タイ野菜でべジフルライフ

第98回 ヘチマ

ヘチマ(糸瓜)
Loofah
บวบ(ブワップ)

 ある日、朝起きて顔を洗って、ああ、雨季なんだなあと感じました。乾季の間は、いつもと同じ手入れをしているのに、乾燥でカサカサしたり、白い粉がふいていてガーンということも。暑季は、いつもより強い日焼け止めを多めに塗るせいか、肌に負担がかかってやはり調子がよくありません。またソンクラーンで旅行に出るので行動リズムがくずれたり、旅先の気温に左右されます。乗り物も乾燥していることが多いですね。5月になって生活が落ち着いて、雨が降り出して空気が湿ってくると、肌がしっとりしてくるのです。私の肌の手入れは化粧水とクリームだけというシンプルなものなので(いい加減ともいう)、変化を感じやすいのかもしれませんが、みなさんはいかがですか? 以前、美容の先生がタイは日本やヨーロッパよりお肌にいい環境だとおっしゃってました。こんな日差しの強い国で!? と思ったのですが、湿度が適当なのと汗をかく暑さも理想的なのだそうです。特に雨季はよさそうですね。人のお肌がみずみずしくなる時期は、野菜も同じです。特に水分を多く含む野菜、ウリ系がおいしくなります。

 今月は、この前書きから無理やりなこじつけですが、化粧水にもよく使われているヘチマをご紹介します。日本では、九州や沖縄など一部の地域で食べられているようですが、タイでは日常的に使われるポピュラーな野菜です。

ヘチマ(糸瓜)

 熱帯アジア原産のウリ科の蔓性植物でグリーンカーテンにも利用されています。縦に10本の稜線があって切ると10個の角のある「トカドヘチマ」บวบเหลี่ยม(ブワップ・リアム) とタイキュウリが一回り大きくなったような「甘ヘチマ」(บวบหวานブワップワーン / บวบกลมブワップグロム」があります。どちらも同じように利用できますが、トカドヘチマの方が年中入手しやすく、幅広い料理に利用されています。甘ヘチマは、甘みがあってナムプリックでよく食べられています。

コラム・タイ野菜でべジフルライフ第98回ヘチマ(ブワップ)

 水分が多く、ビタミンCやビタミンB1、カロテンを多く含み、抗酸化作用や利尿効果が高く、糖尿病や腎臓病によいとされています。また、アルコールを分解させる酵素が含まれているので二日酔い、悪酔いの防止にもなり、サプリメントが作られています。ちなみに畑のヘチマから作ったヘチマ水は飲むことができますし、同じような効果を期待できます。

 皮と実の間がおいしいので少しかたい皮が残った状態で食べる人もいますが、食感を考えると厚めに剥いた方がいいようです。綿も種もそのまま利用できます。タイ料理では、肉や卵などと炒めたり、スープによく入っていますが、見た目はナス料理のように見えます。加熱するととろっと柔らかく甘みを感じますが、時期なのか個体によっては土臭いと感じることもあります。この土臭さがビールによく合うと好んで食べる人もいます。生でも食べられますし、漬物にしてもおいしいです。熱帯の野菜ですから常温で保存でき、腐ることはないようですが、時間がたつとかたく筋ができて、まさにタワシのようになりますので早めに食べましょう。ナスのレシピを応用していろいろ楽しんでみてください。

コラム・タイ野菜でべジフルライフ第98回ヘチマ(ブワップ)

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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