大使館からも防犯情報が時々出されていますよね。つい最近も注意喚起のアナウンスがありました。

毎回書かれている「ソイでバイクを利用したひったくり」「ありそうではあるけれど、そこまでやられる人がいるのかなぁ」と正直思っていました。

が、先日というより、つい数日前に、日本から来ていた友人がやられてしまいました。友人のこの件をきっかけに、大使館のアナウンスがあったんじゃないかと思ったくらいのタイミングでした。

ソイの歩道を歩いている時に、後ろから来たバイクにバッグ類をひったくられたのでした。

参考リンク: 「緊急の際には」 緊急連絡先、手続き方法へのリンク情報です

 

hittakuri何が起きた?

22時半過ぎくらいでした。あるレストランで夕食をとった後、トンローのソイ53をスクンビット通り方面へ向かって歩いていました。歩道があるサイズのソイです。少し薄暗い感じはしますね。数人のグループでしたが、2-3人ずつに分かれてそれほど広くない歩道を歩いていました。

レストランを出てスクンビット通りまで出るのに約100m。ほろ酔いで話しながら歩いても5分もかからない、そのほんの短い距離でやられたんです。

遅めの時間だったので、人通りは少なかったです。なので、きっとレストランやバーのあるエリアの少し先の暗いところで様子を伺っていたのではないかなぁ、と個人的には考えています。

友人は私の前方、二人で並んだ車道側を歩いていました。二人でいたので、つい車道側に手荷物を持っていたようです。私も別の人と話しながら歩いていました。

私が見たのは、友人が変な転び方で車道に倒れ込んだところ。びっくりして「大丈夫? どうしたの?」と叫んだ記憶があります。

友人は、後ろから来たバイクにハンドバッグとショッピングバッグをひったくられ、その拍子に車道に引き倒されてしまったのです。その時に少し頭を打ったようでしたが、幸い大事には至りませんでした。

後で聞いたら、その瞬間のことは記憶に全くないそうです。

そのバイクはショッピングバッグの方はその場に投げ捨てて走り去りました。一瞬なのにそういうところはよく見ているのか、慣れているのか (怒) 。

 

友人の一人が走って追いかけようとしましたが、追いつけるわけもなく。徒歩で行ける範囲に何かが捨てられている気配もなく。

この友人の場合は、パスポートも財布も携帯もカード類も、クレジットカードから交通カードなどなど全部入っていました。

とにかく警察に行こう、と、その場ですぐタクシーに乗って最寄りのトンロー警察へ。

policestation警察で

夜間受付エリアには、別の若い白人系の外国人カップルもいて、同様にひったくりにあったようでした。彼氏が警察と話し、こちらにも状況を聞いてきたりしましたが、隣で彼女が力なく座っていたのが印象的でした。どうやら、被害にあったのはお互い近くだったみたいです。

受付の順番を待ちながら、場所の地図や時間などをメモ。当直の警察官(若いお兄さん達でした)は、流暢ではありませんが、簡単な英語でも話ができました。友人の受付の時には、私がタイ語英語混じりの通訳をしました。

その後聞かれたのは。。。

cats_scooter状況

場所、歩いていた方向

犯人の乗っていたバイクのモデルや色、大きさ

犯人の人数、来ていた服の色

盗られた時の状況

※急な時は難しいかもしれませんが、バイクに乗っていた人数とかバイクのモデルとか色とか、少しでも見て覚えておくといいです。犯人が捕まることもありますから... 

盗られたものの詳細

バッグの色、形、ブランド、大きさ

入っていたものの種類、数、色、形、ブランドなど

プリペイドカードなどは種類と残金額

パスポートの国籍、番号

連絡先(名前、宿泊先)、あれば現地連絡先 (この時は私の連絡先も伝えました)

※細かいものまで、とにかく全部記載してもらいましょう。海外旅行保険の対象になっている場合は特に。リストに書かれていないと補償されなくなってしまいます。

 

全部手書きで記録を作成した後、記録の最後に被害者本人のサインを求められます。その後、コピーを取り警察側のサインなどをした上で、証明書として渡してくれます。保険はあるかと聞かれました。友人はあったので、そう答えましたが、なくてもあると言っておくとちゃんと証明書の形にしてくれそうです。証明書があれば、いろいろな手続きにも役立ちます。

この証明書が、パスポートの発行や、保険の請求などに必要な書類です。後でまた取りに行くとなると結構面倒ですので、その場でもらっておきましょう。

証明書を受け取ったら、警察での手続きは終わりです。トンローのソイでトンロー警察が近くだったことで、被害にあってからちょうど1時間くらいで手続きが終わりました。ここまでで、その日は心配しつつ、帰宅しました。

