タイ野菜でべジフルライフ

第99回 ニンニク

ニンニク(大蒜)
Garlic
กระเทียม (グラティアム)

 不覚にも風邪をひいてしまいました。6月なのに気温10度を切る秋田の実家への帰省もあり、疲れがたまって免疫力が落ちていたのでしょう。風邪の原因は、ほとんどがウイルスの感染によるものです。そのウイルスに効く薬はなく、いわゆる風邪薬と呼ばれている薬は、熱や咳などの症状を抑えるもので、根本的に治療するものではありません。場合によっては、副作用で治るのが遅くなったり、体がウイルスと戦うのを邪魔することにもなります。医者も薬剤師も風邪薬は飲まないという人が多いようです。

 

 では、どうするかというと、体がウイルスと戦えるようあたたかくしてゆっくり休養するのが一番! でも、わかっちゃいるけど…ですね。食べ物も重要ですが、元気をつけなくてはとガッツリ食べるのはNG、消化にパワーを使ってしまって、肝心のウイルスと戦うことができなくなってしまいます。私がよく試すのは、パイナップルヨーグルト(ジュース)かガパオ(ホーリーバジル)蜂蜜生姜紅茶です。子供の頃は、祖母がニンニクと生姜を擦ったものに梅干と醤油をたらしてお湯を注いで飲ませてくれました。いつからかニンニクのニオイを気にしてやめていましたが、今回、久しぶりに思い出して試しました。やはりニンニクのパワーってすごいです。今月は、このニンニクをとりあげてみます。タイ料理に欠かせない食材ですが、語るべきことが多過ぎて、ほんの一部しか紹介できないのが残念です。

ニンニク(大蒜)

 エジプト、中国、インドで有史以前から栽培されていました。ピラミッド建設時に労働者のスタミナ源になったとか、ツタンカーメンの墓から出てきたとか、クレオパトラが美容のために好んで食べたといわれます。ドラキュラ除けにされるなど、ニンニクの歴史をたどるのは面白そうです。

 ニンニクパワーを簡単にまとめると、抗菌・殺菌・解毒、ビタミンB1の吸収アップ、血栓を作りにくくする、活性酸素を除去するなどの効能があります。さらに、滋養強壮、風邪・インフルエンザの予防、コレステロール低下・抑制、高血圧予防・改善、抗がん作用などいくつもの効果があり、まるで万能薬のようです。ただし、食べ過ぎると(特に生)、胃腸を刺激し過ぎることがありますし、薬を飲んでいる人、妊婦・授乳中の方は注意が必要です。

 ニンニク料理は限りなくありますので省略しますが、芯(芽)に毒があると思って取り除いている人がいるようです。芯を取るのは、芯が焦げやすいとか、苦味を感じるという理由ですので、気にならなければ取る必要はありません。
 保存は、乾燥した風通しのいい冷暗所で皮付きのままで。皮を剥いたものは、おしりをカットして断面に芽が見える状態にしてタッパーにいれて冷蔵、芽が伸びたら引き抜いておくとさらに長く保存できます。また、丸ごとでもカットしても冷凍保存できます。さらに醤油、塩水、油、酢、味噌に漬けておくことで長く保存でき、料理にすぐ使えます。
 日本では、休み前日しか食べないなどと、ニオイを気にしてしまいますが、タイ人は、ニンニクのニオイを「臭い」ではなく「匂い」と感じていますので、遠慮なく食べられるのがうれしいですね。

コラム・タイ野菜でべジフルライフ第99回にんにく(グラティアム)

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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