コラム ワールド通信 地域での取り組み、 ポジティブアクション宣言 ワークライフバランス宣言

日本・静岡

箱根の麓に朝夕、富士山を眺望できる自然に恵まれた三島に生まれ育ちました。今年は富士山が世界遺産に認定され、三島の南方に位置する伊豆の国市では「反射炉を世界遺産に」と国内推薦資産となり地元で湧いています。
そんな地域のとある機関(僕の勤務先なんですが…)では、男女問わず個々の能力が最大限発揮できる環境作りを目指したポジティブアクション宣言(女性活躍推進計画)や仕事と家庭の両立を支援するワークライフバランス宣言(男性の育児休暇取得など)を促進しています。つまり、これまで男性は営業、女性は事務といった既成概念がありましたが、それを払拭し男女平等に、職種に隔たりのないようにしよう!また、育メンを助成し男性にもっと育児参加してもらおう!という環境作りに必死なのです。
さて、実際に育児休暇をとった男性達に意見を聞いてみたところ…みなさん、「休みを利用して家族サービス!何処其処に出かけた」などと満足気。一方、奥さんの方は、『「子供は俺がみてるから、たまには好きなことしておいで」などという期待した言葉もなく、普段と変わらなかった』と不満気。僕は「あ~なるほどな…」と妙に納得してしまった。夫が妻の本音を知らなかったり(勿論これを書いてる自分を含め男性は女性の思考の複雑さに及ばない点がある)、そのまた逆も然りといったところでしょうか?と同時に我々の催促している内容についても考えさせられました。
女性は出産と同時に退職、が当たり前だった昔と違い、今は産休育休の制度を利用し職場復帰する人が多い。地域社会がメディアの情報を鵜呑みにして間違った取り組み方をすると、例えば、男女平等の企業の一線で働けるようになった女性が産休後、仕事、家事、育児に追われ、さらに育休中の旦那の面倒まで見る羽目に…なんて事態を招きかねない。
その昔、アサヒビールがビール市場万年3位の「夕日ビール」などと揶揄されてたころ、社長はライバル会社のトップや酒屋からの要望苦情を聞いて回ったそうです。「人の意見を徹底的に聞く」行動がアサヒスーパードライなどの大ヒット商品を生み出したわけです。ある偉人の言葉を借りるならば「自然は人間に一枚の舌と二つの耳を与えた。だから人は話すことの二倍聞かねばならない」とあります。
そういえば、自分の勤務先のトップもよく「傾聴力」って言ってるなぁ…と思いだした一件でした(笑)。

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