友人の場合は、貴重品も現金も携帯も持ち歩いていて、そのバッグに入っていたので、その場ですぐにパスポート番号などはわかりませんでした。パスポート番号があると、後でもし何かわかった時に紐付けしやすくなると思います。

consular_officeパスポート関係の手続き

パスポートがなくなったり盗られたりした時は、

1. 大使館領事部へ行き、パスポート発行もしくは渡航のための証明書の発行依頼

2. 発行された書類を持って、イミグレーションへ行き、入国記録などの転記

の手続きをしないと、タイ出国、つまり、日本に帰ることもできません

時間的な問題から、同日中に 1と2を完了するのは難しい場合もありそうです。どちらも平日のみ受付のため、週末や祝日の直前の被害だと...怖いですね。盗難だから、緊急だから、と言ってもその程度では特別扱いしてくれないのです。。

※ちなみにですが、パスポートは「再発行」はできません。紛失による期限前の新規発行になるとのこと。通常パスポート(旅券)の発行は3日ほどかかるようです

travel_doc_jp幸いにも友人は手続きなどもスムーズに行き、予定通り日本に帰ることができました。

友人の場合は、

翌日領事部へ行き、「帰国のための渡航書」を発行してもらった

その翌日、チェーンワッタナの入国管理局へ行き、入国記録の転記手続き

ができたので、その翌日予定どおり日本に帰れる状態になりました。

平日丸2日あったのが不幸中の幸いでした。

聞いたところ、同じ日に領事部に手続きに行った人の中には、一ヶ月(!)タイから出られない人もいたとか。baby_cry

 改めて注意事項

思い返すに、一般的に「気をつけましょう」と言われていることは、実際に役に立つことですよね。

荷物を車道と逆側に持つ

友達と並んで歩いている時は、荷物はお互いの間になるように持つのが得策です。車道側、敷地側双方からのひったくりがありえますので。

日本では、友達と並んでいる時は、外側に荷物を持つことが多いように感じますので、違和感はあるかもしれませんね

※「バッグを車道と逆側に持つように」と言うのは基本ですが、友人の場合は二人で並んだ車道側にいたので、隣の人の逆側=車道側にバッグを持ってしまっていたんですね。人と並んで歩くときはありがちなことです。特に意識しないといけないかもしれないです

それに加えて、こんなことも改めて気をつけようと思います。

・夜出かける時は極力手荷物(持っているバッグ類)を少なく

中身が貴重品かどうかではなく、バッグ類を持っているだけで標的になりやすいからです

・持ち歩く時はバッグ類は、斜めがけやバックパックなどのタイプを利用する (小型推奨)

ひったくりには体にかけている、ハンドバッグではないというだけで有効です。居場所、バッグの向きによってはスリの心配などもしなければいけませんけど…

ワンストラップタイプの小ぶりのバッグ・ボディバッグは、身体にフィットする分、ぱっと掴まれにくいのが良さそうです。タイは暑いですが、小ぶりのバッグならそこまで暑苦しくないのでは…

・貴重品を持つ時のバッグ類は、皮革製品や、厚手のキャンバス地のものにする

これはひったくりではなく、スリ対策ですね。人ごみの中でバッグを切られて中身をすられたりすることがありますが、素材によっては切りにくくなりますから。。

・持ち歩くのは必要最低限のものにする

幸い、バンコクのホテルでは、部屋の金庫ごと盗まれるというような事例は少なそうです。ですので、ホテルに滞在する時は、金庫、直接身に着ける分、バッグなどの手荷物に入れる分、施錠できるスーツケースを利用する分など、分散して保管携帯する工夫が出来ますね

ゲストハウス滞在だと、金庫はないでしょうし、部屋に貴重品を保管する場所や手段がないかもしれないです。その場合は分散して持つ・身に着ける、施錠できるスーツケースの利用など、工夫が必要かもしれません

 

特に「」出かける時に持ち歩くのは、travel_passport

必要最低限の現金

クレジットカード&カード類はなるべく少なく

現地通貨だけ (日本円・外貨は両替する時に両替する分だけ。それも最低限で)

携帯 (スマフォ) は手に持つか、ポケットに入れる (スリには注意)

パスポートなどのID

くらいにするように心がけようと思います。

 

このくらいなら小物をうまく使えば、手ぶらで出かけることも出来そうですね。

私は、夜食事に行く時は、ポケットなどを駆使して、可能な限り手ぶらで出かけるようにしています。

昼間の仕事や出掛けた後そのまま行く時には時間的に難しい場合もありますが、可能であれば一度家に帰って、大きな荷物は全部置いていく、というのが原則です。また夜そのまま出かけるのがわかっている時は、朝から荷物をなるべく少なくし、小ぶりのショルダーなどしっかり持てるバッグで対応することも考えます。

 

その他 (おまけのTips)

女性の服装だとポケットが少ないことが多いですが、旅行に持っていく着替えには、なるべくポケットの多い組み合わせを考えるというのもあります。デザインや見た目+パッキングの利点と相反することですが…

個人的にはカーゴとか、カーペンターペインターパンツスタイルがカジュアルにはいいかなと思っています。ポケットの数も多くて通常よりも低い位置のポケットはスリにも遭いにくいと思ってます。緩めのデザインなので、なくなっても気付きにくいというデメリットもありますけど。

ちなみに、ポケットが多いのをいいことに小物をいっぱい持つと、重さでずり落ちてくるので注意です。。。