コラム タイ野菜でべジフルライフ 第81回 食用ホオズキ

タイ野菜でべジフルライフ

第81回 食用ホオズキ

食用ホオズキ(鬼灯、酸漿)
Cape gooseberry / Groundcherries/Inca berry
เคพกูสเบอรี่่(ケープグーズベリー)

 未年の2015年もこのコラムにおつきあいいただきありがとうございました。毎年のことですが、師走に入ってから今年も何もできなかったという焦りと反省の念に襲われてしまいます。でも終わってしまうのだからしょうがない。計画的に行動できない私は、とにかく前進あるのみなのでしょう。申年の新年も引き続きよろしくお願いします。
 
 新年は、魚料理に挑戦します! 食べ物の話をしていると、「タイに来てから魚を食べなくなった」「高くて買えない」「買える種類が少ない」という悩みをよく耳にします。ハテ? どこかで聞いた悩みです。そう、野菜と同じなんですね、知らないものには手が出せないということでしょう。実は、私は魚嫌いでしたので、そんな悩みすらなかったのですが、この年になって日本人のDNAがやっと目覚めたようです。クロントイタラートに頻繁に出かけるようになったせいでもあるでしょう。豊富な魚を眺めるだけなんてモッタイナイと思うようになりました。それにしても素人もいいところ、捌き方どころか魚の名前もイロハも知りません。でも、料理もろくにできなかった私が、タイに来てから野菜を1から勉強して、今では偉そうに先生と呼ばれるほどになったのです。魚の勉強も1から地道にすればいいでしょう。
 
 さて今回は、タイでも日本でも新顔の食用ホオズキについて解説します。ホオズキで遊んだ思い出がある方はいますか? 日本では「ほおずき市」など夏のイメージが強い果実ですが、タイでは乾季になると出回ります。これを目にするとお正月、行く年くる年な気分になるのです。
 
 トマトと同じナス科で、実が黄色で外側の袋(ガク)は枯れたような色をしています。黄色のトマトにそっくりですが、甘味と酸味のバランスと不思議な風味がトマトではないと主張しています。グーズベリー(スグリ)という名前がついていますが、似ているだけで別物です。南米ペルーが原産と言われ、ヨーロッパでも古くから親しまれてきました。日本では、秋田県が栽培を始め、最近は多様な品種が全国で栽培されています。タイでは、アヘン栽培の代替作物としてロイヤルプロジェクトが導入しました。
 
 生でそのまま食べるのが一般的ですが、トマトのようにサラダにもよく利用されます。細かくしたりペースト状にしてパスタに和えたり肉魚料理のソースにも使えます。甘く煮てコンポートにしたり、ジャムにしても風味が変わってまた別な美味しさを楽しめます。贅沢にドライトマトのように乾燥させても美味しいです。
 
 ビタミンAやC、鉄分、カロテンが豊富です。特に注目なのが「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれるイノシトールという成分で、肝臓の余分な脂肪の蓄積を防ぎ、コレステロールの流れをよくし、動脈硬化の予防など生活習慣病に効果があるとされています。また頭皮の健康を守るともいわれています。
 
 傷みやすいのでガク付のまま売られています。実の表面の傷をチェックしながら購入しましょう。水に弱いので、食べるまではガクごと水滴がつかないように新聞紙やキッチンペーパーで包んで冷蔵庫に入れてください。
 出回る時期は乾季のわずかな期間ですので、みかけたらぜひ購入してみてください。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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