特集記事 もっと☆ベジフルライフ Part.2

もっと☆ベジフルライフ Part.2

バンコクで活躍する“野菜ソムリエ”の青澤さんに、日本人がいまひとつ使いこなせていないタイ野菜について、その種類と調理方法をアドバイスして頂きます。 知らないと損をする!? 美味しい野菜、便利な野菜、栄養価の高い野菜...タイの野菜ソムリエならではの視点で選んだ厳選タイ野菜情報です。

 

WOM誌上コラム「タイ野菜でベジフルライフ」にて過去にご紹介した48の野菜の中から、比較的スーパーマーケットなどで入手しやすく、利用しやすい野菜を選んでみました! by 青澤

根や芋を食べる!

根菜やイモ類は、まさに大地の恵みといえます。たくましくてやさしい、そんな野菜たちが私たちの健康を守ってくれます。ただし、野菜の1日の摂取目標350グラムにはイモ類は含まれません。イモ類だけで1日100グラム摂取するのが理想です。

10 ビーツ/ビート

貧血予防、整腸作用、免疫力向上に

ビーツ/ビート

タ: บีทรูท(ビートルート)

英: Beet/Beetroot

地中海または北アフリカ原産で有史以前から食べられており、世界の幅広い地域で親しまれています。独特の甘みがありますが、同時にかすかに土臭さを感じることもあります。鉄分、ビタミンC、葉酸、食物繊維、数種の抗酸化物質を豊富に含みます。大量に食べると、尿や便が赤くなることがありますが、健康に影響はありません。主に煮込みや酢漬け、サラダなどに利用されています。生でもOKですが、皮を傷つけないように洗って、塩や酢を加えてまるごと茹でたり、皮を剥いて切って調理し、汁ごと利用する料理に使うといいでしょう。じっくり火を通すと甘味が増しますので、新聞を湿らせて包み、さらにアルミホイルで包んでオーブンで30分程加熱するとよりおいしいです。

ピンクのポテサラ

ジャガイモをマッシュして、アツアツのうちにみじん切りしたビーツを加えます。

11 タロイモ

離乳食にもメタボ対策にも

タロイモ

タ: เผือก (プアック)

英: Taro

古くからアジア、オセアニアで広く栽培され、主食とされてきました。日本の里芋もタロイモの一種で、最北で栽培されている品種であり、稲より前に伝わっていました。生で食べると強い刺激がありますので、必ず完全に加熱して食べてください。甘過ぎない上品な味ですので、煮物や炒め物などしっかり味付けをする調理法がよく合います。また、マッシュしてお好み焼きやおやき、コロッケにしたり、シチューや味噌汁などにジャガイモやサツマイモの代わりに使うとレパートリーが広がります。使いきれない場合は茹でて冷凍するといいでしょう。食物繊維やカリウム、ビタミンCや鉄分も含まれ、消化吸収がよく、食物アレルギーを起こす心配がほとんどない炭水化物食品です。

タロイモご飯

タロイモを細かく切って軽く茹で、しょう油、酒、砂糖で濃い目に味をつけて炒め、ショウガの千切りと白ゴマと一緒にご飯に混ぜます。

12 ダイショ(大薯)

疲労回復、アンチエイジング、滋養強壮に

ダイショ (大薯)

タ: มันมือเสือ (マンムースア)

英: Spiny Yam

日本の山芋が高価なタイでは貴重なタイ産の山芋です。マンムースアはボコボコして剥くのが大変で、触ると痒くなる成分がありますので、皮膚が弱い方は、手袋をするとよいでしょう。山芋と言うとすりおろしたり短冊切りにして生で食べるイメージが強いですが、マンムースアは変色しやすいので加熱向きです。加熱すると生とはちょっと違った食感を楽しめます。お好きな味で煮る、蒸す、炒めるなどしてみてください。すりおろしたものをお好み焼きやグラタン、オムレツに混ぜるとふわっと感が出ますし、卵を混ぜて鉄板で焼いて食べるのもおいしいです。タイ人はマンムースアを砂糖で煮込んでデザートのようにして食べるそうです。

マンムースアのパプリカ煮

パプリカを加熱して豆腐、クリームチーズと一緒にフードプロセッサーにかけてペースト状にします。マンムースアを一口大に切って蒸して火を通し、パプリカペーストを加えて煮込んで塩コショウで味を調えます。

花や豆を食べる!

