コラム タイ野菜でべジフルライフ 第84回 パイナップル(サパロット)

タイ野菜でべジフルライフ

第84回 パイナップル(サパロット)

パイナップル
Pineapple
สับปะรด (サパロット)

 タイの4月は1年で一番暑くなる時期で、ソンクラーンもありますから、力をぬいてゆる~く過ごしたくなりますね。今年の日本は暖冬で、そんな年の夏は冷夏になると言われています。暑さ寒さは印象に残りやすく異常気象だと感じても、年間の平均気温には大きな差がないのだそうです。あまり涼しくない乾季だった今年のタイの暑季は、どうなるのでしょうか。


 さて、暑くなると食べたくなるのは、やはり果物です。暑さで野菜の元気がなくなって値段もあがりますので、野菜の分を果物で補いましょう。果物は、汗で失われるミネラルや水分をたっぷり含んでいますので、自然と夏バテ対策にもなるのです。どこかのことわざに「Fruit is gold in the morning, silver at noon, and lead at night(朝の果物は金、昼は銀、夜は銅)」というのがある通り、果物は朝食に食べるのがおすすめです。排泄の時間でもある午前中には、水分や食物繊維、酵素の多い果物が最適ということでしょう。また1日の活動をスタートさせ脳を活性化させるためにも果糖がいい働きをします。暑い時期だからこそぜひ意識してフルーツの摂取量を増やしてみてください。

 そこで、何かおすすめの果物でこれまで紹介していなかったものと考えてみましたら、まだパイナップルを紹介していなかったことに気がつきました。あまりにも身近過ぎたのでしょう。日本で輸入しているのはほとんどがフィリピン産ですが、実は、パイナップルの生産量は、原産国のブラジルを上回ってタイが世界一なのです。世界一と聞くと、なんだかちょっとパイナップルを見直した気になりませんか?

 フルーツ屋台の定番でもあり、年中出回っています。選び方が難しいのと、家庭で食べるには大きく、カットするのも大変そうなので、カットフルーツを気軽に購入できるのはありがたいですね。でもたっぷり消費するためにも、ぜひまるごと購入してみてください。字数の関係で詳しく書けませんが、多少大雑把でもいいと割り切って手を出せば、意外に簡単なものです。

 選び方としては、表面の溝が深く、ずっしりと重みがあって香りがあるもの、葉が枯れておらず色が濃いものがおすすめです。他の果物と違って収穫後に追熟はしないので、黄色くなったとしても甘味が増えたわけではありません。ただ、酸味が和らぎますので、甘く感じることはあります。タイで食べるパイナップルが甘いのは、ギリギリまで収穫を待てるからでしょう。未熟だとシュウ酸カルシウムの働きで口の中が荒れることがありますのでご注意ください。そうしたはずれの場合や、芯の部分は、肉を柔らかくするのに使うといいでしょう。

 肉を柔らかくするのは、たんぱく質分解酵素のブロメラインの働きで、消化吸収を助けてくれます。食物繊維も多く、甘さの割にカロリーが低いことから、一時期、パイナップルダイエットが流行ったことがあるほどです。そのほかにも利尿効果の高いカリウムやビタミンC、ビタミンB群、ミネラルなどが豊富で、疲労回復や美容にも効果的です。

 タイには、大きさや糖度、酸味の違ういろいろな品種のパイナップルがあります。プーケット、シラチャー、ナンレー、プーレーなどが代表的です。世界一のタイのパイナップル、ぜひいろいろトライしてみてください。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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