タイ野菜でべジフルライフ

第80回 クコ

クコ(枸杞)
Goji berry / Wolfberry
เก๋าก(ガオギー)

 10月に風邪をひいて長引かせてしまいました。いつも風邪は、薬を飲むこともなく根性で治しています。今回は、忙しかったのと、スタッフのゴタゴタでストレスもあり、根性が出ませんでした。根性というのは、治すための最大の努力をするということです。風邪は、ひかないことが肝心、かかったかなと思ったらすぐ治す、悪化したらとにかく体を温めて睡眠をしっかりとる、これしかないのです。今回は、この睡眠がどうにもとれなかったのでした。39度近くの熱が続きましたが、インフルエンザではないことはわかるし、仕事も宴会も出られたので、やはり薬は飲みませんでした。10月末にやっと丸1日寝て過ごせる休日があり、そこでスッキリ治すことができました。
 
 そもそも風邪を治す薬はありません。薬は、風邪の諸症状を緩和させるだけです。風邪を治すには、免疫力を高め、水分、栄養、睡眠をしっかりとって、体力をつけるしかないのです。ただし胃腸にきているときは、栄養より胃腸を休ませるために食べない方がいいかもしれません。熱や鼻水や咳という症状は、細菌を出そうとしているので、本来は薬で抑えない方がいいのです。つらくて眠れない場合など、体力の消耗を抑えるために薬を飲むのはいいですが、風邪が治るわけではないということを覚えておいてください。
 
 これから風邪が流行する季節ですね。免疫力をアップさせる食事をして、風邪をひかない体づくりが必要です。今回は、そんな風邪予防にも最適なスーパーフード、クコの実を紹介します。
 
 クコは、中国原産のナス科の植物で、葉(枸杞葉=くこよう)や実(枸杞子=くこし)の他に根の皮(地骨皮=じこっぴ)も漢方、薬膳料理に古くから用いられてきました。古代中国の思想家たちが、不老不死を求めて食事代わりに食べていたとか、楊貴妃が美容のために1日3粒欠かさず食べていたとも言われています。1996年には、中国はクコの実を薬食両用の食品として認定しました。日本でも平安時代の天皇がクコの実専用の庭園を持っていましたが、この管理人が120歳まで生きたという話が残っています。長寿だった徳川家康もクコの実を愛用していました。
 
 効能をあげるとキリがないほどなのですが、「飲む目薬」と言われるほど目にいい成分がたくさん含まれていて、視力低下、老眼、白内障、緑内障の予防に効果があります。さらに疲労回復、生活習慣病や感染症、貧血などの予防改善、老化防止効果があります。最近では、化粧品メーカーが美白効果を発表してさらに注目されるようになりました。また、強い抗酸化成分が高濃度に含まれていることがわかっています。ただし、妊娠中・授乳中の食べ過ぎは気をつけた方がいいと言われています。
 
 栄養のためだけではなく、食卓の彩やアクセントとしても活躍します。乾燥臭が気になる場合などは、砂糖水やお酒に浸けたり、濃い味の料理に混ぜるといいでしょう。煮物やスープ、サラダ、ヨーグルトなど何気なく毎日食べられる工夫をするといいですね。1日20粒が理想といわれています。タイのスーパーで一般的に販売していますのでトライしてみてはいかがでしょうか。

青澤直子

健幸料理研究家(野菜ソムリエ&雑穀エキスパート)
健幸料理の店 SALADee
491/14-15 Silom PlazaGF, Silom Road

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