タイの街中でよく見る花や木はマメ科であることが多く、その理由は気候や土壌が適しているからのようです。タイ人は豆やサヤだけでなく、花もしっかり食べています。マメ科に限らずビックリするような花も食べられていて、タイの食文化の豊かさに感心してしまいます。

13 ナガササゲ(長大角豆)

新陳代謝を活発にし、肌や髪の健康に

ナガササゲ (長大角豆)

タ: ถั่วฝักยาว (トゥア・ファクヤーオ)

英: Yard Long bean/Asparagus bean

アフリカ原産ですが、野菜としてサヤを食べるのは、中国に由来します。ササゲマメを食べるのとは別のサヤ用の品種で、若いものは表面が滑らかですが、成熟すると荒くなります。生で食べた時の青臭さや、荒い表面を見ると扱いづらいように思えますが、加熱するとインゲンよりもクセがなく食べやすくなります。茹でる前に塩で揉むとより色鮮やかに仕上げられます。切ってから茹でると栄養素が抜けるだけでなく、豆が流出してしまいますので、長いまま茹でてから切ってください。炒めものにする場合でも、湯通ししたものを最後に入れるときれいな色に仕上がります。長く煮込むとクタクタになり色も悪くなりますが、それを好む方も多いようです。

アスパラガスビーンのペンネ

ナガササゲは、塩で揉んでから軽く茹でて適当な長さに切ります。ペンネを茹でて、お好みの野菜やトマトソースをからめ、最後にナガササゲを加えて軽く混ぜます。

14 リョクトウ (緑豆)

ニキビやソバカスに効果、滋養強壮にも

リョクトウ (緑豆)

タ: ถ่ัวเขียว (トゥア・キアオ)

英: Mung beam

春雨やモヤシの原料にもなっている豆ですが、小粒で地味なその姿からは想像できないほどのパワーを秘めています。解毒・解熱作用に優れ、利尿効果が高いので、高血圧の方やむくみが気になる方には特におすすめです。他にも美肌効果、疲労回復、貧血・便秘の改善、ダイエットやメタボ対策にもなります。小豆と同じように利用でき、甘く煮てデザートにするだけでなく、炊き込みご飯や混ぜご飯にしたり、カレーやスープなど幅広く利用できます。他の豆と違い、水につけなくても手軽に料理できますが、半日つけて発芽させるだけでビタミンCなどの栄養価が高くなります。発芽した豆は、茹でて3~5分ほどで柔らかくなります。

緑豆ご飯

発芽緑豆を塩茹でし、炊き立てのご飯に混ぜます。お好みでショウガの千切りや白ゴマなどを混ぜてください。

15 イエライシャン (夜来香)

肝機能、肺機能の強化

イエライシャン (夜来香)

タ: ขจร (カジョン)

英: Cowslip Creeper

戦時中にこの花をタイトルにした歌がありましたが、日本にはありません。中国名の通り、夜が来ると香りが強くなる花で、開花すると花弁が5枚のかわいらしい形になりますが、ふつうは開花前の状態をいただきます。ビタミンAやC、カルシウムが豊富で、野菜として日常的に食べられています。洗った後につぼみの部分を手でちぎってバラバラにすると使いやすいです。さっと加熱して和え物やサラダにしたり、オムレツやスープの具にしたりしてもいいでしょう。ちょっとした飾りとしても使えますし、ひき肉や海老などの炒めものに加えると、いつもの料理が華やかになります。タイの料理本で、花の一つ一つに肉や海老をつめた手の込んだ料理が紹介されていました。

カジョンサラダ

カジョンをさっと茹でて水気を切っておきます。トマトやコーン、オリーブなどと混ぜてドレッシングをかけていただきます。

ハーブやスパイスを食べる!

