コラム ワールド通信 タイの隣国ミャンマーの暮らし

ミャンマー・ヤンゴン

ミャンマーの最大都市ヤンゴンで暮らし始めたのは、ティンジャン(ビルマ暦正月・4月中旬水かけ祭り)明けの頃、そろそろ在住歴3ヶ月になります。
以前タイに住んでいた頃から、お隣の国ミャンマーには強い関心がありました。当時は友人宅に勤めているメイドさんが国境を越えてきたカレン出身だったり、ミャンマーから船で流れ着いた亡命希望のロヒンギャ族が強制送還というニュースがあったり、日本人ジャーナリストがミャンマーで撃たれて亡くなったり……あれ?あまりいい印象じゃないですね。ただ、日本に住んでいたなら、これまでは縁遠い国、むしろ謎めいている国のミャンマーですが、タイに暮らしているともっと違う、近い目線でミャンマーを捉えている方が多いと思います。
そんなミャンマーでの暮らし、私は好きです。とにかく街中は緑がいっぱい。ヤンゴンは森の中で暮らしているような静かで穏やかな環境です。また湖も点在していて、湖畔は地元のカップルのデートスポットですが、幼い子供とお散歩するには絶好のコース。しかもヤンゴンはバンコクより北に位置するので、日中はやや涼しい気がします。アミューズメントがないぶん自然のなかで子供たちは遊びを発見します。ショッピングモールもあってないようなものなので物欲も湧きません。
バンコクや東京に比べると、もちろん不便です。数年前に比べるとびっくりするくらいスーパーでの品揃えもよくなったそうですが、陳列されていた品物が品切れになると次の入荷が不明。不安定なのは物流だけでなく、電力も。ヤンゴンの自宅はほぼ毎日停電します。自家発電機がないため電気が復活するまで気長に待ちます。基本的な生活水は井戸水を汲み上げています。でも、こんな環境にはすぐに慣れ、なければないで知恵が付き、やりくりするようになるのです。どうしようもないのは、家賃の高騰。こればかりは目玉が飛び出る賃料です(家賃と設備がまったく見合っていない!)。
このような状況でも、2010年からの民主化移行への動きで、ヤンゴンも日本人が激増中。6月にはヤンゴン日本人会会員が500人を突破。ヤンゴン日本人学校も幼稚部・小学・中学の合計生徒数が84人に(バンコクに次いで世界で2番目に古い日本人学校です)。今年1年間でもヤンゴン暮らし、ずいぶん様変わりしそうな予感です。
ミャンマー進出に向け、バンコクベースに待機中という方々も多いと思います。せっかく隣国だから旅行にでも行ってみようか、と計画している方も多いと思います。お出かけ情報や、育児や住宅事情、日常生活・病院事情、タイ人と似ているようで似ていないミャンマー人について、また追々リポートしますね。

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