半熟だったり、日本人の消化器官に合わないものが多いので、食べない方がいいと思います。タイの気候はかなり暑いので、食べ物が腐りやすい傾向があります。そのため、ちゃんと調理されたものを選ぶことをお勧めします。また、最近バンコクでは、健康を害するPM2.5の粉塵がかなり多く発生していることが問題になっています。外で運動する際には、スマホのアプリで粉塵の量を確認しましょう。健康を害する量であれば、外出を控えて室内で運動するのがよいでしょう。
Q10 読者へのメッセージをお願いします
読者へのメッセージをお願いします。タイには日本人を対象とした病院やクリニックが数多くあります。気軽に医師に相談し、治療を受けることができるようになりましたが、保険の引き落としに問題がない場合や、他国と同様の高水準の治療を必要とする場合は、やはバンコク病院を利用することをお勧めします。なぜなら、専門医や最新の医療技術を備えているからです。特に日本人の患者さんには、日本人専門クリニックがあります。日本語で治療ができる医師や医療コーディネーターがいて、身近な人のように親身なケアを提供します。何でもお気軽にご相談ください。
お問い合わせ・ご予約
バンコク病院 ジャパン・メディカルサービス JMS
バンコク病院 I棟2階
2 Soi Soonvijai 7, New Petchburi Rd.
電話: 02-755-1257 (日本語)
02-310-3000 (代表)
HP: バンコク病院ジャパン・メディカルサービス JMS
Published · Updated
by WOM 編集部
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2023年04月号
VOL.180 カリスマドクターに聞く10の質問[後編]
タイで初めて、日本人専用のメディカルセンターを設立したバンコク病院は、タイで最も大きな病院グループ「BDMS」に属し、その中でもトップの設備と技術を誇る総合病院です。 今回はそのバンコク病院に勤務する人気ドクターに、タイの医療のこと、私生活のことをインタビューしてみました。その第2弾です。