タイ料理がとかくキョーレツだと感じるのは、甘さや辛さだけではなく、使用されている独特のハーブのせいもあるでしょう。ハーブ類に慣れない人にはつらいところですが、南国に生きる知恵として学ぶことはたくさんあります。タイ料理だけでなく日常に取り入れる工夫をしていきたいものです。

16 パクチー/シャンツァイ (香菜)

有害金属の蓄積抑制・排出効果、精力増強にも

パクチー/シャンツァイ (香菜)

タ: ผักช (パクチー)

英: CORIANDER

地中海地方原産で、古代エジプト時代から薬用に利用されてきました。ビタミンB群、ビタミンC、カロテンが豊富で、消化を助け、食中毒を防止し、リウマチや関節の痛み、風邪、偏頭痛、下痢を軽くします。最近ではデトックス効果が注目されています。また、タイ人が蚊に刺されないのはパクチーのおかげだとか、翌日に残るニンニクや酒のニオイ、さらには加齢臭まで中和させる消臭作用があるとも言われます。キュウリや豆腐の上にたっぷりかけたり、豚シャブサラダなど主役級にたくさん使ってみると、新たなおいしさを発見できます。さらに天ぷらや炊き込みご飯、おひたし、ジェノヴェーゼ風のソースなどパクチーへの固定概念をとりはらってチャレンジしてみてください。

パクチーパスタ

パクチーを細かく切っておきます。茹であがったパスタをオリーブオイルとニンニクで炒め、アンチョビとパクチーを加えて混ぜ合わせ、塩コショウで味を調えます。

17 ライム

皮膚や血管の老化防止、抗ストレス

ライム

タ: มะนาว (マナオ)

英: Lime

ビタミンCは、体内で組成できず、溜めることもできませんので、こまめに摂取しなくてはなりません。紫外線を多く浴びるとビタミンCが消費されるので、暑い地域ではよりたくさん摂取する必要があります。マナオにたっぷり入っているクエン酸とビタミンCは、疲労回復効果が高く、その他、風邪、シミ、歯茎の出血、高コレステロールなどに効果があります。栄養効果だけではなく、腐敗防止という大きな役割もあります。乾燥すると変色して早く傷みますので、タッパーやビニール袋に水を少し入れて冷蔵庫に入れると長持ちします。カットして冷凍保存すれば、そのまま飲み物に入れられます。朝の1杯の飲み水に入れるなど、毎日の生活に習慣づけるといいですね。

ハチミツマナオソーダゼリー

水150mlと粉寒天2gを鍋に入れて中火にかけて寒天を煮とかしたら、ハチミツ60gを加えてさらに2分ほど煮て火からおろします。マナオ汁大さじ2とソーダ150ml加えて混ぜ器に入れて冷やします。

18 ローゼル

疲労回復、美肌効果、二日酔い防止

ローゼル

タ: กระเจี๊ยบเเดง (グラジアップ・デーン)

英: Roselle

南国を象徴する花、ハイビスカスと同じアオイ科で、乾燥したものがハイビスカスティーとして売られていることがあります。クレオパトラが愛飲していたとか、タイの王室が国賓をもてなす時に供しているとも言われています。高貴なお方に好まれるヒミツが何かあるのでしょう。花びらのように見えますが、萼(ガク)と苞(ホウ)と呼ばれる部分です。ハーブティーにする場合は、生でも乾燥でもポットに入れて熱湯を注ぐか、少し煮出します。タイでは主にハーブティーや染色に利用されていますが、西洋では料理にも利用されています。真ん中の種子を取ってジャムにしたり、サラダや塩漬け、砂糖漬けなどにできます。抗酸化ポリフェノールの一種であるアントシアニンやビタミンC、クエン酸、カリウムなどが含まれています。

ローゼルテンモーパン

 SALA Dee で飲めます! 少量の水にローゼルを入れてハーブティーを作って冷やしておきます。スイカ、ハチミツ、氷と一緒にハーブティーをミキサーに入れてジュースにします。

by WOM 編集部

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